新年度:京都丹後鉄道が「上下分離方式」で出発

毎日新聞 2015年04月01日 12時09分

 京都府北部などを走る第三セクター「北近畿タンゴ鉄道」(KTR)が1日、「京都丹後鉄道」として再出発した。運行と鉄道管理の収支を分ける「上下分離方式」を採用。高速バス大手「ウィラーアライアンス」の子会社が運行を担い、赤字体質からの脱却を図る。国土交通省によると、三セク鉄道の再生事業にバス会社が参入するのは初めて。

 西舞鶴−豊岡間などの路線がある同鉄道は乗客数の減少で2013年度の赤字が約9億円に上り、京都府や沿線自治体が支援している。上下分離に伴い、自治体が10年間、KTRを介して鉄道維持費を負担する一方、新運行会社はKTRに年間1億4200万円の使用料を支払う。

 3月31日夜から1日朝にかけ、車両から「ありがとうKTR」のヘッドマークが外され、全32駅の看板も「京都丹後鉄道」に切り替えられた。【安部拓輝】

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