頑張っていきましょう。
楽しみですね。
よろしくお願いします。
(テーマ音楽)
(又吉)え〜僕は東京についてこういうふうにえ〜本の中で書いたのですがやっぱり東京は確かにシビアな部分厳しい部分っていうのはたくさんあるんですけどでもいろんなものを受け入れてくれる懐の大きさというかそういうものもあって。
う〜ん。
そういうところがやっぱり好きですね。
人口1300万人総生産92兆4000億円。
世界有数の大都市東京。
2020年にはオリンピック・パラリンピックの開催も決まり今世界中の熱い注目を集めています。
新装開店1回目の「オイコノミア」。
メガシティー東京を経済学でひもときあんな所やこんな所まで踏み込んじゃいます!えっ!?妄想?え〜今僕は浅草に来ています。
スカイツリーすごいですね!なんかちょっと大きすぎて恥ずかしそうですね。
自分があんだけ大きかったらちょっと恥ずかしいですけどね。
実はここで今回のゲストの方と待ち合わせをしてるんですがそろそろ来られる頃だと思います。
(安齋)うわっこんにちは。
すいません。
こんにちは。
すいません。
リアルに待たせてしまいました。
とんでもないです。
申し訳ないです。
ありがとうございます。
来て頂いて。
どうもはじめまして。
はじめまして。
何で呼ばれたんですかね?今回「東京」っていうテーマなんですけど安齋先輩やっぱりいろんな知識もおありですし。
いや〜そうかな。
東京出身なんですよね?東京出身なんですよ残念ながら。
何で残念なんですか。
残念じゃないですか。
安齋肇61歳。
東京の中心部広尾に生まれ池袋で育った東京人。
ってことはばりばりのシティーボーイってことですね!イェーイ!そんな安齋さんの抱く東京のイメージとは?なんか…なんか雑ですよね。
東京って。
まあこれは独特の風景ですよね。
独特ですよね。
子供の頃に描いた未来の絵とかというのってこんなの描きました?真ん中は結構割と未来っぽい塔やなと思いますけど。
ピューっとしたようなやつとか描きましたよね。
なんかそんな感じがちょっとだけありますね。
一方ホテルで2人の到着を優雅に待つ1人の男が…。
今回東京の奥深さを経済学でひもとく日本大学教授浅田義久。
金沢出身。
都市経済学が専門です。
どうもお願いします。
(浅田)よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
安齋さんです。
安齋です。
浅田です。
よろしくお願いします。
すごいおしゃれな場所ですね。
そうですね。
まあ今日と来週は「東京」について語っていこうと思ってるんですけど。
東京のレストランの数っていうのはニューヨークよりも多いんですよね。
ああそうなんですか?もう世界一多いんで。
フレンチレストランの数はパリは分からないですがニューヨークよりは上だってことが分かってるんで。
(2人)え〜っ!全然行かないから分からないです。
私も実感ないんです。
あまり行かれないですか?フレンチレストランですよ?フレンチは確かにそんな食べたことないですね。
居酒屋の数だったらまだ…。
居酒屋の数はね昨日ネットでちょっと調べようと思ってタイ料理を調べたんですが無数に出てきて分からなくなったんですよ。
あ〜!このぐらい世界のものが集中して。
そんななんですか?確かにそうですよね。
東京にいるといろんな人たちがいろんな誘いで今日はタイ料理って言ってたのにまたタイ料理誘われたりとか。
フレンチは行かないですけどタイ料理はすごい頻繁に誘われるんですね。
タイ料理行きますね。
東京というのはもうなんでもある街なので別に世界行く必要ないんですね。
外国行く必要なくて。
東京でそこらじゅう行けばなんかそろうと。
ここで東京の奥深さを物語るおもしろいものをご紹介しましょう。
アメリカのCNNがウェブサイトで発表した「東京が世界一魅力的な都市である50の理由」。
CNN記者が見た東京の魅力とは?「東京が世界一魅力的な都市である50の理由」という50枚のカードなんです。
