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イエメン大統領 軍事介入継続求める
3月29日 6時48分

イエメン大統領 軍事介入継続求める
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イエメン情勢が緊迫化するなか、イエメンのハディ大統領がアラブ諸国の首脳が集まる会議に出席し、サウジアラビアなどが行っている反体制派の武装勢力に対する軍事介入を継続するよう求めました。
イエメンでは、反体制派のイスラム教シーア派の武装勢力に対し、スンニ派のサウジアラビアなど湾岸のアラブ諸国が中心になって空爆を続けるなど緊迫した情勢が続いています。
こうしたなか、アラブ諸国で作る「アラブ連盟」の首脳会議がエジプト東部のシャルムエルシェイクで28日、始まりました。
会議にはイエメンのハディ大統領も出席し、空爆が始まって以降、初めて公の場で発言しました。この中で、ハディ大統領はシーア派の武装勢力について「イランの操り人形だ。私たちの対話の呼びかけに応じず、イエメンの破壊を続ける政治的に未熟な集団だ」と述べ、シーア派の大国イランが武装勢力を支援しているとして強く非難しました。そのうえで、「武装勢力が撤退するまで軍事作戦を続けてほしい」と述べ、空爆など軍事介入を継続するよう求めました。
これに対して、サウジアラビアのサルマン国王は、軍事介入を続ける考えを示しました。
一方、エジプトのシシ大統領は過激派組織IS=イスラミックステートなどのイスラム過激派の脅威が広がっていることを念頭に、各国の部隊で構成する「アラブ合同軍」の創設を提案しました。

イエメン外相「地上部隊派遣要請も」

エジプトのシャルムエルシェイクで開かれたアラブ連盟の首脳会議の会場で28日、イエメンのヤシン外相は記者団に対して、「シーア派の武装勢力が支配する地域から撤退しないかぎり対話するつもりはない」と述べ、シーア派の武装勢力の撤退が対話の条件だという考えを示しました。そのうえで、「必要となれば地上部隊が入ることになるだろう」と述べ、サウジアラビアなどに対して、今後、地上部隊の派遣を求める可能性を明らかにしました。

国連事務総長が強く懸念

アラブ連盟の首脳会議では、国連のパン・ギムン(潘基文)事務総長が演説し、混迷が深まるイエメン情勢について強い懸念を示しました。この中でパン・ギムン事務総長は「長期にわたる衝突を解決する唯一の手段は交渉しかない」と述べ、対話による平和的な解決を呼びかけました。一方、日本人観光客も犠牲になった今月18日のチュニジアでのテロ事件について、「4年前、アラブの国々では独裁政権に対する反対運動が起き、このうちチュニジアはその運動が実を結び、地域のモデルとなった。しかし、先日のテロ事件によって、罪もない人や不安定な政治プロセスを過激派が標的としていることが浮き彫りになった」と述べ、国際社会が結束してテロに対抗する必要性を訴えました。

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