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 菅義偉官房長官は4日午前、沖縄県を訪問した。糸満市の国立戦没者墓苑で献花し、沖縄戦などで犠牲になった約24万人の名前を刻銘した「平和の礎(いしじ)」を視察した。4日午後には、宜野湾市で開かれる米軍キャンプ瑞慶覧(ずけらん)の西普天間住宅地区返還式典にも出席する。

 菅氏は官房長官として沖縄を訪問するのは4度目。5日午前には、翁長雄志(おながたけし)知事と初めて会談し、沖縄県が反対している米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古地区への移設問題や、基地負担の軽減策、経済振興策などについて意見交換する。

 普天間の移設をめぐっては、翁長氏が3月、沖縄防衛局長に対し、辺野古での工事を止めるよう指示を出した。これに対し、林芳正農林水産相が知事による指示の効力を一時的に停止させたため、沖縄防衛局は工事を続行。安倍政権と沖縄県との対立がさらに深まる事態となっている。