ほほう!なるほど。
それすごくないですか?魅力的な都市であると。
「招き猫生誕の地」とか?ハハッ。
気になるやつあります?CNNが独自でまあ集めた魅力ですからね。
東京の魅力ですよね。
東京の魅力。
東京の魅力は「何とも小さなゴジラ像」なんですか?ハハハッ。
ゴジラを魅力に入れたかったんですが恐らく大きいのが無かったんで。
絶対に選んでほしいのはやっぱり「おばあちゃんの原宿」。
あ〜!これはそうですよね。
はい。
1962年?アハハッ。
なるほど。
格安!安い!これいいなと思うのは10代20代っていつか終わるじゃないですか。
すぐ終わるじゃないですか。
そのあとにちゃんとこういう街がね用意されてる楽しみがこうあるっていう。
これも僕ねちょっと芸人としては気になるんですけど。
「モッズスーツの殿堂」。
ちょっと待ってね。
東京の魅力ですよね?東京の魅力で「モッズスーツの殿堂」がベスト50に入ってくる。
ふ〜ん。
例えばバンドマンとか僕らの漫才する芸人とかは割と使ってて。
分かった!そんなに高級じゃないんですよね。
若手芸人でもちょっと頑張れば作れて自分のサイズでオーダーメイドで作れるんです。
僕らでは有名ですがあまりスーツを作る仕事じゃない人にはあまり知られてない。
それがここに入ってるというのが。
すごいっすね。
哲学テーマとかって何か又吉さん。
ああ。
又吉さんが好きそうなテーマ。
この井上円了っていう人僕結構好きで。
はいはい。
これから西洋に日本は追いつかないといけないからいつまでも迷信みたいなこと言ってたらアカンって言ってどんどん否定していったんですよね。
はい。
でそのう風水ですごく悪く造ったんですよ。
わざとね。
はいわざと鬼門にこれを置いたらアカンみたいな所に置いたりして。
そしたら造ってすぐに全焼して。
(笑い声)だから迷信を否定するためにやった行動が逆に迷信とかそういうものを裏付けることになって人間では理解のできない不思議な現象だって霊を認めてしまったんですよ。
ついに。
だから幽霊が出ていいんですね?いい場所なんですよね。
なるほど。
これらは経済学的に言うとどういう事なんですかね?このいろいろありますけど。
やっぱり「集積の経済」とそれからもうひとつは「規模の経済」というのがあって。
「おばあちゃんの原宿」なんかもそうですけど…これみんなそうですよね。
やっぱり1000万人が集積してるっていうのが重要でそうすると多様なもう…もう本当に訳分からないものを好きな人がそこにバーっと集中できるんですよね。
1軒ぐらいだと。
だからこの「東京が世界一魅力的な都市である50の理由」で細かいの結構あるじゃないですか。
これでも50ぐらいないと成立しないっていう事なんですね。
確かにこんなに細かくなっても50あって全部成立してるってことなんですよね。
それですげえバンドの数とかもいっぱいあるんだ。
ああそうですね。
いろんなバンドが。
いろんなバンドがもう毎日のようにライブやってますからね。
要するにバンドって100人ぐらい客がいればいいわけですよね。
そうすると地方じゃ無理だけど東京じゃそこらじゅうでバンド成り立ってきますよね。
生活できちゃうんでバンドマンは食っていきたかったら東京来ちゃいますよね。
それすごいですね。
ああそうか…。
1000万人が集まる大都市東京。
そこで生まれるのが「多様性」。
あんなものからこんなものまで生まれてしまう東京の実態を池袋の街を例に見ていきましょう。
さまざまな鉄道が交差するターミナル駅池袋。
巨大なデパート超高層ビルに飲み屋街。
若者向けの店が集まるエリアなど多くの顔を持っています。
そんな池袋ならではの場所を又吉さんが体験リポート!え〜実はですね今から行こうとしている場所は非常に僕が苦手な場所なんですがちょっと勇気出して行ってみたいと思います。
訪れたのはうさぎの看板のお店!?えっ?えええ?何〜?こんにちは。
(オーナー店員)いらっしゃいませ。
ここはうさぎカフェ?
