（亀山薫）出ねえよ美和子のヤツ…。
あーっ遅えんだよなー。
（男）かわいいねえ。
（本宮沙雪）前払いだから。
あ…前払い…。
ちょっとあの…。
ホテル代込みだから。
ね？…じゃ行こうか。
（薫）ハイちょっと待って。
警察です。
（男）えっ！？失礼ですけどお２人の関係は？
（沙雪）年の離れた恋人同士。
あそう。
彼の名前は？タカハシコウジ。
身分を証明できるもの持ってますか？恋愛は警察に関係ないでしょ！？行こう。
（男）うわーっ！おいちょっと！ハイ待って。
交番に行こう。
（角田課長）いいクジ引いたよね。
（薫）えっ？捕まえた女が道警に捕まってて起訴されてたなんて。
起訴されてたんですか！？売春と売春あっせんだな。
じゃあ公判前に逃亡してたってことですか？そうそう。
で東京でまた売春してたわけよ。
（杉下右京）どうしたんですか？昨夜俺が捕まえた女起訴されてて容疑が「売春」と「売春あっせん」なんですって。
ほう「あっせん」もですか。
自分も体を売りながら札幌でデートクラブ嬢を管理してたみたいで。
ですぐにでも札幌地検に身柄を返さなきゃなんないんだ…。
札幌まで護送ってやつですね？…俺が行きたいくらいだよ。
えっ？えっ俺！？あ…「いいクジ」ってそのこと？感謝されるよ道警に。
夜は「カニ」くらい出るだろうな。
いいなカニ！この時季の北海道のカニ！俺護送したことないんですけど。
そうなの？じゃ…。
右京さん…いいっすか俺が行っても？もちろん。
いってらっしゃい。
ハイ！いいな〜おい。
本宮沙雪。
変わった名前だね。
（北川渉）道南署生活安全課の北川です。
警視庁の亀山です。
じゃあこちらにサインお願いできますか。
（美濃部耕筰）ばかやろう！いつまでこんなことを続けるつもりだ！ごめんなさい。
（北川）意外ですか？え…ええ。
美濃部さん彼女が中学のときから補導してるんですよ。
お母さんにも謝るんだ！あの…。
中学のころから補導されてたとか…。
（本宮みどり）それでもなんとか高校までは出したんです。
大学へもなんとか学費を工面して…。
彼女大学生なんですか？いえ…昨年勝手にやめてしまって…。
そのころからあんなこと…。
売春…ですか。
あんな男に会わなければ…！あんな男？ホストクラブって言うんですか。
あの子そういうところに行くようになって…。
（沖真二）ふざけんな！
（真二）沙雪ちゃんをズタズタにしてよく平気な顔でいられるな！
（加茂内敏樹）うるせえよ。
ズタズタになったって？なにがズタズタなんだよ。
本人が小遣い欲しくてやったことじゃねえのかよ。
なんだと！？
（加茂内）てめえ殺すぞ！
（真二）沙雪ちゃんをズタズタにしたのはわかってんだ！ストップ！やめやめ！やめて！警察！警察…。
さてと…加茂内さんはどっちかな？俺ですけど。
彼女に売春をそそのかしたの君なんじゃない？悪質なホストが金を引けなくなった女性客を売春の種にするっていうのよくあるんだよねえ。
加茂内さん？俺が沙雪のデートクラブに関係してるって言うの？…っていうか君が元締めなんじゃない？ねえ。
おかしいよねえ。
なにが？彼女は初犯だ。
執行猶予くらいつく。
それくらい弁護士に教えてもらってるはずだよ。
それなのに東京へ逃げた。
怖くなったんじゃないの？それとも…頭が悪い。
なんだよその言い方！まあまあ。
君が言ったんじゃない？東京へ逃げろって。
なんで俺が？売春組織に君が関係してるの彼女の口からもれるのが怖かった。
あのさあ。
なあに？証拠あんの？彼女と同じ大学なんだ。
はい。
あの沖真二と言います。
あ…亀山薫です。
沖真二君はなんで彼女のためにここまでするの？彼女が突然大学をやめたのが気になって…。
それだけ？だってあんな奴とつきあってるってわかったら…。
好きなんだ。
え？いいや…。
ふ〜んオッケーオッケー。
（薫）う〜ん！うっめえ！ごちそうさまです！お２人はよく組んで捜査を？だって誰も美濃部先輩と組みたがらないし。
頑固だから。
…って言うかまじめなんですよ。
酒もタバコもやらないし。
ああ…。
亀山さん。
はい。
