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<中国主導銀>参加見送りに野党批判「外交の完全敗北」

毎日新聞 4月2日(木)20時24分配信

 野党各党は中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)を巡って、安倍政権が当面の参加見送りを表明したことに批判を強めている。統一地方選の投票日を目前に控え、安倍政権のアジア外交に焦点を当てる狙いもありそうだ。

【習主席が提唱する「中国主導経済圏」とは】

 維新の党の江田憲司代表は2日の記者会見で、主要国の相次ぐ参加表明について「中国外交の勝利、日本外交の完全敗北だ」と強く批判。「アジア経済、インフラ開発の秩序作りに貢献すべきだ。今からでも遅くはないので参加してほしい」と要求した。

 民主党の蓮舫代表代行は2日、「貧困解消や格差是正などのために日本はアジアで努力すべきだったが、結果は成功していない」と指摘。主要7カ国(G7)では日米が孤立した状況で、「結束の乱れは大きな失態だ」(岡田克也代表)との声が強まっている。

 共産党の志位和夫委員長は1日の記者会見で「アメリカの顔色だけをうかがう自主性のなさが露呈した。アジアで参加していないのは日本と北朝鮮くらいで、参加すべきだ」と強調。普段は足並みがそろわない野党各党が、この問題では政権批判でまとまった。【村尾哲】

最終更新:4月2日(木)22時9分

毎日新聞