AIIB参加表明は45カ国に 安倍首相「焦って参加する必要ない」

03/31 20:08
中国が主導する国際金融機関「AIIB(アジアインフラ投資銀行)」への駆け込みの参加が相次ぐ中、日本は現時点で参加を表明しない方針。しかし、国際社会の中で、日本が取り残される可能性も取りざたされている。
習近平国家主席が提唱し、中国主導で設立準備が進められている「AIIB」。
習主席は28日、「全てのアジアの国々による積極的な参加を歓迎する」と述べた。
このAIIBは、参加する多くの国でお金を出し合い、主にアジアの途上国のインフラ整備に融資。
道路や鉄道、港湾などの建設資金を補助しようという国際金融機関。
年内発足を目指すAIIB。
本部は北京に置かれ、初代総裁も中国から選出されるとみられている。
中国政府は、銀行の創設メンバーとなるための申請期限を、31日までとしている。
麻生財務相は、「債務持続の可能性。環境、社会に対する影響への配慮が、きちんと行われることが条件。参加については、極めて慎重な態度をとらざるを得ない」と述べて、現時点では参加を表明しない方針を明らかにした。
日本政府は、中国主導による組織運営や、融資条件が不透明だと一貫して主張。
アメリカ政府とともに、参加に慎重な姿勢を崩していない。
AIIBにはこれまで、中国を含め、45カ国が参加を表明している。
日本でも、途上国でのインフラ開発を大きなビジネスチャンスととらえる意見もあり、経済界からは、日本の慎重姿勢を不安視する声があがる。
経済同友会の長谷川 閑史代表幹事は「産業界からすれば、これに参加しないことによって、インフラビジネスが不利になるようなことだけは、ないようにしていただきたい」と語った。
関係者によると、安倍首相は今後の対応について、「焦って参加する必要はない。中国のガバナンスを確かめてから考える」と話しているという。
日本はAIIBに加入すべきなのか、政府は難しい判断を迫られている。

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