毎日ジワジワと損失が増えていった時期は焦ったし、選んだストラテジーが効果を発揮すれば、万歳したい衝動に...続きを読む
PR 2015/03/23
しかも、中国の外交戦略は巧みだ。オバマ政権がレームダックになって一番弱体化しているときを見計らって、しかもアメリカと現在微妙な関係になっているイギリスを狙ってきた。オバマ大統領はチャーチルの植民地政策を批判していたので、イギリスの関係は従来ほど強固でないのも、見透かしていた。
イギリスは英連邦の盟主であり、イギリスを落とせば、オーストラリア、ニュージーランド、カナダはなびく可能性がある。イギリスのウィリアム王子が今月(2015年3月)訪中した段階で、勝負あった感じだ。アメリカは外交政策でどうやら失敗したようだ。
日本としては、AIIBのライバルであるアジア開発銀行(ADB)があるので、すぐにAIIBに参加とはいかない。ただし、長い目でみれば、AIIBには一切関与しないのも外交戦略上マイナスだ。
焦ることはない。中国には、国際金融業務のノウハウがないので、いずれアジアで実績のある日本に水面下では協力を求めてくるはずだ。オモテの政治とウラの実務を使い分けてくるのが中国のやり方だ。
日本は、実務への協力要請がきた後、AIIBの融資に理事会が実質的に関与できるかどうかを見極めてから、AIIBに参加したらいい。
融資案件を理事会で決定するという国際標準の仕組みがないまま、焦って参加したら、不良債権を押しつけられるだけになる可能性もある。しかも、AIIBが北朝鮮に融資するとなったら、どうしたらいいのか、よく考えておくべきだ。
++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。著書に「さらば財務省!」、「恐慌は日本の大チャンス」(いずれも講談社)、「図解ピケティ入門」(あさ出版)など。
毎日ジワジワと損失が増えていった時期は焦ったし、選んだストラテジーが効果を発揮すれば、万歳したい衝動に...続きを読む
PR 2015/03/23
※誹謗中傷や差別的発言、不愉快にさせるようなコメント・口コミは掲載しない場合があります。
コメント・口コミの掲載基準については、コメント・口コミに関する諸注意をご一読ください。
アメリカも参加したら、
日本は餌が貰えない
ポチみたいだ。
筆者に同感。「バスに乗り遅れるな!」の雰囲気に飲み込まれるのが一番危ない。
日本の事情は、独自の経済圏を持ち撤退することも容易な欧州諸国とは異なる。
韓国は既に中国の経済圏に飲み込まれ、国防にまで干渉を受けるようになっている。
何れ米中の国力が逆転すると言うのも、現在の延長線上に将来を予測しているに過ぎない。
今は米国と緊密に連絡を取り合い、足並みを乱さないことが何よりも大事だ。
韓国も参加したぞ。どうする日本!