霊子について
明主様御教え 「夜と昼」 (昭和18年10月23日発行)
「以上のごとく、最近までは夜の世界であったから、あらゆる文化は夜の文化であった。
即ち月の文化、水の文化、体的文化、右の文化、緯(よこ)の文化であった。
それが漸次昼の文化となりつつある事で、それは太陽の文化、火の文化、霊的文化、左の文化、経(たて)の文化となるのである。
従って、体的人種である白人が形成した文化が、西方から東方へ向って侵漸した事は、それは逆であった。
しかるに今度は黄色人種である太陽の民族が創成した文化が西漸する時になったのでそれが正しい法則である。
それについての私の発見をこれから順次説くのであるが、
まず夜の世界と昼の世界について別の方面から解剖してみよう。
最近の科学における電子論即ちミクルトンとエレクトンの運動などはかなりの所まで進んできている。
又光の微粒とその運動や、音の電波等についても、ある点までは開明されたのであるが、
私はそれらより一層深く説こうとするのである。
それは電子よりも一層微なるもの仮に霊子と名付ける元素である。
この霊子は非常の速さを以て渦を巻いている。
その渦の捲き方は、夜の世界即ち暗においては右進左退であり、昼の世界即ち光においては左進右退である。
この理によって水は右進であり、火は左進である。
そうして右進左退は遠心的運動となり、その結果は分裂となるのである。
又左進右退は右と反対で求心的のそれとなり、統一となるのである。
これを卑近の例をもって判り易くいえば、時計のゼンマイは左進によって捲かれ右進によって解かれるのである。
又鍵は左進によって締(しま)り右進によって開かれるのである。
又 炭団(たどん)は左進によれば丸まるが、右進では崩壊するのである。
故に右進左退の結果は分裂となるので、
思想的には個人主義となり利己主義となり民主主義となり、
なお進んで共産主義となり、政治的には多数決となり、下剋上的となり、
経済的には自由競争を生み、すべての法規はその条文が益々繁雑化するのである。
又右と両様に医学上においても極端に分裂して
内科・外科・婦人科・小児科・脳神経科・整形外科・泌尿科何々等々、
益々専門的にその科目を増してゆくのである。
従って、療法においても服薬注射は固より、ラジウム・レントゲン・紫外線・赤外線・不可視線、いわく何々等いよいよその数を増し、
その他電気・磁気・温熱・鍼灸・温灸等は固より、民間療法においても幾十幾百の種類があるか分らない程である。
従って、病気の種類においても益々殖えつつある事は周知の事実である。
故に今仮りに一人で脳病・眼病・中耳炎・胃病・皮膚病の五種の病に罹ったとする。
これを別々の専門家へ行く事は到底不可能であるから綜合病院即ち大学等の大病院へ行くとする。
しかるに朝早く行ったとしても、一科目について少くとも二、三時間ないし半日はかゝるであろう。
故に、一日がかりで二科か三科目だけの診療がやっとであろうから、
五種の病気では一回だけの診療に二、三日はかゝるであろう。
故に、大抵の病人は奔命に疲れて、病気によってはその為に増悪する場合もあろう。
実に馬鹿馬鹿しい限りである。
これは近来よく唱える説であるが、西洋医学の対症療法は部分的加療であるから間違っている。
元々人体機能はそれぞれ相互関係によって生命を保っているのであるから、
一局部の病気といえども、全体的加療でなくては効果は薄く、
正しい療法とはいえないという事で、これは全く真理である。
しかるに、本医術においてもそうであって、根本療法である以上、全体的に病原を発見しそれを衝くのである。
例えば、前頭部頭痛の場合はその部だけ治療しても効果は薄いのであって、
病原は実は頸部淋巴腺の浄化熱の為である。
従って、頸部淋巴腺を施術すれば、前頭部に施術を行わなくともよく治癒するのである。
又後頭部の頭痛はその原因が延髄部毒結の浄化熱の為であるから、
その部とその部の根原である腎臓の治療によらなければ奏効しないのである。
又近眼及び乱視は、後頭部、延髄付近の固結が原因であり、
鼻のつまりは延髄部及び背面腎臓部であり、そこの毒素溶解によって快癒するのである。
又皹(ひび)、霜焼、ひょう疽等のごとき手指の疾患は、その局部のみでは効果薄く、肱より手首までの間に根原である毒結があるから、
それを溶解する事によって根本的に治癒するのである。
又手の甲の疾患は肱と腕の上末端との間に根原があるので、それを治療する事によって全治するのである。
又足部の疾患もそれと同様である。
次に私は以前歯痛を治癒すべく、その局部を施術したところ一時的効果はあったが、
また痛み出したので頸部淋巴腺を施術した所、一旦治癒したが翌日また痛むのである。
従って頸部淋巴腺の筋を下方へ辿って胸部を施術したところ、
一旦治癒したがまた翌日痛み始めたので、
今度は又下方へ向って施術探査しつつ、ついに盲腸部までに及んだのである。
そこで初めて判った。
それはこの人は盲腸を数年前手術したので、その際の薬毒が固結しており、
