第87回センバツ:浦和学院に春の風 選手も街も喜びにわく(その2止) /埼玉

毎日新聞 2015年01月24日 地方版

センバツ出場が決まり喜ぶ浦和学院の選手たち=さいたま市緑区の同校グラウンドで、竹内紀臣撮影
センバツ出場が決まり喜ぶ浦和学院の選手たち=さいたま市緑区の同校グラウンドで、竹内紀臣撮影
センバツ出場が決定し、校舎に掲げられた垂れ幕=さいたま市緑区の同校で、竹内紀臣撮影
センバツ出場が決定し、校舎に掲げられた垂れ幕=さいたま市緑区の同校で、竹内紀臣撮影

 浦学、センバツ出場おめでとう−−。3月21日に開幕する第87回選抜高校野球大会への出場が決まった浦和学院。決定の知らせに喜ぶ選手たちや学校関係者、号外を受け取った人たちの祝福の表情をカメラで迫った。

 ◇浦学の精神「吾道一貫」

 浦和学院(小沢友紀雄校長、さいたま市緑区)は、1978年創立の男女共学の私立高校。学校法人明星学園が運営し、小沢校長が理事長を務める。生徒数は2483人(1月現在)。

 建学の精神「吾道一貫」は孔子の「吾道一以貫之」という言葉に由来する。人間の正しい在り方は、他者を思いやりながら人生のいかなる場面でも自己を律し、それぞれの社会的責任を貫くことが重要であるという意味。

 部活動だけでなく国際教育や進学指導にも力を入れており、大学や短大などへの現役進学率は8割以上。主な卒業生には元プロ野球選手で昨年、熊谷市の地元球団の打撃コーチに就任した石井義人さんやモデルの菜々緒さんらがいる。

 ◇13年センバツで初V

 浦和学院高校野球部は学校創立と同じ1978年に設立され、これまでの甲子園出場は春夏合わせ計21回と県内最多を誇る。

 甲子園に初出場したのは86年夏。2年生スラッガー鈴木健選手(元東京ヤクルトスワローズ内野手)と2年生エース谷口英功投手(現上武大監督)を擁し、ベスト4入りの快挙を成し遂げた。だが翌年は2回戦で敗退。以後、しばらく甲子園出場が途絶えた。

 現在の森士監督が91年に就任すると、再び甲子園への道が開けた。92年には初めて春のセンバツに出場し、ベスト4入り。94年には久々の夏の甲子園出場も果たした。12年の夏大会では26年ぶりに16強入りを果たし、「強豪校」として認知されるようになった。

 「浦学」の名をとどろかせたのは13年のセンバツ。エースで左腕の小島和哉投手(当時2年)が5試合に先発して計42回を投げ、わずか3失点と大活躍。決勝で安楽智大投手(同2年)を擁する済美(愛媛)を17−1の大差で降し、念願の初優勝を飾った。

 だが昨年は春のセンバツ出場を逃し、夏の県大会もまさかの3回戦敗退。甲子園出場はかなわなかった。

 「復活」を期した新チームは昨年の秋季関東大会で2年ぶり5回目の優勝を勝ち取る好発進。今年のセンバツは強豪の「底力」が問われる大会となりそうだ。

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 ■秋季公式戦対戦成績

県大会地区予選1回戦 ○ 6−1大宮北

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