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取り残されたような

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馬鹿みたいな話しだが、この時期になると朝の情報番組からお昼の番組ー夕方のニュース番組まで、新たにリニューアルされたものが多く、メンバーは入れ替わり、装い新たに活気づいている様子がテレビ画面越しに伝わる。
そういった小さな変化にさえ、なんとなく取り残されたような気持ちになり落ち込む私は病的だろうか?

昼を食べ終え、子と共に少し足を伸ばして大きな公園まで花見に行くことにした。自転車置き場に行くと、同じく花見に行くのだろうか?レジャーシートやお弁当が入っているらしい大きなバスケットを荷台に乗せてあたふたしているサカイさん親子に出会った。
子の学年も全く違うことから接点も特になく、見掛けるのは数カ月ぶり。同じ棟の住人であっても生活リズムが違えば会うことも殆ど皆無なのだ。


「こんにちは。」

「あ、お久しぶりです。暖かいですね。」


サカイさんの方から挨拶をしてくれたのでほっとする。向こうが気が付かなければ、こちらも気が付かないふりでそのまま通り過ぎようとしていた自分を恥じる。


「どこ行くの?」


子がサカイさんに話し掛ける。久しぶりだというのに、子は臆することない。


「お花見行くのよ。」


「お友達と行くんだ~」


これくらいの小さな子は、お友達と遊ぶことを自慢したがる。一瞬、子がどんな気持ちになるか焦ったが、年下の子相手には何も感じなかったようだったので安心した。
軽く会釈をし、そそくさその場を離れた。すると、今度はエントランス前に車を停めて、荷物を運び込んでいる見慣れた姿があった。
素敵ママだった。
大きなワゴンには、既にR君と見慣れない同じ年頃の男の子数人が乗っている。また、2人のママさんらしき人達も。


「R君ママ~!」

子が珍しくカジュアルな服装に赤ちゃんを背負ってバタバタしている素敵ママの方へ、こちらが止めるのより先に空気を読まず話し掛けに行ってしまう。



「あら、OOちゃん。こんにちは。」


仕方なく、私も笑顔で右手を上げる。
素敵ママは忙しい中でも、社交辞令の会話を子にとびきりの笑顔でしていたが、さすがに時間を取らせるのは申し訳ないので、子に嘘をつく。


「ほら。早くしないと!お店しまっちゃうよ!」


お店とは屋台のことだ。毎年花見の季節、私達が出向く公園には控えめながらも焼きそばやお団子、綿菓子やじゃがバタなどの屋台が桜並木下に並ぶのだ。



「じゃあね!バイバイ!」

子は慌てて自分の自転車にまたがると、私の方へ走らせる。


「R君達もお花見行くんだって。幼稚園の時のお友達と。」


大阪ナンバーの黒のワゴンー、素敵ママの友人の車だろうか?後部座席には大きなプーさんのぬいぐるみが飾られていて、その賑やかな雰囲気に気後れする。


「さ、行こう!」


気を取り直し、隣街の大型公園に向かう。お弁当は子のリクエストで「唐揚げ」ゆで卵」「ハンバーグ」「おにぎり」といつもと代わり映えのない内容だが、満開の桜を見ながらなら気分も変わって美味しく感じることだろう。それにー、屋台でちょっとしたおやつー、チョコバナナなんかを買ってやるつもりだ。

子と一緒の自転車は、信号など渡る際にも気を遣う。青信号と分かっていても、やはり必要以上に用心しながら進むので、目的地まで普段の倍掛かってしまった。


「お腹空いたねー。」


駐車場を抜けると、駐輪場。
やっと到着し、さてどこで食べようかと考えながら、自転車を留める場所を探そうと辺りを見回すと、見覚えのある車が目に付いた。
あの、黒いワゴンー大阪ナンバーの後部座席にプーさん。間違いない、素敵ママ達もこの公園に花見に来ているのだ。
途端に焦り出す私。子はそんな私の気持ちなど知る由もなく、私を抜かして駐輪場へ向かう。


