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イラスト1=韓国地図が描かれた賭博場で、中国の指導者は現金の束を、米国の指導者はミサイルを掛け金として出している。イラスト2=朝鮮が、日本とロシアが互いに引っ張る綱に縛られて悲鳴をあげる悲壮な境遇として描写している。 |
中国の習近平国家主席が韓国に立ち寄った昨年7月初めに中国のインターネットメディアに掲載された漫評は、露骨というよりも猥せつ的だ。米国のオバマ大統領と日本の安倍晋三首相と1枚の布団に入っている朴槿恵(パク・クネ)大統領に、そばのベッドの習主席がお金を見せて色目を使っている。習主席に向けて笑顔を浮かべる朴大統領の腕をつかむオバマと安倍の目は悲しみに満ちている。
旧韓末(朝鮮時代末期から大韓帝国時代)以来、韓半島(朝鮮半島)をめぐる列強の角逐は、西欧の報道機関の漫評によく使われる素材だった。1894年の日清戦争当時フランスの新聞には韓国という魚を捕まえるために日本と中国が釣りをする絵が掲載された。1905年の日露戦争の時、朝鮮は日本とロシアが互いに引っ張る綱に縛られて悲鳴をあげる悲壮な境遇として描写されることもあった(イラスト2参照)。強大国の間に挟まれた韓国の境遇が海外メディアの漫評素材として再び登場した印象だ。
100年余り前の朝鮮と今の韓国は違う。風前の灯のような弱小国ではなく、世界第15位の経済力を持った堂々とした中堅国だ。だが大陸と海洋の強大国に囲まれた地政学的条件は変わっていない。強大国の間で国の運命と進路を悩まなければならない状況は、その時も今も同じだ。外交安保が大変重要な理由だ。経済は仕損じても挽回する機会があるが、外交安保はそうはいかない。一度狂いが生じれば、国運が奈落に落ちる恐れがある。
【コラム】自画自賛の韓国外交(2)