「バブル」懸念も-7年ぶり高値の中国株、海外勢は撤退急ぐ
2015/03/31 16:05 JST
(ブルームバーグ):世界の主要株式市場をしのぐ上昇となっている中国株をめぐり、海外投資家による利益確定の動きが目立っている。
海外投資家は30日までの1週間に上海・香港の証券取引所接続プログラムを通じて中国株を17億元(約330億円)相当売り越した。中国本土株に連動する香港の2大ETF(上場投資信託)からは計6億2200万ドル(約750億円)相当の資金が流出した。中国当局が住宅市場てこ入れ策を発表したことなどを背景に上海総合指数 が7年ぶりの高値を付ける中、資金は31日も流出している。
本土の投資家による株式口座の開設数が記録的ペースとなり、中国当局が相場上昇容認の姿勢を示す中でも、グローバルな投資家は上げ相場への懐疑的な見方に傾きつつある。中国の投資家は追加刺激策への期待をよりどころとしているが、海外投資家は経済指標が悪化する中、当局の措置は成長回復に十分ではないとみているとUBSグループは指摘する。
UBSの陸文傑ストラテジスト(上海在勤)は「本土の人民元建てA株市場はバブルの段階にある。海外投資家が利益を確定するのは理にかなっている」と述べた。
今後1年の利益見通しに基づく上海総合指数の予想株価収益率(PER )は14.5倍と、2010年11月以来の高水準となっている。
原題:Foreigners Head for Exits as China Stocks Surge on Stimulus Bets(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:香港 Kyoungwha Kim kkim19@bloomberg.net
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更新日時: 2015/03/31 16:05 JST