「待って!!」


子を呼び止めた。


「ママ、忘れ物したかも。」


咄嗟に嘘をつく。今年に入ってもう何度嘘をついたのだろう?母親失格だ。



「えー!?何!?」


子が抗議の声を上げる。



「お家の鍵・・締め忘れちゃった。」


苦し紛れの嘘を見破る程、まだ子は大人ではない。すぐに代替案を出す。



「ごめん!ごめんね。その代わり、一旦家に帰ってお弁当食べてもう一度出直さない?ゲーセンでも行こうよ!アイカツと、今日は特別にプリパラもしていいよ。ママもUFOキャッチャーとコインゲームするから。」


「え!ママもするの?」


普段、ゲーセンで金を使わない私が一緒に遊ぶと言い出したので、子は驚きつつも嬉しそうにした。
子はすぐに切り替えた。
そりゃあそうだ。花見よりもゲーセンがいいに決まっている。しかも、最近夫はたまの休みもツーリングで子の相手もしておらず、久しぶりのゲーセン。
それでも子は、一旦公園に着いたことでまた同じ道を引き返すことが億劫なのだろう、ごねだした。


「じゃあお弁当食べてから行こうよ。」


「それじゃあ泥棒入っちゃうよ。家に知らないナイフを持ったおじさんいたら怖いでしょう?」


子は私の脅し文句に子供らしく頷くと、自転車を駐輪場から引き返す。さすがに申し訳ないと思い、


「パフェも食べようよ。クレープでもいいよ。」


「うんうん!食べたい~」


すっかりゲーセンパフェモードになった子は、さっさと大通りに出ると自転車を漕ぎ出した。私は、ふっと誰かの視線を感じて後ろを振り向いた。
R君がこちらを見ていたのだ。
顔中真っ赤になりながら、一目散に子の自転車を追い掛ける。素敵ママはいたのだろうか?それを確認する勇気はなかった。もしいたとしてもー、彼女たちがいたからその場を去ったと悟られることはないに違いない。

ー私は家に鍵を掛けて来るのを忘れたのだからー



「えー、閉まってるじゃん!」

「あれ?おかしいな。ママの勘違いだったのかな。」

「ママ、変なのー」

自宅に戻り、玄関ドアは当たり前だが鍵が掛かっていることに子は大げさに私を笑う。
家に戻り、少し遅い1時過ぎの昼食となった。冷え切った弁当をせめて温めようとレンジに掛け、いつも通りお昼の情報番組を子と観ながら食べた。

それからすぐに子と約束した通り、駅前のショッピングモール内のゲーセンへ行った。楽しくもないのに、子の手前はしゃいでUFOキャッチャーを500円分だけやろうと、コインを入れる。子が目当てだというオラフに向かってクレーンを動かすもなかなか取れない。
かすりはするが全く取れない。躍起になって、もう1回ーあと1回とやるうちに、気が付くと1000円分も費やしていた。


ー何やってんだか・・




それから、まだ弁当で胃が重いにも関わらず、一緒にパフェを食べた。正直美味しいとは思えなかったが、子が一緒に食べるのを楽しみにしていたので無理をした。
子の悲しい顔を見ずに済んだのが救いだが、その日だけで合計3千円も使ってしまった。勿論自分のへそくりからだが、子の歯科矯正を貯めているというのにとんだ無駄遣いだった。

なんでもっと堂々としてられないのだろう?
別に子と2人きり、友達親子と花見をしていないところを見られたっていいじゃないか?
もっと凛としてはいられない?

きっと素敵ママだってそこまで私の交友関係など気にしていないだろうに、それでも小さなプライドが私をありのままにさらけ出すことを拒むのだった。


































春休みの過ごし方

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小学校も春休みに入り、子も暇を持て余している。最近Dちゃんと遊ばなくなってしまい、放課後も家でゴロゴロすることが多かった子。特段仲良しが出来ないまま1年生も終わってしまったように思う。
成績表は、1年生らしく全てが○。それよりも親として気になるのは担任からの言葉だったり生活態度だった。
やはり、先日面談で言われたことと殆ど同じ内容が記されていた。また、子の成長が認められた点も書かれており、それには親子共々嬉しい気持ちで一杯になった。
不器用ながらも頑張っているー学校での子の様子が目に浮かぶようだった。学習面ではいくつか課題もあったので、それを見直す為に春休みは1年間の復習をさせることにした。
国語については、読み書き、そして文章問題。算数については、計算と文章問題。
ネットで検索し、良さそうな1年生のまとめテストをプリントする。また、国語の文章問題についてはネットでは有料の会員登録をしなくてはならなかったりだったので、図書館で1年生向きの簡単な短編集を借り、それに沿った問題をノートに作り、ドリル代を浮かせた。

