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アジアインフラ投資銀 当面参加見送り
3月31日 11時40分

アジアインフラ投資銀 当面参加見送り
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中国が設立を提唱するAIIB=アジアインフラ投資銀行について、中国政府は31日までに参加の申請をした国は、銀行の枠組みづくりの交渉に加われるとしていますが、麻生副総理兼財務大臣は閣議のあとの記者会見で、当面、参加を見送る方針を示しました。
アジアインフラ投資銀行はアジアの発展途上国を支援するとして中国が設立を提唱しているもので、銀行の枠組みづくりの交渉に加われるとしている期限の31日までに、40か国以上が参加を表明しています。
これについて、麻生副総理兼財務大臣は会見で、「加盟国を代表する理事会がきちんと審査や個別案件の承認をし、環境、社会に対する影響への配慮が行われるなど、公平なガバナンスが参加の条件だ」と述べ、中国側のこれまでの説明が不十分だという認識を改めて示しました。そのうえで、麻生副総理は「そういったものがきちんとされていないと参加については極めて慎重な態度を取らざるをえない」と述べ、当面、参加を見送る方針を示しました。

「将来的に連携の可能性も」

また、甘利経済再生担当大臣も当面は参加を見送る方針を示したうえで、日本とアメリカが中心となって設立したアジア開発銀行との関係について、「新たな国際金融機関が設立され、発展途上国の発展に資することは、悪いことではない。将来的に連携の可能性もある」と述べました。

「期限にとらわれることなく検討」

菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「公正なガバナンスが確立できるのかどうかや、債務の持続可能性を無視した貸し付けを行うことによって、ほかの債権者にも損害を与えることがないかなどの点を含めて慎重な検討が必要だと考えている」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は「中国に対して、こうした問題提起をしているが、明確な説明は得られていない。きょうの時点では、こうしたことが明確になっていないので、日本が参加することはありえない。政府としては、特定の期限にとらわれることなく、引き続き、関係国と連携しながら中国側に働きかけをしていきたい」と述べました。

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