京都大学の高橋良輔教授らは2日、神経の難病であるパーキンソン病の様子を再現したメダカを遺伝子操作で作ったと発表した。特定の遺伝子の働きを抑えたところ、生後3カ月の若いメダカでも脳の神経細胞にたんぱく質が異常にたまり、パーキンソン病と似た状態になった。発病の仕組みの解明と治療法の開発につなげる。
大阪大学などとの共同研究で、米オンライン科学誌に3日、掲載される。
パーキンソン病は主に50歳以上で発症し、国内に約15万人の患者がいる。脳内で神経伝達物質の「ドーパミン」を出す細胞が減り、手足が震えたり筋肉がこわばったりする症状が出る。現在、完全に治す方法はない。
パーキンソン病患者のiPS細胞を使って病気の原因を探る研究も進むが、体内で起きるような症状を正確には再現できていないという。
高橋良輔、メダカ、パーキンソン病、京都大学