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自分探しの日々。
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2015年J2第05節FC岐阜×大分(@大分)での敗戦後、挨拶に来た監督・スタッフ・選手とサポーターとの間で双方感情的になるやり取りがありました。
十分に互いの主張を交換するため、日を改めて、冷静に話しをするべきとの双方の認識から、試合翌日に練習場(岐阜市北西部運動公園)にて、ラモス監督と私・藤原をメインスピーカーとするサポーター(約50名)との間で意見交換を行いました。 その内容をまとめたものを以下に載せます。 ※議事録ではないので時系列通りにはなっておらず、また一言一句正確にという訳ではありません。ご了承ください。 --- まず前提として、今回の件も含め、私がサポーターとして監督や選手と話をする際のスタンスを明らかにしたいと思います。 ◆「サポーターは素人、監督・コーチ・選手をはじめとする現場スタッフはプロ・専門家である」 ⇒その道の専門家である現場が「こうしよう」「こうするべき」と決めたことについて素人は口出しするべきではない。 ◆「ギブアンドテイク。サポーターが成していること以上の見返りを要求しない」 ⇒90分間死力を尽くして応援するので、現場にも90分間は力の限り闘ってほしい。求めるのはこれだけ。 「お前それ代わりにやれるのか」と言われた時に「できるしいつもやってる」と言える内容しか求めません。 ピッチに出て点を獲るとかゴールを守ることはできないけど、90分間死ぬ気で闘うことはできるしいつもやってるぞ、と。 他にもありますが、基本的にこの視点が軸にあります。 このあたりを踏まえて読んでいただければと思います --- <ラモス監督> 金沢戦(04節(@長良川))のような試合でのブーイングは妥当。選手全員ダメ。闘えていない。 大分戦はそうではない。セットプレーからやられて苦しくなった。個別のミス。闘っていないわけではない。 大量失点する中でも最後まで諦めずやりきっている。 <藤原> サポーターの求めることは、90分間闘い続けること。相手に気持ちで負けないこと。技術的なことはどうでも良い。 サポーターの目線で、大分戦はそう見えなかった。気持ちで勝っていない。闘えていない。 ラモスさん的にはそう捉えていないということ? <ラモス監督> そう。遠くまで応援しに来ているサポーターを喜ばせたいと必死にやっている。 最後まで少しでも何とかしようと闘った。 ひどい試合であればブーイングしてもらっても構わない。昨日の試合(大分戦)も。 だが言葉を選んでほしい。90分間闘ってボロボロのときに「言葉の暴力」「暴言」みたいな声をかけるのは許せない。 選手にとってマイナスにしかならない。ブーイングでも良いし背中を向けるでも良いし、伝え方は色々あるでしょ。 そんな声ばかりでは自分の弟分である選手たちを挨拶に行かせたくない。 <藤原> 納得。それについてはサポーターにも非はあると言える。 選手を傷つけることをしたいのではなく、追い討ちをかけるようなこともしたくない。 「もっと出来るだろ」ということを伝えたいし鼓舞したい。 ブーイングの質について考える努力は必要だとみんなに伝える。 昨日の試合後のようなサポーターの反応になる原因は今のチーム状態に対して非常に不安視しているから。 これで良いのか、改善していけるのか、そのあたりを現場責任者であるラモスさんに話をしてほしくてああなった。 <ラモス監督> 全然問題ない。逆に、そんな不安を抱えて応援してはダメではないか。 「不安」=「選手を信じ切れていない」ということ。それは伝わってしまう。 だから信じて応援してほしい。 このクラブを大きく育てないといけない。頑張った試合の後に心無い言葉をかけるのは適切じゃない。 選手にとって、クラブ全体にとってサポーターの影響はすごく大きい。 サポーターの中心であるあなた達がそういう姿を見せると周囲のサポーターは離れてしまうし選手にも良くないしスポンサーも離れてしまう。 それはクラブの行く末に関わる。すぐにダメになってしまう。 <藤原> ラモスさんは就任に際して「3年ほしい」と言ったと聞いている。 ラモスさんが岐阜に来てクラブと周囲は大きく変わった。楽しませてもらっている。 これに対してサポーターはみんな感謝している。 だからラモスさんと共に大きな成果を結実させたいと願っている。 3年で大きな目標を達成するための途中経過として今の状態は大丈夫なのか。 <ラモス監督> 2年目の5試合が終わったばかり。終わった時に必ず結果で示す。 <藤原> プロの仕事に口出しする気は無い。プロの目で見てそうならそれを信じます。 今のチームについては経験豊富で実績十分な選手が多く揃っている。 純輝たちのような20歳そこそこの選手ばかりでやっているならサポーターも甘く見るだろうけど、それなりの見方になることは仕方ないかと思う。 <ラモス監督> 今年は若手を育てることはしない。(⇒注:昨季のような育てるための起用はしていないし、しない。) ベテランはベテランで厳しい環境の中で大きなプレッシャーの中でやっている。 難波も高地も、以前いたチーム以上に結果を出すことに対して強い気持ちでやっている。必死だ。 <藤原> 高い目標の下に集まって高いモチベーションと強い気持ちでやっていることはサポーターもわかっている。 だからそんな選手達を一つにまとめて導くのはそのリーダーである監督の仕事で、責任は大きいと思う。 プロの仕事として結果で応えてほしい。 <ラモス監督> 必ず結果は出すから信じていて。 --- その他、やり取りの中での言葉 <ラモス監督> ・昨日の試合後、悔しくて泣いている選手もいた。自分も寝れなかった。 ・選手は自分の弟分。サポーターはファミリー。みんな同じ船に乗っている。 ・どんなに遠くのアウェイでも、10人か20人でも、負けない応援をしてくれるサポーターにはいつも感謝している。 ・5-0になったら普通なら応援をやめて帰る。最後までやり続けるのはすごい。 ・話をしたければいつでも応じる。岐阜に住んでるんだし、呼ばれればどこへでも行く。 --- 以上がまとめです。 結果として、何をどうするの?何を変えるの?信じる根拠は?という点では特に何もありません。 そういう意味ではこのやり取りから何かを得られたと感じられない方がいても仕方ないかもしれません。 揚げ足を取ろうと思えば取れるポイントも多々あると思います。 ただ、監督の考えとしてサポーターに求めていることを顔を向き合わせた場で伝えてくれたし 改めて自分が達成すべきものについてそれに向かう決意と自信を示してくれました。 それを意気に感じてまた頑張って応援をしようってなるとか、各々がどう受け止めるかはサポーター百人百様だと思います。 僕は現状のチームに対して、全く楽観はしていません。もちろん悲観もしていません。 良くなると確信できるノウハウをプロ相手に提示できればそうしますが、そんなものは持っていません。 このクラブに関わる人には全てその立場があって、全員に「出来ること/出来ないこと」があります。 各セクションでそれぞれの出来ることを発揮することで補い合ってクラブは成り立っています。 そしてそれぞれの立場が切磋琢磨して長所を引き出し合うことがクラブを育てる近道だと思います。 ぶつかり合った時、互いにそれを糧に出来なければぶつかり損です。 このやり取りが有意義であったかどうかは、それこそ「3年目」の晩秋に分かることだし、あるいはクラブがこの先存在し続ける限り常に検証され続けることでもあります。 生かすも殺すも自分たち次第。 少なくとも私は、もっとこのチームの力になりたいと改めて決意を固めました。 みなさんにとっても、今回の件がプラスに作用することを願います。 * コメント: *
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