病気の分析 7 膀胱・性器・肛門の病気(岡田先生療病術講義録より)
「これから下体の上中下及びその他の病気について御話致します。」
明主様御講義 「膀胱結核」 (昭和11年7月)
「この病気の症状としては、排尿時の前後、激痛を伴い、普通必ず多少の出血を見るのであります。
原因としては二種あります。
一つは、腎臓結核が移行したものと、一つは、膀胱自体に発生したものとであります。
第一は、腎臓の説明にありますから、第二を説明しますと、初め、膀胱の外部に水膿溜結し、それが悪化して化膿状となり、漸次、膀胱内部に侵入するのであります。
治療としては痛みのある部分へ向って行えばいいのであるが、これは非常に治療し難いものであります。
何となれば、結核部へ常に尿の浸潤を受けるので、どうしても其為に治療を妨害されるから、長時日を予想してかからなければならないのであります。
特に腎臓結核から移行したものは、治癒は特に困難であります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
明主様御講義 「膀胱結石」 (昭和11年7月)
「この病気は、膀胱内に一種の石が出来るのであって、排尿の故障又は痛苦を伴うものであります。
原因は、胆臓からの胆汁が浸出し、それが腎臓を通過して膀胱へ入り、尿中に混入せる水膿と結合し、化学的に結石するのであります。
これは、胆石と同一の理であります。
本療法によれば、結石は漸次崩壊して治癒しますが、相当の時日を要するのであります。
軽症一ケ月、重症三ケ月位であります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
明主様御講義 「梅 毒」 (昭和11年7月)
「この病気の原因及び症状は、不純の性交後一週ないし三週位にして、亀頭下に豆状の固結(疳瘡・かんそう)を生ずるのであります。
梅毒におけるそれは、無痛であるのと、硬結性が特徴であります。
そうして飽くまで進行性で、次で、横痃(よこね)を発生しますが、これも無痛と固結性であります。
次に、全身的発疹、発声不能、毛髪脱落等にまで進むのが、この病気の順序であります。
本療法を行えば必ず全治するので、しかも、案外容易に治癒し、しかも根本的であるのであります。
軽症で一ケ月位・・・重症で三ケ月位であります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
明主様御講義 「軟性下疳 (なんせいげかん)」 (昭和11年7月)
「この病は、梅毒と似てはおりますが、全然異って善性であります。
症状は、不純な性交後、二、三日にして疳瘡を発生し、次に横痃を発生するのでありますが、それだけで、それ以上に進行しないのが特色でありますから、梅毒のような心配はないのであります。
そうして疳瘡も横痃も必ず痛みがあり、柔軟性であります。
本療法を行えば、短時日に容易に治癒するのであります。
しかし、梅毒即ち硬性下疳と軟性下疳と併発する事がよくあるから注意を要するのであります。
前述のごとく、硬性下疳と軟性下疳との区別を明かにした医学の功績は、賞讃に価いすると思うのであります。
右二種の病共、最初は多少の発熱を見るのであります。
治療は、軽症で一、二週間位・・・重症で一ケ月位であります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
(註 軟性下疳(なんせいげかん)・・・性病の一。ジュクレー連鎖桿菌(かんきん)の感染によって起こる。感染後2、3日して陰部に米粒ほどの膿疱(のうほう)性の発疹(ほっしん)ができ、潰瘍(かいよう)となって痛む。)
明主様御講義 「淋 病」 (昭和11年7月)
「この病気は、不純な性交後二、三日位経て、尿道に不快を感ずるのであります。
最初はムズ痒く、次は、排尿の際痛みを感じ、なお進んで耐えられぬ激痛を感ずるもので、相当の発熱もあります。
そうして、悪化するに従い、盛んに白色の膿が尿に混って出るので、その際コップに採って見る時、濛々(もうもう)として煙のごとく不透明であります。
発病後、普通一週間目位が最盛期で、それを過ぎると、漸次、快復に向うものであります。
そうしてこの病気は統計上、飲酒家に多いので、世間よく「下戸は梅毒、上戸は淋病」という言葉がありますが、そういう傾向のあるのは事実であります。
治療の場合、触指は不可能でありますから、霊的施術のみでいいのであります。
急性は速かに治りますが、慢性は相当の時日を要するのであります。
元来、淋病なるものは、一度罹病するや、医学上でも終世全治せぬものとされていますが、これは事実であります。
勿論、黴菌による伝染ですが、全治したようでも、実はその黴菌は死滅するのでなくて、活動力が衰耗したのであります。
それは、繁殖力と伝染力を失っているに過ぎないので、言わば、有機的動物性から、無機的植物性に変化したのであるから、いつ、飲酒その他の不純性動機によっては、有機性に還元し、再発しないとは言えないのであります。
慢性になり易いのはこの理によるからであります。
これら花柳病は、霊的に言えば、不純行為に対する・・・「天の警(いまし)め」とも言うべきものであるから、