夏休みは宿題があるが、春休みはない。10日あまりの休みは、うっかりしているとあっと言う間に終わってしまう。なので、初日に夏休み同様スケジュールを立てさせた。

朝起きたら、顔を洗いご飯を食べ歯磨きと身支度。軽くストレッチをしてから、15分間計算問題をやらせる。また、カタカナや漢字のあやしい部分をもう一度復習させる。
それが出来たら、児童館に行くことが多い子。春休みで色々なイベントをしているらしく、私も午前中は家事などでバタバタするので子が留守にしてくれていると助かるのだ。
お昼と同時に帰宅するので、夫の弁当と共に作ったおかずをワンプレートにし、おにぎりを握って一緒に食べる。気が向けば、お子様ランチのようにご飯をゼリーの型で抜いて、マスキングテープを爪楊枝にくるっと貼り付け小さな旗を作りご飯の山に刺す。もうすぐ2年生だというのに、これだけで子のテンションは上がるのだ。
私一人の昼飯は、納豆ご飯や卵かけご飯だったり、タッパーに入れた冷凍ご飯をチンし、そこに弁当を作った際に余ったおかずを乗せて終わることが多い。しかし、育ち盛りの子がいるとそうはいかない。
ちなみにある日のランチは、「ミニオムライス、グリーンサラダ、唐揚げ、ポテト、いちご練乳、コンソメスープ」だった。子がいてくれるお陰で、私の食生活もきちんとしたものになるのだ。

午後は一緒に買物に行くこともあれば、例の図書館へ行くこともある。そうなると半日掛かる。幼稚園の頃は荷台に子を乗せて外出していたのだが、もう体も大きいので別々の自転車に乗る。
図書館へは大きな道路や川沿いを通る為、ちょっとしたサイクリングだ。
買物だと、駅前のショッピングモールまで出掛けることが多い。そうなると、やはり春休みだし特別ということで、おもちゃ売り場や本屋、それに駄菓子屋などを周り、何かイベントがあればちらっと寄ったりフードコートでおやつを食べる。最近子がお気にいりの「クロワッサンたい焼き」を食べることが多い。最後に夕飯や日用品の買い物をして帰宅する。
一方出かけない日の午後は、習い事でもあるダンスの練習だ。課題曲をYOUTUBEで流し、1時間程体を動かす。これでいくらか発散出来るらしく、夜はすとんと寝てくれる。
運動が済めば、ふたたび勉強の時間だ。午後は主に文章問題をやらせる。午前に計算や読み書きの練習で頭をクリアにさせるのに対し、午後はじっくり頭を使う学習をさせる。
おやつの時間は、一緒に撮りだめたバラエティ番組を観たり、その日のワイドショーを観たりする。夕方からはお手伝いということで、一緒に台所に立つ。
そうこうしているうちに持て余していた一日も終わっていく。

日中、すっかり一人の時間に慣れている私。大好きな子であっても、やはりペースを乱されているように感じる。子がいるのにぼーっとしている訳にもいかなければ、ネットサーフィンをしている訳にもいかないからだ。また、子がつまらなそうにしているのを見ると、自分がつまらない以上に気持ちも鬱々としてくる。何となく、「こんなお母さんでごめんね。」と思ってしまうのだ。
魅力的な予定だったり約束を入れられない分、私一人で頑張らなくてはならないことがあるのだ。
ー退屈は罪だ。
小さな子を持つ母親にとっては。
有意義な時間を与えることー、それが子供達にとって理想の母親像なのだということを知る以上、私なりに出来ることをしようと思っている。















































団地セレブ

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子供会の役員決めと称し、集会所で素敵ママらと会議があった。
しかし、会議とは名ばかりで、下の兄弟達を連れての話し合いだったこともあり騒がしく、また落ち着かない中での取り決めはなんだかんだ昼前から始まって正午を過ぎるだろうから、ピザでも取ろうという話で招集がかかった。