(オーナー)はい。
うさぎいますもんねもうね。
(オーナー)そうですね。
(店員)はい。
へぇ〜!ここは本物のうさぎと一緒に遊べるお店。
12羽のうさぎのうち何羽かをお客さんのそばにスタンバイ。
おやつも直接あげることができます。
一日に30人ほどのお客さんが訪れるとか。
僕は実はですね…ちょっと…
(店員)苦手ですか?はい。
大丈夫です。
うちの子かまないんで。
お膝まで乗ってきます。
こうやって。
へぇ〜!ああなるほど。
マシュ。
わわっ!やっぱりリピーターが多いですか?そうですねリピーターさん多いですね。
うわ〜!ウフフフッウフフフツ。
そうねマシュね。
ウフフッ。
駄目ですか?見てる分にはかわいいんですけどね。
飼ってみたいけど飼えない人とかも来るんでしょうね。
(店員)そうなんですよね。
このお店を作るときにお客さんが来るかどうかみたいな不安はありませんでしたか?
(オーナー)こういう形態のお店ってのがそもそもほとんどないので可能性はなくはないかなとは思ってはいましたね。
「推しうさ」というのはいますけど割と常連さんなんかもみんな好きなんですよ。
うちの子たち。
へぇ〜!「推しうさ」って言うんですね。
そうですね。
はい。
さあ次はこちらですか。
「喜利の箱」って書いてますね。
何でしょう?集会所のような部屋に集まっていたのは十数人の男女。
ここで一体何が行われているのか?
(司会)あっ「新俳句3・3・3でモテてない悲しさを表現してください」。
(客1)はい。
はい。
「そうねわたしぶすね」。
(笑い声)
(客2)「ボタン全て無傷」。
(笑い声)
(司会)今回は?
(客3)「寒いなんか寒い」。
(笑い声)
(司会)「ハードル走に新ルールを導入したところ失格者続出!どんなルール?」。
(司会)はい。
(客4)「急に学力を問われる」。
(司会)はい。
(客5)ハードルが「スケルトン」。
(笑い声)皆さん大喜利をやられてるんですよね?
(星野)そうですね。
ここは大喜利をするためのお店なので。
皆さんどういう経緯で?
(笑い声)とにかくみんな…「喜利の箱」はいわば碁会所や将棋サロンの大喜利版。
800円の参加料を払えば誰でも気軽に大喜利に加わって楽しめます。
お題はおよそ5000問入っているこの「お題マシーン」からランダムに出題。
仕事帰りのサラリーマンや学生など実にさまざまな人が参加しています。
ふだんは何されてるんですか?今会社員の1年目なんですけど…はいはい。
それまで大喜利って経験されたことあるんですか?自分はやった事がない。
怖くなかったですか?都内だけでなくわざわざ遠方から来る人もいるとか。
福岡とか仙台とかの方がよく来ます。
そうですねあと大阪の方が上京でっていうタイミングでよく来られることは。
へぇ〜!僕が上京してすぐの頃でもし近所にこれあったら僕多分毎日来てるんじゃないですかね。
皆さん人柄がいいから成立するんでしょうね。
僕らほんま1年2年目の頃って人の言うやつとかで絶対笑わんとこう思いました。
(笑い声)だからちょっと広めときますわ。
(笑い声)
(客)ありがとうございます。
次に訪れたのも同じ池袋のカフェですが…。
(はる)おはようございます。
ああおはようございます。
はい。
こちらおしぼりです。
ありがとうございます。
はい。
では今日ご入学をしていただいたので。
ご入学?そうです。
こちら学生なので…高校一年生ですか僕。
そうです。
うちの学園は…はい。
「BL」とはボーイズ・ラブのこと。
お客さんは学園の生徒という設定。
在学生のBL男子すなわち店員さんと妄想の会話が楽しめます。
キャイーン!すごいですね。
入学したんですね僕は。
はい。
ありがとうございます。
こちらオレンジですね。
お名前どうしましょう?僕のですか?そうです。
直樹。
直樹さん。
分かりました。
じゃあ僕は「直樹君」って呼ぶので。
はいアハハハッ。
よろしくお願いします。
じゃあはる先輩いただきます。
どうぞどうぞ。
じゃあ1人一年生がいるので今日お呼びいたしますね。
はい。
おいで。
一応この子がですね古宮君。
古宮君。
そうです。
同級生なのでため口でお話しします。
ああ同級生。
「直樹」って呼んで。
(古宮)直樹。
アハハハッ。
(はる)そうです。
いや家族以外に直樹って呼ばれることないので。
こうやってこうやったりとかしちゃうんですよ普通に。
こういったちょっとしたこの…なるほど。
僕みたいなおっさんと同級生っていう…。
(はる)いやいけるいける。
いけます?