わざわざ札幌までご足労いただいて…。
すいません。
それであなたが酔わないうちに。
あ…はい。
今日加茂内に会いましたね？あなたの役目は沙雪の護送で終わりのはずだが。
本宮沙雪の売春組織…本当の元締めは彼かもしれません。
確かに加茂内には管理売春の疑いがあったんですよ。
奴のデートクラブを摘発したとき僕も調べたんですけどね。
結局奴にはつながらなくて…。
しかし彼女に売春組織が管理できると思いますか？本人が取り調べでそう認めちまったんだ。
それにこれはすでに検察が起訴した事件だ。
証拠もないのに警察が洗い直すことができないことくらいあなたならよく知ってるでしょう？
（宮部たまき）そう…心配ですね亀山さん。
（携帯電話の振動音）「噂をすれば」です。
亀山さん？杉下です。
亀山君ですね。
酔っているのですか？もう少し大きな声ではっきりと。
切れちゃった？困ったものです。
（中園警視正）被疑者を護送したまま戻ってこないそうじゃないか。
（内村警視長）これもひとえに上司である君の責任だ。
すぐに捜して連れ戻すように。
もちろん旅費は出ない。
（中園）旅費は出ない！
（右京）彼は昨夜ここを出たままなんの連絡も？
（客室係）はい。
ご宿泊代は道南署様から頂いておりますが。
彼はこの部屋で電話を使っていますか？こちらがその明細書です。
どうもありがとう。
もう結構ですよ。
ではなにかありましたらお呼びください。
（若杉栄一）右京さん！
（栄一）その節はお世話になりました。
指ちゃんと１０本あります！それはよかった。
よくお似合いですよその制服。
今まじめにコレやってます。
プップー。
お客さんどちらまで？なんつって…。
その後奥さんとは？ありがとうございました！北海道に帰ります！
（栄一）ラブラブです〜。
そうですか。
で本題ですが。
ああ亀山さんがいなくなったって…。
ええ。
それであなたに連絡をしました。
なんで俺が亀山さんと一緒にいたってわかったんです？亀山君が札幌で頼れるのはあなたしかいませんから。
そっかそっか。
お２人でなにをしたんですか？えーと…ススキノ走らされたり…。
ススキノ？この２日間昼間からずっと。
では行きましょうか。
ハイあちらです。
（右京）ススキノにはなにがあるんでしょうねえ。
（栄一）なんでもありますよご希望でしたら。
「調べたいことがあるのでもう１日札幌に残ります」…。
…はい？札幌に行った日の夜亀山君がそんな電話をしてきました。
なんだろう。
亀山さんなにも言ってなかったけどなあ。
（タクシー無線）「２１４お荷物を無事ご自宅にお届けしました」
（栄一）亀山さんと初日に来たのはここです。
亀山君がどの店に行ったかわかりますか？この店です。
（右京）ホストクラブですか。
変ですよね男なのに。
ここで待っててください。
はい。
（マネージャー）ああ。
来た来たこの人。
なんか加茂内を訪ねてね。
加茂内さんというのはこちらのホストの方ですか？まあね。
おとといから無断欠勤したままだけど。
…にしてもなんなの？ここ数日あんたみたいな人がよく来るけど。
やはり加茂内さんを訪ねて？ああ。
あんたんとこの人以外にももう１人。
「もう１人」はどのような方でしょう？５０過ぎくらいの男だったな。
（栄一）５０過ぎの男？亀山君がそのような人と会ったのを見ていませんか？見てないっすねえ…。
（タクシー無線）「…ただ今お荷物を道庁前交番へ届けました」先程から「お荷物」という無線がよく入りますねえ。
ああ…今日成人式だから昼間から飲んでる若いのが多いんですよ。
飲んでる？「お荷物」というのは忘れ物のことでは？「酔っ払い」のことです。
タクシーの業界用語なんですよ。
亀山君は昨夜その「お荷物」だったかもしれません。
わかりますか？はい？昨夜泥酔した亀山君らしき男がタクシーに乗っていたかどうか。
調べてみましょう。
林さんどうも！
（林）あどうも。
よろしくお願いします。
この男性でしたか？
（林）ええ。
酔って寝てたんだけどね。
…あ連れの人は素面だったんだけど。