最初は憂鬱だったこの集まりー、しかし、素敵ママが取り仕切っていたのと、集まりは各学年ごとで代表を決めるというので、人数も数人と聞き、重い腰を上げての参加となった。
実際、集会所に出向くと、素敵ママが満面の笑みで出迎えてくれたことから他のママ達の私に対する風当たりも良く、すんなりとその輪に入ることが出来た。
失敗したのが、何も言われてなかったので手ぶらで行ってしまったこと。参加人数はDちゃんママら顔見知りの5人程度だったのだが、皆それぞれお茶請けを持って来ていたので、何も手にしていない私は非常識だったことを悟り、皆に向かって頭を下げた。


「いいのよいいのよ~、自分が食べたいから持って来ただけだし(笑)」


素敵ママはそう言いながら、集会所に常備されているポットに自前のお茶を淹れる。去年役員だった彼女は、この集会所も使い慣れているらしい。

持参するお茶請けで、その家庭の暮らしぶりが垣間見える。
Aちゃんママは、いちごやカットメロンなどのフルーツに、下の子用のスナック菓子や煎餅を用意していた。Dちゃんママは手作りのロールケーキを持参。3人姉妹を持ちながらも、器用に時間のやりくりが出来る人はいるものなのだな、と思う。
Eちゃんママは、私と同様一人っ子娘のママなのだが、最近仕事を週3で始めたらしく、手作りケーキを見ると大げさにEちゃんママを称賛する。ーそして、もうしばらくおやつに手を掛けてやっていないのだと。そんな彼女は、デパ地下で買ったようなえびせんとチョコミルクが掛かった有名店のラスクを持参していた。
素敵ママはそんな中、さりげなく自分のエコバックからお茶菓子を差し出す。ひと目でそれはホールケーキだと分かる真四角の箱。中身はミルクレープだった。それはワンホール5千円くらいする、お取り寄せでも有名な物らしい。C君ママがやたらと大騒ぎしていたので知ったことだが。
彼女が淹れてくれた紅茶が美味しかったのでどこの紅茶なのかを聞いたら、それも有名店の茶葉らしく、パッケージをC君ママが取り上げて教えてくれた。その様子を素敵ママはかすかに笑みを浮かべながらも少し困ったようなー、でも満更でもないような表情で眺めていた。


「普段からこんなお茶飲めない~!だってこれ50gで何千円もする紅茶だよね!?さすがセレブ!!」


「貰い物だって。」


「ケーキだってさ、これ並んでもなかなか買えないやつだよ!どうやって手に入れたの~?」


「パパが買って来てくれたんだけどね、R、あんまミルクレープ好きじゃなくって。だから持って来ちゃった。」



夫婦関係も良好な素敵ママは、とにかく隙がない。まだ赤ちゃんを抱えているのに、その日もブラックのふわふわチュールスカートにパールの大ぶりなピアス、デコルテ部分が繊細なレースとビーズをあしらったチャコールグレーのトップスで、全体的にシックだが素材は春仕様のコーディネートでばっちり決めていた。手先はこの春流行のパステルカラーのネイル。勿論メイクも抜かりない。
私は、団地内の集会所ということもあり、軽くメイクをしただけでいつものボーダーカットソーにジーンズと、いまだに足元はムートンブーツという冴えない恰好だったというのに。


「えー!!もう一時保育出来るんだ。」

「うん、でもまだ数時間だけだけどね。」

「いくらくらい?まだ赤ちゃんだし安いの?」


「一応4時間までで3000円、それからは1時間延長で1000円加算されてく感じ。毎週1回は預けないと体が持たなくって~」


同じ団地暮らしなのに、この格差は何なのか?他の皆も不思議に思っているようだった。しかし、誰も彼女が何故団地暮らしなのか聞かなかったし、それ以上聞いてはいけないような空気が一体をまとっている、そんな感じを受けた。ー暗黙のルール。
誰かが、もう要らない赤ちゃん用品を素敵ママの赤ちゃんに譲ろうかと申し出たが、R君の物はもう全て処分しており、ベビーカーを始めとして、チャイルドシートやおむつ入れ、おもちゃやベビー布団、ハイローチェアなど全て新しく購入したと言う。お下がりなどという辞書は彼女の中にないらしい。


