原子力規制庁:内部資料が流出…ネット上に新人研修資料

毎日新聞 2015年03月31日 02時31分

 原子力規制庁の新年度の新人職員研修に使う内部資料が、インターネット上に流出したことが分かった。規制庁によると、資料を英訳するため外部委託先の東京都内の会社に送っており、規制庁はこの会社も含めて流出経緯の調査を始めた。30日、外部から規制庁に問い合わせがあり発覚した。

 流出したのは、六ケ所再処理工場(青森県)など国内外の再処理施設の概要や安全規制などをまとめたA4判50ページの日本語の資料で、原子力規制委員会の名称や作成した担当者の名前が入っている。「秘密情報は含まれていないが外部に漏れると事務に支障をきたすおそれがある」として、3段階ある機密度のうち2番目の「機密性2」に指定されている。

 資料はインターネットの掲示板で仕事を依頼するサイトで見つかったという。29日夜に「至急30日早朝まで原子力パワーポイントスライド翻訳の依頼詳細」というタイトルの匿名の書き込みがあり、「スライド上の日本語の上に英語を上書きする」などと仕事の内容を説明していた。掲示板の別の利用者が「原文を一度拝見したい」と書き込むと、「承知しました」と返答。その後、誰でもデータを入手できる別の無料サイトに資料がアップされたらしい。【酒造唯】

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