米テンプルトン、ウクライナ協議で委員会設置-保有債券めぐり
2015/04/02 13:40 JST
(ブルームバーグ):ウクライナの大口債権者である米フランクリン・テンプルトンや他の4者は、同国政府と債務再編の条件を協議するための委員会を設置した。事情に詳しい関係者が明らかにした。
詳細が公になっていないとして匿名を条件に語った関係者によると、この委員会にはブラックストーンとワイル・ゴットシャル・アンド・マンジェスが助言している。ウクライナ政府が債権者との交渉に向けて起用したラザードの広報担当は1日、ブルームバーグの取材に対してコメントを控えた。
同委員会の発足でウクライナ政府との交渉に向けた環境が整ったとして1日の同国の国債相場は上昇した。政府は総額175億ドル(約2兆940億円)の支援を受けることで合意した国際通貨基金(IMF)の5月末の次回レビューまでに29本の債券とローンについて新たな条件で合意する必要がある。フランクリン・テンプルトンは約70億ドルと最大の債券保有者で、それに次ぐ債権者は2013年12月に30億ドルのユーロ債を購入したロシア。
ウニカ・キャピタル・マーケッツ(ウィーン)でマネーマネジャーを務め、ウクライナのユーロ債を含む4億7000万ドルの資産運用に携わるアンドレアス・ライン氏は電子メールで、「テンプルトンに1、2つの大口債権者が加われば、合意には十分なはずだ」と指摘。「ロシアが保有している30億ドル規模の債券については、まだ明らかなことは何もなく、これが引き続き話を複雑にしている」と説明した。
原題:Ukraine Debt Negotiations a Step Closer as Templeton Forms Group(抜粋)
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更新日時: 2015/04/02 13:40 JST