患者はその非を自覚し、再びせざるべく悔悟する、その精神が治癒を速かならしむる力は、予想外大なるものがあります。
そうして、尿道疾患であるから、出来るだけ水分を飲み、排尿を数多くするのが、洗滌的効果があるので、その際、松葉を枝共煎じて服用すれば特にいいのであります。
それは、松脂の成分が、菌の巣窟へ対し、パラフィン紙で密閉するような作用をするからであります。
そうしてこの病気は、移行する性質のものであるから、その点大いに注意すべきであります。
それは摂護腺炎、睾丸炎、膀胱疾患等にまで及ぶからであります。
最盛期を過ぎるに従い、尿中に淋糸と名付くる木綿糸位な膿糸があり、それが漸次短くなりつつ治癒するのであります。
しかし全治後といえども、数年は多少の淋糸を見るのであります。
軽症で二、三週間・・・重症で一、二ケ月かかります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
明主様御講義 「摂護腺炎」 (昭和11年7月)
「この病気は、淋毒が尿道の深部へ深部へと移行し、ついに摂護腺(せつごせん。前立腺の旧称)の粘膜を犯すので、
症状としては、患部の痛み、排尿時の痛み及び発熱等であります。
治療法は、淋病と同一でありますが、触指は有効であります。
この病気は、治癒までに相当時日を要するのであります。
まず軽症二、三週間・・・重症一、二ケ月を要します。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
明主様御講義 「睾丸炎」 (昭和11年7月)
「この病気は、摂護腺炎が進行して、ついに睾丸を犯すのであります。
症状としては、睾丸の激痛、腫れ、発熱等で、一方の睾丸だけの事もあり、複睾丸炎即ち左右両方の場合もあります。
本療法によれば、割合治癒し易いので、短時日に全治するのであります。
何となれば、淋毒が睾丸炎まで進む頃には、浄化力の為、相当膿汁が弱性になっているからであります。
軽症一週間・・・重症二、三週間であります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
明主様御講義 「痔」 (昭和11年7月)
「痔には、種々の症状があります。痔瘻、痔核、脱肛、痔出血等であります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
明主様御講義 「痔 瘻」 (昭和11年7月)
「症状としては、肛門の内部又は深部に膿汁の為に瘻穴が一個ないし数個作られ、その穴から絶えず排膿されるのです。
無痛と有痛とありますが、有痛の方が悪性で非常な激痛のもあります。
又悪性は糜爛して瘻穴の所在さえ判らぬ位であります。
原因は、脊椎カリエスの膿が下降して、肛門から排泄されるのであります。
痔瘻が治癒すると、肺結核になり易いというのは、右の排膿が閉塞される為、排泄口を肝臓に求めるからであります。
本療法によれば確実順調に全治するものであって、軽症は一、二週間・・・重症は二、三ケ月とみればいいのであります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
明主様御講義 「痔 核」 (昭和11年7月)
「この病気は、内痔核と外痔核とあって、内痔核は肛門内部へ発生した一種の肉腫であり、外痔核は外部へ露出したそれであります。
多少の痛みを伴うもので、慢性的のものであります。
原因は一種の弱性膿結であります。
本療法によれば、相当の時日を要しますが順調に全治するのであります。
軽症二、三週間、重症一、二ケ月を要します。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
明主様御講義 「痔出血」 (昭和11年7月)
「この病気は、一名裂痔ともいい、肛門内部の皮膚が亀裂して出血するので、排便時相当な痛みがあるのであります。
原因は、浄化作用による毒血が下降して肛門付近に滞溜し、排泄されるのであるから非常にいいのであって毒血が出るだけ出れば、自然に治癒されるのであります。
本療法によれば一層速かに全治するので、軽症一週間、重症二週間位であります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)
明主様御講義 「脱 肛」 (昭和11年7月)
「この病気は、肛門の贅肉(ぜいにく)が外部へ露出するので、軽症は指頭で圧すれば還元しますが、重症は容易に還元しないので、非常に不快を感ずるのであります。
この贅肉は、空気に触れると膨脹性があります。
原因は、排便時間の長いのと、便秘に因る息み等であります。
従って、治療せんとするには、原因である排便時間を短縮する事で、少くとも一回五分以内にしなければなりません。
又水分を出来るだけ多く摂って便秘を防ぐのがいいのであります。
この二つを気永に実行すれば一、二年位で大体治癒するのであります。
なお本療法を行えば、治療の期間を何十分の一に短縮するのであります。
痔の病としては、右の外にも種々ありますが、大同小異だから略します。
いかなる種類も、いかなる悪性の痔疾も、本療法によれば百パーセントの治癒率であります。」 (「岡田先生療病術講義録 下巻4」より)