2012年のアカデミー賞で、作品賞など5部門を獲得した映画「アーティスト」。
往年のハリウッド映画さながらに、全編モノクロで男女のロマンスが独特の映像センスで描かれました。
あれから3年、監督が最新作の舞台として選んだのが、1999年、ロシア軍が侵攻したチェチェン共和国です。
ロシア軍により、両親を目の前で殺された9歳の少年・ハジ。
幼い弟を抱いて、辛うじてその場から脱出します。
無事保護されますが、強烈なショックから、声を失ってしまいます。
EU職員として働くキャロル。
ハジとの出会いにより、自分の仕事の意味に疑問を持ち始めます。
この紛争を一刻も早く止めたい。
国際社会に、チェチェンの惨状を訴えかけます。
映画『あの日の声を探して』より
EU職員 キャロル
“10月中旬、南部に民間人を巻き込む大量爆撃…。”
しかし、各国の関心は薄く、キャロルは無力感を覚えます。
この作品は、侵攻する側の兵士にも注目します。
ごく普通のロシアの学生、コーリャ。
友人に勧められてマリファナを吸い、警察に逮捕されます。
警察の手配で、軍隊に入隊しますが…。
暴力が日常的な組織の中にいて、彼の人格は大きくねじ曲げられていきます。
過酷な運命に翻弄される人々。
特集・キャッチ!インサイト、今朝は注目の映画監督へのインタビューを基に、作品に託されたメッセージに迫ります。