自閉症と攻撃性に謎、遺伝子の突然変異とは無関係
動物実験では攻撃行動はむしろ減る、同じ行動を繰り返し始める

写真はイメージ。記事と直接の関係はありません。(写真:Luis Marina/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般)

写真はイメージ。記事と直接の関係はありません。(写真:Luis Marina/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般

 自閉症の人は他人を攻撃することがあるが、遺伝子の突然変異を持った動物の実験ではむしろ攻撃性は減ると分かった。攻撃性がどこから来るのかは謎となっているようだ。

自閉症で攻撃的な人がいるが

 米国スクリプス研究所フロリダキャンパスを中心として研究グループが、脳や行動などの専門誌であるジーン・ブレイン・アンド・ビヘイビア誌で2015年2月25日に報告した。

 発達障害の一つ、自閉症は、虹のスペクトラムのように症状がさまざまであるため、専門的には自閉症スペクトラム障害と呼ばれている。

 自閉症スペクトラム障害の人と接する家族や関係者は、本人の攻撃的な性格に直面することがある。

 この背景には遺伝的な影響があるのか、研究グループは検証した。

 研究グループは、自閉症のリスクに関係した遺伝子「Pten」の突然変異を持つネズミの動物実験から、なじみのないネズミと一緒にしたときに攻撃的な行動を取るかを調べた。

攻撃よりも反復行動

 結果として、突然変異を持つネズミとなじみのないネズミを一緒にしても、侵入者を攻撃したり、不審そうに吟味したりしなかった。代わりに、突然変異を持つネズミは同じ行動の反復をするようになった。この場合は地面を掘り返すしぐさを繰り返した。

 研究グループは、「人間に例えれば、家に見知らぬ人が侵入してきたときに、侵入者と向き合うことなく本棚の整理を始めるといった行動」と説明する。

 自閉症の主な症状となる社会的な交流の欠如と反復行動がどういう原因で起こるのかはまだ分からない。研究グループはさらに検討を続けるという。

 新しい発見が自閉症の診断や治療に生かされるかもしれない。

文献情報

Page D et al. New Study Shows Decreased Aggressive Behavior Toward Strangers in Autism Spectrum Disorder Model. Genes. Brain and Behavior. 2015 Feb 25.

http://www.scripps.edu/news/press/2015/20150225page.html


Facebook「Medエッジ」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント0 件のコメント

▼コメントを開く

Medエッジニュース

国内外の医療と健康のニュースをお届けします。

ウェブサイト:http://www.mededge.jp