こんばんは。
いくつかの仮定をして、おおざっぱですみませんが、量的な計算をしてみました。
まず、宇宙飛行士は宇宙船の中でヘルメットを脱ぎ宇宙服を着ていません。
(ヘルメットを含め完全に宇宙服を着ていて
空気がその外に出ないと、
息を吐いてもその力は、
いわば系の内部の力すなわち「内力」となって
系(この場合は宇宙服と宇宙飛行士と宇宙服内部の空気)
の運動状態を変えません。)
空気の密度を、1.3kg/m3、
一回で排出される空気の量を、2リットルすなわち2.0×10-3m3、
その速さを、100m/s
(ネットで検索したら
せきやくしゃみの速さはときに200から300m/sになる、
というサイトがあったので、こんな値にしてみました)、
宇宙飛行士の体重(この場合は質量)を52kgとすると、
運動量保存則により、
一回の「吐く」の反動で得られる宇宙飛行士の速さは5.0×10-3m/s、
すなわち毎秒5ミリメートルほどとなりました。
吐く速さが10分の1の10m/sなら得られる速さも10分の1となり、
毎秒0.5ミリメートルです。
(計算途中の単位が文字化けしているかも知れませんが
この結果はおそらくご覧になれていると思います。
答えは合っていると思いますが眠い頭で考えたので
思い違いや計算間違いをしているかも知れません。
どなたかのコメントを別回答で期待します。)
吸う時にゆっくりといろいろな方向から吸い、
吐くときは勢いよく一定の方向に吐くようようなイメージ
(前の回答者の方もおっしゃっていたような水中のクラゲ、
あるいは勢いよく水を吐き出して進むイカのようなイメージ)なら、
これくらいの推力は得られそうです。
何回も吐けばその度に加速度を生じてかなりの速さにもなりそうですが、
その反面、宇宙船内の空気抵抗の影響で、
何回もやってもせいぜいその速さを維持するくらいしかできないかも知れません。
そのあたりの計算はもっと詳しい方にお願いしたいと思います。
なお、重心をはずしている場合、
慣性や空気抵抗などによる回転運動が生じ、
空気を吐くことによる移動の効果はやや低減するとは思いますが、
宇宙飛行士の体というこの場合の「系」に対して
外力と言える推進力がはたらいているので、
進むこと自体はできると思います。
また、止まる時は向きを反対にして逆方向に吐く必要がありそうですが、
宇宙船内で宇宙飛行士は体をねじりながら手を伸ばしたり曲げたりしたりして
慣性モーメントを変えることにより、比較的楽に反対向きになれそうです。
(空気中でネコが向きを変えられるイメージ。)
それでは。