それが歯齦(はぐき)から排除されようとして運動を起したのであるから、
盲腸部を施術したところ、今度は完全に治癒したのである。
歯痛の原因が盲腸部にあろうとは、これは夢にも思えない事であろう。
これらによってみても局部的対症療法が、いかに誤りであるかという事を知るであろう。
そうして夜の文化の分裂作用は、あらゆる部面においても微に入り細に渉ってますます末梢的になりつつあるのである。
しかるに昼の文化はこの反対であるから、統合と単一化即ち一元化となる事で、中心に帰一する事である。
それが今日何人の眼にも映じつゝある所の世界的大転換の真相である。
視よ、世界のあらゆる国家は漸次分裂から統合に向っているではないか。
彼のヨーロッパ諸国は独伊に、亜細亜は日本に統一されつゝあり、
思想においても全体主義となり、
国民全部が国家が指示する単一目標に向って統合前進する。
それが為個人の自由は制限され、利己主義は許されなくなって来たのである。
又政治的には幾つもの政党は解消されてしまって、日本は翼賛政治の下に一元化されんとし、
独逸はナチス、伊太利はファッショというように、求心的一元化されてしまったのである。
又経済的には中小商工業者は漸次整理統合されつゝあり、農業においても鉱業においても、
その他重要物資は政府管理の下に置かれるようになった事も勿論一元化の表われである。
かようにあらゆる部面においては、着々夜の文化が清算され、昼の文化に転換せんとしつゝあるに拘わらず、
独り医学のみは旧態依然として分裂作用そのままが持続しつつあるのである。
しかしながら実はこの部面においてもすでに黎明は近づきつゝある事である。
その何よりの表われとして、私の創成したこの日本医術が生れんとしている事である。
この日本医術においては、一人の患者で五種も六種もの病気をもっている者といえども、
施術者一人で全部を治療し、全部が次々治癒してゆく事である。
全く一元的療法でなくて何であろう。
そうしてその原理は、霊を以て霊を治癒するのであるから、
白人創成の唯物的方法とは反対で、全く東洋的否日本的唯心的方法である。
右の意味において、好むと好まざるとに関わらず、
唯物的分裂化の西洋医学にも、清算の前夜が迫りつつあるのである。」 (「明日の医術 第3編」より)
明主様御教え 「霊的に観たる湯川博士の功績」 (昭和24年12月3日発行)
「今回理論科学によってノーベル賞の受賞者となり、最初の唯一人の日本人としての湯川博士の功績に対し、
吾らは全世界に向かって非常に肩身が広くなった事を感ずるのである、
彼の太平洋戦争で失墜した日本人の信用を幾分でも取返された事は実に喜びに堪えないのである。
ところで、同博士のノーベル賞受賞の理由は、原子科学の基礎理論を、僅か二十八歳の時発見したのが実を結んだというのであるから驚くべき達見である、
そうして右の原理は中間子発見という事であるが、この中間子は電子と化合する時、力を発生するというのである、
ところがその後米国のアンダーソンとネッダーマイヤーの両物理学者は、宇宙線観測中偶然写真乾板中に湯川粒子と見らるる粒子の飛跡を発見し
湯川粒子の理論が実験上の確証を持つに至った事で、これについてここに私の見解をかいてみよう。
元来中間子とは、火素と水素の結合による元素で、すなわち太陽の精と月の精から成った微粒子である事はもちろんである、
また今日では陰陽のミュー中間子、陰陽のパイ中間子、その他中性の中間子と五種類の中間子が確認されている、
この五種類とは陰陽のミューとパイが日と月の二精で、
中性の中間子が日月の合致粒子で他の二種が土及び星の精であってこの力の主座はもちろん中間子である。
この発見の特に私の説に対する重要性のある事を言わなければならない、
すなわち湯川粒子というのは言わば物質と霊との中間原素であって、
今一層科学の進歩によって発見されるものとして、
最極微粒子である霊子にまで到達する段階に来たのである、
そうして私の言うこの霊子説は、今発表するのはいささか早過ぎる嫌いはあるが、
右の霊子を説明すれば三段階あって、
その第三に位するものが今回の中間子の次に発見さるべきもので、
その次に発見されるものが第二霊子であり、
最後に発見されるものが第一霊子である、そうしてこの第一霊子こそ吾らが唱える最高級神霊から放射される霊子粒であって、
私が今現に行使し空前の奇蹟を現わしつつある力で、一名観音力ともいうものがこれである、
したがって現代医学の治病力より何十層倍否何百層倍ともいうべき治病力を発揮しつつあるのである、
私が我療法を常に二十一世紀の医学というのもそういう意味からである、
ゆえに今度の中間子発見という事は、理論科学においての発見段階がようやく中間子まで到達したのであるから、私も満足に堪えないのである。
それについて今日まで宗教と科学とはとかく一致し難いものとされて来た、
それがため常に両方で非難し合って来た事は衆知の事実である、
無論双方にズレがあり一致点を見出せないからである、