「R産んでから、もう何年も経ってるでしょ~何もかもが昔と違っててね。だからもう面倒だし全部新しく買い直しちゃったんだ。新品だと育児のモチベーションも上がるでしょう?」


彼女のミルクレープとDちゃんママが作ってくれたロールケーキが、仲良くカラフルな紙皿に並ぶ。それぞれ一口ずつ食べると、正直言ってミルクレープが美味しすぎて手作りロールケーキが微妙にさえ思える。きっとロールケーキだけだったのなら、素朴な美味しさというか、手作りであっても満足感があったのだろうけれど・・
ちょっとの気まずい沈黙を破るかのように、素敵ママがDちゃんママのロールケーキを褒める。


「こんなに上手に作れるなんて!Dちゃん達もきっと自慢のママだよね!私なんてお菓子作りとは無縁だから~」


「え~!そんなことないって。ミルクレープが美味しすぎだし。あ、ロールケーキ、無理して食べなくていいから!美味しくなかったら残してね!」


そう言われて本当に残す人などいるわけがないのに、居た堪れなくなったのかDちゃんママが皆に向かって何が可笑しいのかケラケラ笑いながら言う。その姿が痛々しいくらいに明るく、そしてぎこちなかった。
結局、ケーキやお菓子でお腹が一杯になり、正午過ぎたらピザでも取ろうという提案はたち消えになった。


役員は、今年はEちゃんママがすることになった。私も一人っ子親だし、手を挙げたのだが、なんとなく裏で全ては決められていたような感じを受けた。
どうやら体裁だけの集まりだったようだ。
相変わらず優雅なー、少しだけ謎を残したセレブな彼女を称賛する集まりだった、そんな気がする。素敵ママに好意を持ちながらも、今くらいの付かず離れずの関係性である方が、彼女のことを好きなままでいられるのかもーそんな風に思った出来事だった。































見下し安心感

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「OOちゃんがいると安心する~」


まだ子が生まれて1歳にもならない頃に、支援センターで知り合いママ友になった、もう連絡も取っていない彼女に言われた一言。当時、それは褒め言葉だと思っていたし、素直にそう言われて悪い気はしなかった。
区役所が開催している「赤ちゃん会」で出会った彼女とは、まだ引越し前のママ友と親密になる前だったこともあり、私にとっては貴重なママ友だった。彼女もまだ知り合いが少なかったのだろう、頻繁にランチや自宅に誘い合うことで、持ちつ持たれつ、急速に互いの仲を深めて行った。
ママ友という特別な世界に足を踏み入れ、まず第一関門である互いの呼び方も、どちらからともなく下の名前で呼び合うようになり、不安だったママ生活も彼女のお陰で楽しく過ごせるーそう思っていたあの頃の私。

支援センターでは、いつでもメールをし合って現地集合。彼女からメールがあれば、例え気分が優れなかったり天候が悪かったりしても、まだ昼寝中の子を起こしてでも集合場所に出向いていたし、その逆も然りだった。
それでも、私も元々アクティブな方ではないので、外出は3日に1日程ー彼女もきっとそうだと思っていた。お互い両思いのママ友がいるー同じ濃度でー、それだけで私は安心していられたし、それ以上人脈を進んで広げようとも思っていなかった。
しかし、彼女は違ったようだ。

ふと、買い物のついでに一人で支援センターに寄ったことがあった。顔見知りはいても、挨拶と少しの世間話くらい。月初に配布されるスケジュール表を貰ったらそのまま帰宅するつもりでいた。
しかし、受付から中を覗くと、彼女がいた。大きな輪の中で楽しそうにする彼女ー、目が合ったのでそのまま帰宅するのも感じが悪いかもと思い、気が進まなかったがその輪に挨拶をしつつ入れて貰うことにした。


そして衝撃を受けた。
私と2人きりの時には見せない顔の彼女がいた。どこか余所行きな、済ました彼女だ。そして、その輪にいるリーダーと思われる母親からは親しげに「ちゃん付け」で名前を呼ばれていて、彼女には私以外の居場所があるのだという事実にうっすら焦る気持ちが芽生えた。
一生懸命、共通点を探してそのリーダーに話し掛けてみた。隣に座っていたし、そのリーダーの膝元にいる赤ちゃんと私の子がおもちゃを取り合ってコミュニケーションを取ったのを機会に、おそらく「今何ヶ月なんですか?お名前は?」という差し障りのない質問。
しかし、あっけなく無視された。
一瞬、聞こえていないのかと思い、今度は大きな声で聞いてみたが、またもスルー。今度は私の台詞だけが宙に浮き、周囲の母親達は私と目を合わせないようにする。そして助けを求めるように彼女の方を見遣るも、彼女はただうっすら笑みを浮かべながら自分の子をあやすことに集中している風を装っていた。