(はる)カワイイ系カワイイ系で。
ここぷ〜とか。
絶対やらへん。
チョコ菓子を注文すると男子生徒2人が指定したシチュエーションで演技をしながらチョコ菓子を使ったあのゲームをしてくれます。
よ〜いスタート!又吉さんの考えた設定とは一年生の男子が…
(はる)こういうのやめなよ。
捨てるの?捨てます。
捨てて隠すの。
そうやって俺に?せっかくさ心配してきたのに。
他の人に言いつけちゃうよ。
嫌でしょ?嫌だ嫌だ。
ってかさやめな。
こういうことするの。
ねえ。
心配したんだから。
じゃあどうするの?どうしようか?どうする?じゃあこれもう他の人に言わないからさ。
俺とチューしたら許してあげる。
チューしたら?うん。
じゃあ…。
いい?いいよ。
じゃあ口にくわえて。
ウハハッ。
なあないしょだよ。
2人だけの。
分かった?はい。
すごいですね!
(はる)はいこんな感じです。
うわ〜!なんかリアルな。
小宮君がちょっとかわいく見えましたもんね。
(はる)エヘヘヘッ。
これは好きは人はもうたまんないでしょうね。
なので来てもらったらその分頑張って。
なるほどね!
(はる)演技を。
およそ30年前から女性向けマンガやアニメに関連する店が増えた池袋。
今ではその数40軒に及びます。
これを観光の目玉にしようと地元豊島区が「池袋乙女マップ」を発行するほどの盛り上がりなんです。
「BLカフェ」。
BLボーイズ・ラブ。
ボーイズ・ラブですね。
又吉さんそれ楽しかったですか?最初はすごい抵抗あったんですけど帰るころには名残惜しい気持ちになりました。
(笑い声)「喜利の箱」という大喜利好きな人が集まってやるんですけど本当にね僕見たんですけどなんか本当にメチャクチャやりこんでるなっていう。
相当やり慣れててそこの能力が特化してる。
あそこはねちょっと一度見に行かれるとおもしろいと思います。
あっ本当ですか?田舎で。
金沢だったんですけども。
これは要するにどういうことかって言うと…ところが東京だと僕みたいなのいっぱいいるから多分そうやって大喜利できちゃうんですね。
そうですね。
これが全て池袋にあるお店なんですけど。
池袋って…。
僕実は池袋男子なんですよ。
池袋男子!?はい。
池袋育ちなんです。
あっそうなんですね。
ですからもう30ぐらいまでは近くまでいたんであの辺りのことは大体事情は分かってるつもりなんですけども。
昔はねデパートしかなかったんです。
そのう言ってみればいろんな電車が入り込んでいるからそこにでっかい駅に駅ビルの代わりにデパートが建って…それよりも先に行くと今度またちょっとディープゾーンになるんですよ。
だから池袋ってのはなかなか東京の象徴みたいな所だと思うんですけどもどうしてかって言うと街ができる時ってこうやって集積の経済はこうやって考えるんですけどディープな人でもいいんですよ。
東京のこっちからも来る。
何か消費者が集まってくると企業とか店が集まってきますよね。
ここで多様な人が来てどうなるのかっていうと何でもあるっていう。
ふ〜ん。
ここが多様性って言うんですけどここが重要で。
例えばモノを買うときも普通ブラブラしますよね。
します。
とするとその目的のモノだけじゃなくて…はい。
でもそれがこれで「効用アップBRAVO!!」って書いてありますけど。
何か買うモノだけじゃなくていろいろなモノがあるということだけで楽しくなっちゃう。
う〜ん。
いやまさに池袋はそれぴったりです。
もうデパートっていうものがブラブラするには最高でした。
僕もう高校の時に初デートしたんですけどデパートでしたんですよ。
デパート?デパートを地下から順番に1階2階3階ってずっと上がってって屋上まで行ってそれ3往復して。
