日曜美術館 アートシーン ▽日曜美術館40年「みつけよう、美」第一回 2015.03.29


「アートシーン」です。
さて「日曜美術館」は1976年に放送が始まりこの4月40年目の年を迎えます。
それを記念して全国100以上の美術館と共に「みつけよう、美」というキャンペーンを行います。
改めて新さんにとっての美術館の楽しみ方って何ですか?画集などできっかけを得る事も大事だと思うんですけどもやはりその美術が生まれたその場所へ赴いて風土などを感じながら肉眼でじかに見るという事を大事にしています。
このキャンペーンではNHKの美術番組が長年蓄積してきた映像を使いましてそれぞれの美術館が所蔵している名品の魅力を紹介していきます。
さあそれでは「みつけよう、美」ご覧下さい。
キャンペーンでは全国各地の美術館で所蔵作品とその作品にまつわる懐かしい番組の映像を一緒に展示します。
その中から3つの映像をご紹介します。
まずは…池田満寿夫の陶芸作品を紹介した番組をご覧下さい。
池田さんは2年前ここに自ら考案した「満寿夫八方窯」という独特の窯を作りました
どうして今「般若心経」に引かれるというのは何なんでしょう?ちょうど3年か4年ほど前に野焼きというのを僕初めてしたんですね岩手県で。
野焼きというのはほんとに縄文時代の縄文焼きと言ってもいいんですけどただ陶器をそこに並べてまきを積んでたくというね一番原始的なやり方なんですよ。
ただその時僕の作品がねどうした事か全部破壊しちゃったんですね。
破壊しちゃった。
がっかりしたんですけどねしかし破壊した作品がねものすごく美しく見えたんですね。
何かそこで「あっ陶器というのは焼くんだな」という認識。
これは当たり前なんですけれど野焼きをして初めてまざまざとね陶器というのはつまり炎で焼くんだなという認識があったわけですよ。
しかもそれは崩れたものが出来ちゃったわけでしょ。
つまり崩れていく美しさというものに引かれたんですね。
何かそこに宗教的なものを僕は感じたんです。
一つの土が焼かれて出来上がってそれが崩れていって砂に戻ってまたそこから何かが出来てくるという一つの輪廻みたいなさ。
(池田)写経のいいところはね何も考えないんですね。
ほんとに無心になっちゃうんですよ。
僕はね陶器になぜ引かれたかというとほんとに無心になっちゃう陶器作ってる時は。
他の事考えないんですよ。
これがすごく僕にとってよかった心の状態にとってね。
「般若心経」の最大の教えだと思うんですよね。
「色即是空」という事は全ての事に対して無心になりなさいという教えだと思うんです。
「空」というのは無心ですからね。

(池田)神秘的ですね。
僕はですから「般若心経」を特にやっててね「観自在…般若波羅密多」ってあるでしょ。
あれずっと書いてあるわけですよ。
炎の中にうわ〜っとそれが燃えてる時ねああやっぱり俺が仏教的なものを陶器で作ったのは正しかったと思ったもんね。
これこそ仏教だと僕は思ったんですよ。
特に日本の場合さ極端に言えば人間死んだら焼くじゃないですか。
やっぱそこから全てが始まってる気がするんですよね。
その仏像にしても仏塔にしてもそういう造形を火で焼く。
ですから焼いてるその姿というのはね非常に神秘的ですよ。
宗教的と言ってもいいと思うんですけどねええ。