そこからは記憶が曖昧だが、さっさとその場を後にし、数日は落ち込むも彼女から誘いがあるとすぐに乗り、ランチをした。テイクアウトでファーストフードを買い込み、彼女の自宅へ。
そこで、言われたのが冒頭の台詞だったのだ。



「やっぱりOOちゃんといると、安心する~」


この一言にどんな意味が込められているのか、今ならはっきりと分かる。彼女は、私が彼女の他に親しいママ友がいないこと、特定のグループに属していないこと、予定は彼女と会う以外はガラガラであることで、自分の立ち位置が上であることを確認しては安心していたかったのだ。
現に、

「OOちゃんはインドアだもんね~あんまり外に出ていないみたいだし、私が誘わないと密室育児になっちゃうよ!」なんてよく笑いながら言っていた。それに対し、不愉快ながらも表向きはヘラヘラ笑っていたーそれが私だった。
その割に、自分が属していたあのグループの悪口を散々言っては発散していた。特に私を無視したリーダーが、いかに気分屋で仕切りたがりかをぶちまける事が多かった。一度吐けば、すっきりした顔でケロリとするのだ。聞かされたこちらはストレスが溜まる一方だったが・・
また、私の家に遊びに来ると、壁に貼り付けてあるスケジュール兼カレンダーを彼女がちらっとチェックしている様子を度々目にした。
彼女とその子供の名前がある日付以外は、病院くらいのスケジュール。その虫食いのカレンダーに彼女はきっと満足していたはずだ。


そんな彼女と疎遠になったのは、私が彼女にとって「安心する人」から卒業した頃。
引越し前のママ友と踏み込んで仲良くなった頃だ。引越し前のママ友は顔も広く、親しみやすく、支援センターでも一際目立つ存在だった。
そんな彼女がなぜ私と仲良くなったのかはまたの機会に書くことにするが、どこからかその情報を得た彼女は、頻繁に深刻な顔で引越し前のママ友の悪口を私に吹き込むようになった。
しかし、その頃の私は既にもう、引越し前のママ友の曇りのない善良さーだったり気風の良さに惹かれていたので、彼女の声は全く耳に入らなかったし、かえって煩わしさから彼女と距離を徐々に置いて行きたいと思った記憶がある。

この地に引っ越すことが決まり、一応そのことを彼女に告げた時には、更に私のことなど使い捨てのティッシュの如くゴミ箱にポイー、こちらからさよならの挨拶をしに行っても、分かりやすいくらい素っ気無かった。要は、その程度の付き合いだっただけのことだ。

突然、何故彼女の台詞を思い出したのかと言うと、同じ台詞を先日、まいこちゃんママに言われたからだ。それは、明らかに私を見下した上での台詞に思えた。
そんな風に捉えてしまう私にも、問題はあるのかもしれないけれど。


自分の理想像ーそれにうまく追いつけば、人との比較だったり今の立ち位置に焦りを感じることはないのだろうけれど、そうでないと人は自分より下にある何かを指標にして優位に立つことで、ひとまず安心感を得たがる。
そのひとまずの為に、どこかの誰かが傷付いているかもしれないなどという想像力は働かない。

あの人よりはマシーというあの人に、安心感をおぼえること。それこそが、自分の理想像から最も離れているのだということに彼女達は気が付けないでいるのだ。




















































「趣味・特技」欄

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もしも、再就職するとしてー、「趣味・特技」欄に何が書けるだろうか?
取り立てて、就職に役立つ資格もない私。しかも皆が所有しているだろう「普通免許」さえ持っていない。自動車の運転すら出来ない専業主婦を雇ってくれるところが、果たしてあるのかどうか。