それが次の日クラスで話題になって。
思いっきり振られましたけど。
1回はいいと思うんですけど3往復はちょっとまずい…。
さすがに3往復したのが…。
そうですね。
でも多様性があった方がやっぱりうさぎ好きな人がそこに行けばうさぎと触れあえるとかBL好きな人が触れあえるとかそういう自分がこう求めてるものはその中の1個かもしれないですけど誰かにとってはそういうものがあるってことですもんね。
そうなんですよね。
集積してるっていうのは例えばホテルにしたってそうですけど1個だけのホテルがあったらそこで満杯だったら満室だったらどこも行けない訳ですよね。
3個あったらどれか空いてるだろう。
ああなるほど。
そうすると集積してる所に人行きますよね。
そりゃそうだ。
それはすごい効率いいですよね。
効率いいですもん。
なるほどなるほど。
こうどんどんどんどん。
もうディープ。
連鎖がどんどんと深く逆に入っていくみたいな…。
でもそれを知っちゃってますからね。
知っちゃってますからね。
いや消費者はね。
かくしてディープでマニアックな人とモノは連鎖的に集積していきます。
このスパイラルによって東京の多様性はどんどん増していくのです。
深いねぇ!フウ。
(歩く音)あのう東京に来て僕がすごい思うのは外国人の方がすごく多くてあまり驚かない。
すごく慣れてるなと思うんですよ。
大阪で昔住んでたときは遠足の時とか大阪城行ったときに海外の人おったら「うわ〜」とか言ってみんな騒いで「写真撮ってください」とかやってたと思うんですよね。
今でも東京の子供とかって結構普通になんも反応せんかったりするのがなんか東京やなと思ってて。
これで見るといろんな所にいろんな国のそういうアジア人街みたいのがあるんですよね。
東京にはコリアンの新大久保ミャンマーの高田馬場などアジアの人たちが国ごとに集まって暮らす街がいくつもあります。
これもまさに東京の多様性。
その中の1つインド人が集まる西葛西を又吉さんが訪ねました。
さあ西葛西にやって参りましたがそうですねインドの方が多いと聞いたんですが特に変わった様子は見られないですね。
とりあえず街角のインド料理店へ。
ああ!僕ねカレーがすごい大好きで。
ナンで食べるカレーもおいしいですよね。
これはホウレンソウですかね?えっ!?あれ?やっぱりいらっしゃいました!インドの皆さん!こんにちは。
(チャンドラニ)こんにちは。
はじめまして又吉です。
はじめましてチャンドラニと申します。
チャンドラニさん。
はい。
こちらのチャンドラニさん。
このレストランのオーナーで江戸川インド人協会会長も務めています。
この西葛西にはインド人の方がすごく多いって聞いてきたんですけど。
はい多分…へぇ〜!数的にいけば2200〜2300人ぐらいかな?でも多いですね。
そういうことではあります。
街さっきちょっと歩いたんですけどその時はあんまり分からなかったんですけど。
昼間は街の中には見当たりませんね。
見当たりませんね。
都心の企業に通勤するインド人IT技術者が集まって住む街それが西葛西なのです。
この街に最初に住んだインド人がチャンドラニさん一家。
紅茶の輸入業を始めるために倉庫を探して西葛西にたどりついたのは1979年のことでした。
えっ!?西葛西駅もなかった。
ビル2つ3つだけであって。
あとは全部ほとんど原っぱです。
あっ!更地。
日本の方もあとから街が出来て移り住んでるんですよ。
なるほど。
日本人よりもチャンドラニさんの方が先にこの辺りに住んでたんですね。
そうですね。
多分ね8割方よりは私が先です。
(笑い声)西葛西にインド人が急増したきっかけはコンピュータの誤作動が不安視された2000年問題。
