テスラ:日本企業の弱点はスピード−電池技術幹部が講演で
Bloomberg 3月27日(金)18時45分配信
(ブルームバーグ):米国の電気自動車(EV)メーカー、テスラ・モーターズのバッテリー技術担当ディレクター、カート・ケルティ氏は、組織の意思決定が遅いことが日本企業の弱点の一つだとの見解を示した。
ケルティ氏は27日に大阪商工会議所で講演し、テスラは部品調達などで大手を中心に多くの日本企業と関係を持っているとし、最新の技術があり、品質の信頼性の高さなどを評価した上で、「何が弱いと聞かれたらスピード」と話し、意思決定や経営判断が遅いことが問題と指摘した。
その具体例としては、テスラの「非常に重要なサプライヤー」に増産を打診した際、リスキーであり、もう少しゆっくり増産したらいいとの回答だったことを挙げた。テスラとは「考え方が違う。リスクを取らないと商売にならない」と述べた。
ケルティ氏は、日本では駐車場で複数の警備員が立っていたり、オフィスを訪れた際にエレベーターのボタンを押すためだけ女性がいることなどを例に挙げ、「本当は1人でできるのに2、3人いる。人も多すぎる」と日本企業の非効率的な側面についても指摘した。
テスラは大阪に本社があるパナソニックからEV用バッテリーを調達している。テスラ車の販売拡大に伴って、電池需要も増大が見込まれており、パナソニックとの間で大規模電池工場の建設で協力することで合意している。パナソニックはリチウムイオン電池セルの生産に必要な設備や機械などの投資を負担するとしている。ケルティ氏によると、ギガファクトリーと呼ばれるこの工場は当初計画から1年前倒して2016年から操業開始の予定。
マスク流
ケルティ氏はテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の仕事ぶりについて、どこかの職場で問題があれば自らその職場に机を置いて長期間そこで仕事をし、問題を解決するという。判断も速く、急に仕事の内容を変えたと思えば1、2カ月後に修正されることもあるという。「とりあえず動いて間違ったら直す。部下としては大変だが尊敬するからフォローするしかない」と話した。
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最終更新:3月27日(金)18時45分
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