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【日本の議論】新手口「飛行機」「羽田」悪用する特殊詐欺犯

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【日本の議論】
新手口「飛行機」「羽田」悪用する特殊詐欺犯

羽田空港が特殊詐欺の新たな舞台となっている=東京都大田区

 警視庁によると、首都圏を拠点とする詐欺グループが、高齢者を都内に来させる「上京型」の手口は、昨年から目立ち始めた。「新幹線で東京駅」が多かったが、今年に入り、「飛行機で羽田」というパターンが初めて確認されたという。

別の場所に誘導

 3月4日までに未遂も含めて12件あり、北海道と、福岡、長崎、熊本、大分の4県から70~80代の男女が上京。総額2510万円の被害が出た。

 いずれも犯人側は、空港に着いた高齢者に、駅や公園など別の場所へ行くよう電話で指示していた。

 警視庁の担当者は、犯人側は電話でだました相手が日をまたぐと冷静になるため、何としてもその日のうちに金を受け取るため、羽田を指定していると分析。被害者側も「早く行こう」と焦る心理から、慌てて飛行機に乗ってしまっている、と指摘する。

 同庁は、届け出のない被害もあるとみており、航空会社に注意を促すとともに、高齢者には「空港に行く前に、自分から息子に電話して、だまされていないか確認してほしい」と求めている。

     ◇

 ●特殊詐欺 警察庁は、「オレオレ詐欺」「架空請求詐欺」「融資保証金詐欺」「還付金詐欺」の4類型を振り込め詐欺と定義。平成22年以降は「金融商品取引名目」「ギャンブル必勝法情報提供」「異性との交際斡旋(あっせん)」「その他」の4類型を加え、総称して特殊詐欺と呼んでいる。親族を装って羽田空港など都内に呼び寄せ、金をだまし取る手口はオレオレ詐欺に分類される。

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