【ブリュッセル支局】欧州連合(EU)統計局が31日発表したユーロ圏の3月の消費者物価指数(速報値)は前年同月より0.1%低下し、4カ月連続で前年の水準を下回った。原油価格の下落ペースが鈍り、物価上昇率のマイナス幅は2月(0.3%低下)から縮小した。デフレ懸念をひとまず和らげる内容だが、エネルギー以外の物価もなお勢いを欠くなど、物価の先行きには不透明さがにじむ。
3月指数の低下幅は市場予測の平均(0.2%低下)に比べ小幅にとどまった。内訳は、原油安でエネルギーが前年同月に比べ5.8%低下。全体を押し下げたが、低下幅は2月の7.9%から圧縮された。
エネルギーを除く工業製品は0.1%下がり、3カ月連続で前年の水準を下回った。
3月のサービス価格は1.0%上昇。だが、上げ幅は2月(1.2%)より縮小した。
ユーロ圏の物価上昇率は2014年12月にマイナスに反転し、15年1月には0.6%までマイナス幅が拡大、デフレ懸念が強まっていた。
EU統計局は31日、ユーロ圏の2月の失業率(季節調整済み)も発表した。1月から0.1ポイント改善の11.3%となり、12年5月以来の低水準だ。
ユーロ圏の失業率は13年に現行統計で過去最高の12%台に達した。最悪期は脱したが、なお高い水準にある。失業率が高止まりすれば、賃金が低迷し、物価にも押し下げ圧力がかかる。
国別で最も失業率が低いのはドイツの4.8%だった。一方、14年12月分が最新データのギリシャの失業率は26.0%と極めて高い水準。域内での格差が目立っている。
EU、エネルギー