覚えてますか?そこでインドから多くのIT技術者が日本に働きに来るようになったのです。
しかし!ここで問題が…。
会社が用意したホテルやウイークリーマンションで暮らしたものの食事など母国インドのものがなかなか調達できません。
困った人々が頼りにしたのが西葛西に住んでいたチャンドラニさんでした。
たまたま自分はここに長く住んでたものですから食堂を考えた。
提供したんですね。
レストランではなかったの。
このレストランはインドの人々がクーポン券で家庭料理を食べられる食堂として始まったのです。
するとインドの人々がどんどん集まってきました。
都心のオフィス街まで地下鉄で15分ほどという便利さも魅力でした。
住民が増えるにつれインドの食材や雑貨を扱うお店が増え日常生活の不便も減りました。
ヒンズー教の寺院も造られ環境は徐々に充実。
ついにはインドの子供たちの通う学校まで建てられました。
Howareyou?こんちには。
この学校に通うのは2歳から14歳まで。
(先生の話し声)数学やIT教育を重視するインド式教育が行われています。
小学生からこんな授業あるんですね。
はい。
実はこの学校…日本人の生徒が入りたいって言っても入れるんですか?そうです。
あのう基本的なポリシーとしては…僕がもし子供の時にこういう環境で勉強できてたらおもしろかったやろうなあって。
視野が広がりますよね。
それは間違いなくそうです。
逆に私たちインドの人たちとしても成長の部分としてもとてもいい状況じゃないかと。
子供たちのお母さんに話を聞いてみました。
西葛西どうですか?住みやすいですか?学校が近いので…何か困った事とかはないですか?西葛西のインド人コミュニティーを見守ってきたチャンドラニさん。
大好きな場所を案内してもらいました。
時々ここに来るんですか?そうですね。
我々が住んでる場所でねこういう幅のねある川がね割と風景から感じからね私たちのガンジス川に似てるんですよ。
ふるさとを?そうです。
寂しさが紛れますからね。
やっぱり僕も地元の大阪に淀川って流れてて自分の街にも。
こういう所来るとやっぱり自分の地元を思い出しますよね。
それはやっぱり一緒なんですね。
そういう感じですね。
インドの方が西葛西に来たときに日本の住民たちはどうでした?受け入れてくれましたか?「お前たち要らん」と。
「何でここに居る」と。
そういう雰囲気はない。
完全にウェルカムウェルカムという。
それはちょっと大げさな事になりますから。
大きな大きな要因ですね。
上京して15年ぐらいなんでまだどこかで東京すごい好きなんですけどあのう東京に来てるという意識があるんで。
ああなるほどね。
だから多分ねチャンドラニさんとは感覚的には近いと思いますよ。
それはあるかもしれないですね。
外から来た人にほどよく優しい。
それが東京の一面なんですね。
西葛西に行ってきたんですけどインド人の方が2000人住んでると。
あれですよ渋谷公会堂とかいっぱいになりますよ。
いっぱいになりますよね。
そん中の誰かがライブやったらもしかしたら埋められるかもしれない。
チャンドラニさんっていう方がそこに最初に住んでていろんな方に紹介していったんですけど。
言ったらみんなのお父さんみたいな感じですよね。
学校行っても子供たちもみんなチャンドラニさんにちゃんと挨拶しますし。
そうなんですか!すごい。
前「神の一撃」っていうのをどこかでお話ししたのを覚えていらっしゃいます?はいはい。
例えばアメリカのシリコンバレー。
1939年スタンフォード大学の副学長の勧めで2人の学生がここに新しいハイテク企業を興しました。
これがきっかけとなってこの地域にさまざまな企業が集まりやがてシリコンバレーがIT産業の一大集積地となったのです。
