日銀が31日発表した当座預金残高(速報)によると、金融機関が日銀に預ける当座預金残高が201兆5600億円と、初めて200兆円を上回った。日銀は大規模な金融緩和の一環として金融機関から大量の国債を買い入れ、市場に大量のマネーを供給している。日銀が供給したマネーが当座預金に積み上がり、残高は2年で3.5倍に膨れあがった。
日銀は物価上昇率2%の安定的な持続を目指し、当座預金残高と世の中に出回るお金の合計である「マネタリーベース」を年80兆円のペースで増やす目標を掲げている。
原油安の影響で物価上昇率の目標達成は見通せていない。2月の消費者物価指数(CPI)は生鮮食品と消費税率引き上げの影響を除いて前年同月比横ばいだった。昨年4月の同1.5%上昇をピークに、物価の伸びの鈍化が続いている。
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