画家池田満寿夫の40年に及ぶ芸術活動の中で一つの時代を画す陶芸。
その集大成とも言えるのが「般若心経・大仏塔」なのです。
続いては…洋画家中川一政が「駒ヶ岳」を描く姿に迫った番組です。
僕はこの…肉体というものとね精神というものと分けないんですかね。
一つのものだと思って…。
手だけでもって…手だとか頭だけで絵を描きたくないんだ。
体全体でもって自分の体力に応じた仕事をしていきたいと思ってる。
それでもってそういう仕事というのは年取っちゃ僕はできないからね。
だから今のうちにそういう仕事をやろうと思ってそれでやってるわけなので。
それから小説でいえば長編をやってるわけなので幾日かかってもかまわないと思ってね。
自分のできるだけのものを一つの画面に描き込みたい。
つまり長編になるといろんな伏線みたいなもの小説の伏線みたいなものがあってこっち描いてる時にこっちと通じるこっち描いてる時はこっちと通じるって全体がこういうふうにバランスをもって一つの世界が出来る。
そういうものを描きたいと思って。
それをやりだしたらなかなか面白くて箱根を描いてもう10年ぐらい描いてるかもしれないけどなかなかそれが思うとおりにいかないしいかないところがまた魅力でやってるわけなので。
そういうふうな仕事をもう少し続けたいと思っているのでね。
最後は…日本画家奥田元宋の赤の世界を千住博さんが語りました。
次はどんな赤と出会えるのか。
ああすごいですね。
おお〜。
これは…。
美術館の最も大切な部屋を飾る対の大作。
一枚の横幅が6mに及びます。
赤に染まるこちらの作品が立山連峰を描いた「紅嶺」。
何か崇高なものを描こうとしているように見えますね。
(千住)ある神秘感だと思うんですね。
その神秘のベールに手がかかったという作品なんだと思うんですよ。
多分白の作品でこれはこれで大変見事な作品なんだけどもう一つ何かやりたくてでもその何かというのはこの赤い色を見て何かを描きたいと思ったと思うんですよ。
単にきれいに錦鯉とか芸子さんを描くんじゃなくてもっと力強くてもっと心の奥底に眠る叫びのようなものや根源的な神秘のようなものそれを多分確信された瞬間が私はこの絵のような気がするんですね。
でないと山までここまで赤く染まるという事…。
今まで日本画が触れた事のないある深層深い所に何ていうんでしょうドアノブに手がかかって開いたそういうものなんじゃないかなと思うんですよね。
その赤い色を選択した事によって普通客観的に見るとその表現が狭まっていくというふうにも見えるんですけども。
いやそうじゃないんですよ。
赤が先生を選択したんですよ。
「私を使え」と。
この赤の持っている魔的なイメージというものがある永遠性を持っているというかですねずっとそれにとらわれていると。
紅葉というのは刹那でもう瞬間にして変わってってしまうものだけど私が描きたいのはそうじゃないんだと。
そうじゃなくてこの色を通して永遠に心の中で燃える燃え続けていくある思いなんだというかですねそんなふうなものを先生はつかみかかった作品なんだと思うしつかみかかってるというプロセスが見えてくるんですよ私たちには。
先生と赤との何か死闘というかね一人の画家が画面に魂を吸い取られていった瞬間だと思います。
こうした名品の魅力を紹介する映像は放送でもご紹介していきます。
どうぞ楽しみになさっていて下さい。
「アートシーン」でした。
ではまた次回。
2015/03/29(日) 20:45〜21:00
NHKEテレ1大阪
日曜美術館 アートシーン ▽日曜美術館40年「みつけよう、美」第一回[字]

この4月、放送開始40年目の年を迎える日曜美術館。それを記念して「みつけよう、美」と題したキャンペーンを展開。貴重な映像記録を活用した取り組みを紹介します。

詳細情報
番組内容
日曜美術館は1976年に放送が始まり、この4月、40年目の年を迎えます。それを記念して、「みつけよう、美」と題したキャンペーンを展開。全国100を超える美術館とコラボレーションし、さまざまな名作の魅力を、番組が記録してきた貴重な映像で紹介します。今回のアートシーンでは、3つの美術館の所蔵作にまつわる懐かしい映像をお届けします。
出演者
【司会】井浦新,伊東敏恵

ジャンル :
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
情報/ワイドショー – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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