西葛西の場合はチャンドラニさんの存在が「神の一撃」でした。
1人の人がやっちゃったわけですよね。
行政がやらずに。
神の一撃。
いやその人はすごいですね。
やっぱり。
それでどんどん人が増えていったんでその地域のお店もインドの人が使える野菜とかを置き始めたりとかインドの服を洗うクリーニング屋さんが出てきたりとか。
そういうふうになっていってるんですよね。
これなかなかおもしろくて東京ならではですよね。
そこらじゅうの所に国別にこう集積して。
これも多様性と関係?多様性ですよね。
特に東京は先ほど又吉さんがおっしゃったように何か受け入れちゃいますよね。
はいはい。
何か私のような金沢から出てきたやつも受け入れてくれるし大阪から来た人も受け入れちゃうし。
安齋さんみたいな方もいらっしゃいますが大体はみんなどっかから出てきて。
そうですね。
それがでかいんでしょうね。
それが…それに支えられてる。
いろんな人たちが集まって多様化していってるっていう事が東京らしいっていうことにどんどんどんどんなんか…ここで一服。
日本の……な町。
皆さん…ところで東京ってどこまで広がっていると思いますか?そのカギを握るのが「通勤」なんです。
そこでこちら!都心と周辺の人口密度を比べちゃいました。
これ見ていただきたいんですけどニューヨークと東京23区を比較すると大体マンハッタンと中央港千代田新宿都心4区って大体同じぐらいの広さなんですよ。
これはまあ「人口密度」って書いてますけどマンハッタンの方がだいぶ人口が多いと。
はい。
こちらはマンハッタンに集中しててそれ以外は少ないと。
うん。
職住接近っていうやつですよね。
都心4区一番中心が少なくてその周りが多くてそこからもうちょっと離れたらちょっと下がるけど多いっていう。
ここで働いてる人が多いので。
みんなこの辺からこう。
いやまだまだ。
このあとにさっきおっしゃってた三鷹とか国分寺とかバ〜っと人がずっと来るんですよ。
どんどんどんどん来てるわけですよね。
このように東京では多くの人が23区の外から都心へと通勤しているのです。
どうしてかと言うと東京の場合鉄道で通いますよね。
そうすると遅刻しないんですよ。
それいいことですね!ねえ。
必ず時間に来れるわけですよ。
でこっちはどうかって言うとニューヨーク行った人はお分かりだと思いますが…へぇ〜!ここは車で来るしかないんですね。
車の渋滞ってハマっちゃったら終っちゃうでしょ?2〜3時間。
だからこの人たちはここに住んでここに働くの。
もうそれがベストの…。
ベスト。
選択になるわけですね。
こっちは定時に来れますから。
普通は。
我慢してず〜っと乗るんですよ。
はい。
ご覧ください。
23区をはるかに超え郊外まで延びる鉄道網。
長距離通勤は鉄道の発達のたまものなんですねぇ。
なるほど。
どのくらい乗るかって言うと東京の3区都心これ4区になってますけども昔は都心3区と言われてた所で大体片道70分とか。
平均ですよ。
え〜っ!?平均!なるほどね。
70分どうですか?70分はちょっとありますね。
もう今は難しいですね。
すいてたら大丈夫です。
そこで本を読んだりとか何か作業できますから。
混んでて何もできないのはきついですね。
僕あの実はそれを逆手に取ってですねすごく一時期仕事が断れなくって家にまで編集者とかが来るようになっちゃったんですよ。
それでこれはまずいと思ってで1時間半ぐらいの藤沢の所まで引っ越したんですよ。
へぇ〜!そうしたらやっぱり追っかけてこなくなったんですよ。
人は追っかけてこないんですよ。
1時間半もあれば。
離れたら?ええ。
片道。
