太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

2015年4月のKindle月替りセールより「食の狂気」にまつわる書籍5選

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2015年4月の Kindle 月替りセール

 今月の『Kindle月替りセール』には、「食の狂気」にまつわる書籍が多くありました。食べる事は生きることであり、それ自体がフェチズムの対象になりえます。そこで今回は、2015年4月のKindle月替りセールより「食の狂気」にまつわる書籍を紹介します。

缶つま

一人飲みの夜に、あるいは友と語らう夜更けも、パカッと開けて、ささっとひと手間。カンタン、うまい、ついでにちょっと気の利いた缶詰のおつまみ―“缶つま”―をご紹介。

缶つま

缶つま

 199円の缶詰のアレンジおつまみ集。シーチキン缶、オイルサーディン缶、フルーツ缶などの定番缶詰にひと手間加えておめかししていく楽しさがあります。iPad で読むと写真が綺麗。

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 鯨大和煮缶すきやき風とか「それはやりすぎ」ってのを含めて面白い。品目を絞ることで手段と目的が入れ替わりがちなアレンジ料理には健全な狂気を感じます。

ミミクリ

私たちみんな、ここにいるよ。
突然変異的異才が産み落とした、新食感ダーク・ファンタジー。

少女たちは、食べる。叫ぶ。そして抱き合う。
やっと、誰にも邪魔されずに。
もうすぐ、みんなのところに行けるーー。

太田出版WEBマガジン「ぽこぽこ」連載時から話題を呼んだ新鋭、衝撃のデビュー作。
エロティックで、少しグルメな未確認飛行寓話。
どうぞ、ごゆっくりお召し上がり下さい。

ミミクリ

ミミクリ

 250円。「ミミクリ」とは「擬態」を意味する言葉。とんかつ屋の看板に書かれた豚のように、食べ物が擬人化された時に感じる不穏さについて正面から向き合っています。「なぜ?少女が?」を明らかにするSFっぽいストーリーも描かれていきますが、根本的には「食べる」という行為自体に潜む狂気を感じます。

本当にコワい? 食べものの正体

「食品添加物を食べるとがんになる」「無添加を食べていれば安心!」――それって本当にそうなの? 食べもの安全・安心に対する関心が高まるにつれ、食品添加物は悪、ニセモノ食品を食べるなんておぞましい、というイメージが広まってきました。しかし、そうした意見をよくよく読んでみると、ただ「危険だ!」と感情的に煽る一方で、なぜかという理由にまでは踏み込んで説明していなかったりします。本書では、皆さんが気になっているアノ食べもの、そして食品添加物について、科学的な見地からズバッと解説しています。読後には、これから何を食べるべきなのかが分かります!

本当にコワい? 食べものの正体

本当にコワい? 食べものの正体

 700円。食品添加物は「なぜ危険になりえるのか?」「どうして安全と言えるのか?」について科学的な知見にもとづいて解説しています。食べ物の安全性や健康効果にまつわる話には、断片的な知識を元にした過剰な危険論や楽観主義が同居する狂気を感じます。事実と推論と意見を切り分けて判断していくことが必要ですね。

トーキョーホモルン定食

食と性欲は人間にとって逃れられない本能です。本能に基づいているからこそ、その欲望を満たすための行動に、しばしばその人の本性というものが垣間見えてしまうもので…。ホモ漫画家・熊田プウ助が「食」と「SEX」について分析し、独自の視点でぶった斬る!!

トーキョーホモルン定食

トーキョーホモルン定食

 299円。ホルモンではなく「ホモルン」です。魚肉ソーセージ(意味深)や虫を食べるなどの方向性もあって、むしろダイエットに良い感じですが、食と性欲は人間にとって逃れられない本能であり、他人のそれを直視しすぎてもいけないのかもしれません。

一生作り続けたいおかず

50年の歴史を持つ銀座の人気校、「田中伶子クッキングスクール」代表・田中伶子さんのレシピ集。生徒に人気の高い和洋中のベスト5や、定番、おもてなし料理に加え、サラダやパスタ、おせちまで、選び抜いた150品を紹介。家庭料理を丁寧に教える日々のレッスンを通じ、長い間に磨き上げられたレシピは、おいしさも作りやすさも保証つき。だれもが作りたい料理が網羅されているので、毎日の食事でも、来客時でも、大いに役立ちます。

一生作り続けたいおかず

一生作り続けたいおかず

 599円。iPad で読むと写真が綺麗。「食べる」という行為には先だって「料理」という行為があって、それをひたすら研鑽する道もあるのですが、「一生食べ続けたい」ではなく「一生作り続けたい」というタイトルにひとつの狂気を感じます。

 「食べ続ける」には物理的な限界が早々に来ますが、「作り続ける」には物理的な限界が少ないため、延々と続ける事ができます。『暇と退屈の倫理学 増補新版 (homo Viator)』における「浪費」と「消費」の違いにも通じるのですが、どちらにフェチズムを感じるのかによって、狂気の限界性が規定されるのです。

まとめのまとめ

 そんなわけで、今月の『Kindle月替りセール』より、「食の狂気」にまつわる書籍を紹介しました。グロいものも多いですが、なかなか興味深いです。Kindle購入&プライム本会員登録でギフトカード3000円がもらえるキャンペーンもやってましたし、Kindleの白色バージョンも新発売されるとの事ですので、4月から新生活に電子書籍を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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