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小説そしてドラマに続いて、やっと観ました成島出監督「八日目の蝉」
これでやっとコンプリートですw
小豆島の風景が美しい。
幸せながらも、逃亡中というどこか寂しげな希和子と無邪気な薫の雰囲気が引き立ってました。
監督はとにかく小豆島での絵が撮りたかったのかもと思うぐらい。
キャストも抜群だったんですが、特筆すべきは小池栄子。
心の大事なピースが欠けてしまっているキャラクターを見事に演じてます。
登場からラストまで、ずっと不完全な脆い雰囲気が出まくってて、正直怖かったぐらいです。
それが逆に強すぎたのかも。
物語は、井上真央の現在と永作博美の過去が交互に展開していくんですが、
井上真央と一緒にいる小池栄子が強いので、どうしても彼女に着目しまって
主軸である井上真央が薄くなってしまいました。
バットマンの隣にはロビンぐらいが良いんだけど、スパイダーマンが隣に立ってる感じ。
小池栄子は抜群に良いんだけど、もっと存在感が弱いほうが良かった。
小説を読んだ人なら、きっと誰もが大号泣してしまったであろう“あのシーン”と“あのセリフ”。
映画化と言われて1番気になったのは、そこをどのように演出してくれるかでした。
薫との生活の終焉を諦めきれないドラマ版に比べ、映画版は観念してる感じでしたが、
個人的には感情的なドラマ版のほうが好きでした。
もしかしたらドラマ版を意識した結果として、違う演出に着地したのかも。
ラストの下りはドラマ版も微妙でしたが、映画版も少し尻つぼみな感じ。
小説が1番面白いのは当然なんですが、ラストも小説版が抜群に好きでした。
なんのかんのと言いながらも、短い時間にスッキリと良くまとまってるし
とにかく絵がキレイなので、映画の絵を想像しながら改めて小説を読み返したくなりました♪