正しい行動ですね。
はい。
気持ちが安まらへんっていうのはありません?でもこの仕事場と家が近いと。
ああ。
なんかずっとその仕事場所におるっていう。
その辺どうなんですかね?僕やっぱり渋谷とか新宿に劇場があったんで三鷹まで行くともうここまで来たら大丈夫っていう感覚が…。
確かに精神的な部分で割と日本人はこう職場と住居を離したいっていうのあるんじゃない?鉄道が時間に正確なのは東京の利点ですがそのために通勤時間が長くなるというのは複雑な気分ですよね〜。
そう考えると…平均で70分やったら70分以上の人ももちろんいるってことですからそう考えるともう全然どこまで行けます?…っていう感覚ですよね?埼玉とか千葉は当然。
さっきのCNNの東京の魅力50の中に川崎入ってましたからね。
ウハハハッ。
よく見てますね。
だからアメリカの人にしてみたらもう東京って川崎辺りまでももう東京圏なんじゃないですかね。
そうですね。
あまりに利便性があるから。
ただ広いから今度は池袋なんかは要するにこれですよね。
こういう所にまた集積が出てくるわけですよ。
吉祥寺とかこういう所でしょ。
本当は?そうですね。
東京の場合は何かもう面的にバーっといってるんでそこらじゅうに中央線行くとそこらじゅうにありますよね。
ありますね。
そういう…東京広いなっていう感じしますね。
僕はもう離れちゃってるんで横浜の方にいるんですけど東京に来るというのはもう親が住んでるからふるさと的な感じでもう来るんですよ。
もう自分にとっては都会だけど。
まあ親に会いに来るっていう感じもあるんで。
でもその都会の中に親が住んでて僕は離れたちょっと少し都会より寂れた所にいるからそれで言うと東京の良さっていうのは離れるとすごくよく分かります。
へぇ〜!もう本当に便利!もう何もかもが。
そうですよね。
うん。
なんだかいろんなことが起こってるけれどもうま〜くそれが回っていてなんか融合していって多様化が…なんかさっきのもう本当に効用がうまく結ばれてみんながガァーンとなっていくとねもっともっといろんなところが活発になってくるんでしょうねきっと。
いろんなものが出てきて無い所を作っていかないといけなくてまた消えていって。
それがまた東京の多様性の部分ですよね。
本当におもしろい興味深い街やなとつくづく思いました。
そうですね。
ほどほどにつきあわないとね。
アハハハッ。
真剣になりすぎないように。
そうそうそう本当ですよ。
気をつけます。
ウフフッ。
2015/03/30(月) 22:00〜22:45
NHKEテレ1大阪
オイコノミア「東京 変!トリップ」[字]
又吉直樹×経済学!拡大リニューアルの「オイコノミア」。大都市・東京は変わり者にもやさしい!?マニアックなスポットの数々を訪ね歩き、その魅力を語り尽くします。
詳細情報
番組内容
又吉直樹×経済学!月曜よる10時に拡大リニューアルの「オイコノミア」。今回のテーマは、変わり者にもやさしい!?大都市・東京。街を歩けば、うさぎカフェにBLカフェなどニッチな趣味のお店が!金融街から地下鉄に乗って11分でリトルインディアが!なんでこんなにマニアックなものが集まるのか?ゲストに、広尾生まれ・池袋育ち、生粋のシティボーイ安齋肇さんを交え、ちょっと変!な東京の魅力を語り尽くします。
出演者
【ゲスト】ヴィジュアルアーティスト…安齋肇,【出演】又吉直樹,【解説】日本大学経済学部教授…浅田義久,【語り】朴ろ美
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
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