接客だったら、第一印象の愛想の良さだったりが資格がなくても決めてとなるのだろうが、悲しいことに私の第一印象は「地味・暗め」だ。
与えられた作業はコツコツ地道にやる自信はあるので、人とあまり関わらなくて済むような工場などの軽作業が向いているのかもしれない。しかし、持病を抱えている上に最近の腰痛では、立ちんぼの仕事など到底無理。

話しベタでも、印象がいまいちでも、「趣味・特技」欄でその人となりが少なからず表せる。ちょっと変わった趣味ならば、面接官の食いつきも良いかもしれない。
また、スポーツ系の趣味ならば積極性が買われることもあるかもしれないし、ハンドメイドや菓子作りならばその独創性が認められるかもしれない。
初めて社会に出た頃、どうにかして内定を取りたいーそう思い、嘘の趣味を書いた。当時付き合っていた彼の趣味を書いたのだ。彼はルアーフィッシングにはまっており、デートでは実際共に舟を借りて釣りを楽しんだこともあるし、また美しい模様のルアーを集めていた彼にプレゼントをしようと、一人釣具店まで出向いたこともある。一応少しの知識はあったので書けた嘘の履歴書。
実際、面接では好感触だった。アウトドアな趣味を持つーそれだけで、地味な顔立ちだったり大人しそうな性格だったりの第一印象は薄れるのだろう。
しかし彼と別れて15年以上ーあれから釣竿なんて手にしていないし、元々興味もないのだからルアーの付け方すら忘れてしまっている。

当面働くつもりはないが、その時がいつ来ても良いように自分磨きをしなくてはー
今のままだと、趣味はネット、読書になってしまう。ますます心証が悪い。

今朝もまた新聞の折込広告に、百貨店が開催する様々な講座があった。いつも興味深く見ているのだが、実際金を払ってまでやりたいと思うものはない。正直、暇を持て余した金持ちの手習いに思えてしまうし、大体が1回きりの講座なのでその場限り。数時間に習得出来る程度のものならば独学で出来るだろうし、単なる付け焼刃にほかならない。
更に、通信講座のパンフも入っており、じっくり端から眺めてみる。医療事務が人気の資格らしいが、実務経験もないのに資格だけあるアラフォーおばさんなど雇ってくれる病院などあるものなのか?いや、世の中そんなに甘くはない。それに、女性ばかりの職場はきっと、私のようなママ関係ですらうまくやれない人間にはどぎついものだろうと思う。


話しはだいぶ逸れたが、再就職の為に始める趣味は趣味とは言えないのは分かっている。時間を削ってでもー、寝食を忘れてのめり込んでしまう程のものーそして、それをしている間は何ともいえない充実感があるのが「趣味」であり、それを極めて「特技」になる。
学生時代、帰宅部だった私には到底理解不能な世界なのだ。


唯一の趣味ーといえば、ネットショッピングだ。勿論金は限られているのだから、仮想で行うもの。買物かごに入れては出してを繰り返す。
最近買物かごに入れたものー

























仮想ショッピングー、店員に付きまとわれるのが嫌で、本当はゆっくり見たいのにそそくさと商品を選び、試着もせずに購入する慌ただしさもない。
勿論、見栄を張って高いものを買ったり、手に取った商品を元に戻す罪悪感を感じる必要もない。
気楽なショッピングー


窓の外のお天気に、はっとする。
暗い部屋で仮想ショッピングを楽しむだけでは、自分磨きにはならない。ふと思い立ち、しばらくぶりに泳ぎに行こうと決心する。
すっかりタンスの匂いが付いてしまった水着と水泳帽を取り出し、バスタオルとゴーグルをバッグに入れて準備をする。
新しいことではないが、私の唯一の人に言える趣味は「水泳」だ。勿論、胸を張って威張れる程の腕前ではない。25mをクロールで立たずに泳ぐことさえ出来ないし、頑張っても20m辺りで一度立ってしまう程のスキル。
しかし、それでも泳いだその日はなんとも言えない達成感があるのだ。勿論準備をするまでに気持ちを持って行くのは大変な労力が要るのだが。
健康にも良いし、続けていれば、25m泳ぎきることだって出来るかもしれない。体力は日に日に衰えているのだから、意識的に鍛えないと。
珍しく気持ちが前向きになったのは、春の陽気と「新生活」と大きく見出しを付けた折込広告のお陰でもある。
















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