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<選抜高校野球>敦賀気比が決勝進出 北陸勢37年ぶり

毎日新聞 3月31日(火)13時13分配信

 第87回選抜高校野球大会は31日、準決勝2試合。第1試合は、敦賀気比(福井)と大阪桐蔭(大阪)が対戦。敦賀気比が大会史上初となる松本の2打席連続満塁本塁打などで大量11点をあげ、夏春連覇を狙った大阪桐蔭を降した。敦賀気比は初の決勝進出。北陸勢としても1978年の福井商以来37年ぶりの決勝戦となる。

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 ○敦賀気比(福井)11−0大阪桐蔭(大阪)●

 序盤に猛攻を見せた敦賀気比が大勝した。一回に安打と2四球などで2死満塁とし、松本の本塁打で4点先取。二回にも長打3本で2点を加え、なお2死満塁から松本が2打席連続本塁打を放ち、この回一挙6点を奪った。大量援護を得た平沼は打たせて取り、今大会2度目の完封。大阪桐蔭は4試合連続先発のエース左腕・田中が制球に苦しんだ。球威も欠き、二回途中10失点で降板。打線も長打3本を放ちながら、つながりを欠いた。

 敦賀気比・東哲平監督 松本がまさか2打席連続満塁本塁打を打つとは思わなかった。平沼を休ませたかったが、続投は本人の意思を尊重した。

 大阪桐蔭・西谷浩一監督 (序盤に)10点も与え、平沼君にスイスイと楽に投げさせてしまった。ベスト4までは来たが、それ以上勝ち上がる力が付いていなかった。

 ○…敦賀気比の右腕・平沼が強打の大阪桐蔭を散発4安打に抑えて完封した。二回までに10点リードしたが、「0−0の気持ちで行った」と気を引き締めた。直球は今大会で自身最速の143キロをマーク。内角を厳しく突き、「文句なし」という納得の投球だった。昨夏の甲子園は準決勝の大阪桐蔭戦で先発し、六回途中12失点で降板。「野球人生で一番落ち込んだ。一日も忘れたことはない」と話していたが、試合後は涼しい顔。「まだ満足していない。あと1勝したい」と気持ちを切り替えた。

 ○…大阪桐蔭の左腕・高山が二回2死から登板した。0−10とリードを広げられた直後。「これ以上、流れを渡さない」と降板する六回まで無失点投球を続け、味方の反撃を待った。昨秋の公式戦はわずか2イニングの登板にとどまったが、急な出番にも「いつも試合前からしっかり準備している」と落ち着いていた。「一番自信がある」という直球は自己最速の140キロを計測。「力でねじ伏せられた」と手応えを得たが、チームは敗戦。「今回以上の投球ができるように頑張りたい」とさらに上を見据えた。

最終更新:3月31日(火)19時22分

毎日新聞