この原因としては、もちろん科学が前述のごとき神霊子発見まで進歩していなかったと同様、
宗教の方でも時期到らず、最高神力の発現がなかったためでもある。
今一つ言いたい事は、宇宙線中にある中間子が写真に映じた事によって確認された事実で、
私がさきに説いた信仰雑話中にある宇宙線の説明にある通りで、それにはこうかいてある、
宇宙線とは天体における無数の星から霊線によって地球を牽引し、
かつ地球に対し不断に栄養を送っているもので、その栄養とは地球を育くむ活力である、
湯川氏の発見においても中間子が力であるというのは、
宇宙線中に多数見らるるのは当然であってその中間子を充実させる力こそ神霊子の放射能である。
最後に私に対し、私が発覚した医学はノーベル賞に値するから出してみたらと時々言われるが、私はこう答えるのである、
現代医学を規準としているノーベル賞審査員の学問程度では無理である、
今後幾層倍進歩した時が来たとしたら、私の学説も理解され得るであろうから、
その時を待つより仕方がないと言って呵々(かか)大笑するのである。」
明主様御垂示 「霊子と原子」 (昭和25年8月15日発行)
信者の質問
「霊子と原子について、
(イ)原子記号で酸素は8、水素は1、窒素は7でありますが、酸素、水素、窒素を火水土として考えるとき、五六七の数字と原子記号の817の数字とに、なにか関係がありましょうか。
(ロ)霊子が化学者の手によって発見実証されるとすれば、それは神霊放射能中と存じますが、原子核中よりも発見されましょうか。
(ハ)原子界の霊の部面が想念界になるとのお説から推理いたしまして「電子の霊――無線」の活用のごとく、原子の霊の活用により、全世界人類が想念による通信ができるようになるときがまいりましょうか。
明主様御垂示
(イ)関係はあるが、原子記号は絶対のものではない。今後まだまだ変わる。未発見の原子もたくさんある。
(ロ)原子核は物質のほうである。物質の霊子はまだ荒い。原子核の発見はもっと分裂する。原子核の中からも霊子を発見する。また霊子核の中からも極霊子を発見する。
(ハ)いまに想念の無線電波時代が来る。
例えば、空中に字を書くとか話するとかすると、何千里先までも通じたり感じたりする。
これはいまでも、ある程度はある。
人心の機微をつかむなどというのはそうで、政治家なども、この人心の機微をつかむことが重要である。
明主様御垂示 「音は霊子の体」 (昭和24年6月25日発行)
信者の質問
「霊子は人間生活にいかなる関係があるでしょうか。」
明主様御垂示
「これは言うまでもなく霊子がなかったら、あらゆる生物は死滅する。
科学的に言うと電子、原子、霊子の順に微粒子になってゆく。
勿論、霊子は最極微粒子である。
音は霊子の体で粒子が大きいから、音の運動は遅いのである。」
明主様御垂示 「霊子の中でも一番細かいものが神霊子」 (昭和25年1月)
信者の質問
「宇宙の大きさについてお伺い申し上げます。」
明主様御垂示
「ああ、これはね、だれでも疑問に思うんで、私もそうですよ。
この大宇宙は無限で、まったく限りがない。
ですからね、このことがたいしたことなんだってよく言うんですよ。
そして宇宙の構造は大きいほうも小さいほうも限りがない。
小さいほうの黴菌だってどこまで細かいか判らないし、原子力の微粒子だって同様です。
中間子なんて大きいほうですよ、いまの顕微鏡で見えるんですから。
浄霊するときこの掌から出る微粒子だって非常に細かくて原子と同じですよ。
私も今度書きましたが、中間子よりもっと細かいのが霊子です。
そしてその霊子の中でも一番細かいのが神霊子なんですね。
さらにその神霊子の中にもいろいろあり、その神霊の階級にもよるんですが、細かいほど強く、見えないほど無限の力がある。
このことはなかなか簡単には説明できないけど、いずれはもっとはっきり判るようになるんですよ。
この大宇宙はちょっと想像できませんね。
なにしろ突き当たりってのがないんだから(笑声)。
けれども、この大宇宙の中心は地球なんです。
要するに、こうして万物を存在させ、生きてるものの生命を持続させるために日月星辰があるんですからね。
宇宙の日月星辰などはすべては地球のためにあるんですよ。
ですから、この点が判ると地球は実に値打ちがあり、本当に尊いものであり、そしてさらに、この地球をよくしてゆく人間も実に尊いものであることが判ってくるんですよ。
けど、そいつが判らないから人間を軽蔑するんです。
まあ、あんまり汚いから軽蔑するようにもなるんで、こういうことが判ると人間ももっと立派になるんですがねえ。」
明主様御垂示 「万有一切は呼吸する」 (昭和26年3月25日発行)
信者の質問
「大は宇宙から小は黴菌に到るまで、万物みな呼吸しているとの御教えから推察いたしまして、
霊子における陰電子の回転なども呼吸作用と考えてよろしいでしょうか。
また最極微粒子たる神霊子にも呼吸作用はあるでございましょうか。右謹んでお伺い申し上げます。」
明主様御垂示
「勿論、宇宙、一切万有は呼吸していないものはないのである。」