「連れ」？帽子とサングラスをしてて顔はちょっと…。
でも「百年記念塔」のところで降りたんだよね。
あんなとこで変だとは思ったんだけどね。
「百年記念塔」？
（栄一）この辺ですけどね亀山さんが降りたっていうのは。
なんでこんなとこ来たんでしょう？亀山君！亀山君！亀山さん！？亀山君！しっかりしてください！亀山さん！亀山君！あぁっ…。
あ…右京さん！はい。
あ沙雪ちゃんの裁判は…。
彼女の売春あっせん容疑の裁判は明日です。
明日？こんなことしてられない！無理をしてはいけません。
売春あっせんの元締め彼女じゃないんですよ。
では加茂内さんですか？えっどうしてそれを？君はあのホストクラブを出たあとすぐに近くにあったピンクビラをはがし…。
３０分後に１人いるかな？
（右京）手当たりしだいに女性を呼んだんですね？なんで…？君の足取りを追っていくとその先々にこれが。
で見つかったんですか？加茂内さんの経営するデートクラブの関係者は？それが何人ものデートクラブ嬢と会っているうち変な話聞いたんですよ。
変な話？
（薫）ここ数日のことらしいんですが地元の暴力団に捕まって脅かされるって子が何人もいてなぜ地元の暴力団に脅かされたか聞いたんですよ。
彼女俺が東京から来た刑事で捕まえる気がないって知るといろいろと教えてくれて…。
（女性）奴ら加茂内を捜してるのよ。
（薫）加茂内を？おとといの夜から行方くらましてて…。
行方をくらませている…。
彼女加茂内のデートクラブの女でした。
それで奴が元締めだってはっきりして。
彼は売春組織を広げすぎて地元の暴力団に狙われたのかもしれませんね。
…かもしれません。
で俺そのデートクラブ嬢と別れたあと突然なぐられて…。
それでタクシーに乗せられた。
確かそのとき俺…右京さんに電話を…。
なるほど。
君は酔っていたのではなくなぐられて意識がもうろうとしていたんですね。
…だと思います。
管理売春の真犯人を捜す君が邪魔だったのでしょう。
ええ…。
加茂内はまだ行方不明なんですか？ええ。
しかも君以外に彼を捜している人物がいます。
ここ数日あんたみたいな人がよく来るけど。
加茂内を追ってる暴力団ですかねえ。
だとしたら奴はもう消されてるかも…。
（奥寺美和子）あっ薫ちゃん！おう！命に別状はないようですよ。
…そうですか。
なんだよ心配してくれちゃったの？別に…ちょっとカニ食べにきただけ。
なんだそりゃ。
俺の着替えとかは？もうそれどころじゃなかったよ！なんだよ気が利かねえなあ。
洗濯くらいしてあげるわよ。
あれでしょ？持って帰ってしちゃうからさ。
これと…これは…？なんか入ってるかな？…あ？あ…。
ん？なにこれ？なに隠したの？いやいや…。
なにこれ？…違うんだよ。
…違うよ？右京さん…ちょっと席外していただけますか？ごゆっくり。
外さなくていいっす…！薫ちゃん？あーっ…ケガ人です…。
は？毛ガニ？死刑！うおっ！
（沙雪）どうして？なんで釈放なの？
（美濃部）この人らのお陰だ。
売春あっせんの容疑は君から加茂内に切り替わった。
今また捜査し直してる。
君の売春容疑は初犯ということで起訴猶予になったよ。
なんでこんな余計なことしたのよ。
彼のためなら刑務所へ入るなんてなんでもなかったのに。
沙雪…。
一緒に小樽へ帰ろう。
帰らない。
沙雪。
どうしてあんなとこ帰ろうなんて言えるのよ！？あの…僕が責任を持ってアパートまで送りますから。
すみません。
（薫）なにがあったんですか？
（みどり）はい？沙雪ちゃんの故郷小樽で…。
（みどり）…逮捕されてるんです。
私の夫…つまり沙雪の父親が。
いつですか？１０年前に。
失礼ですが逮捕容疑は？殺人です。
うちは代々地元で建築関係の会社をやっていてバブルが崩壊して景気が悪くなっていく中夫がいちばん信頼していた業者の社長さんから約束していた仕事を別の会社に回されてしまって莫大な借金だけが残りました。
（みどり）それで夫はその信じていた社長さんに対する恨みだけを募らせて…。
（本宮恒夫）お願いします！
（津村太郎）とっとと帰れよ！なあ！
（銃声）
（銃声）私も沙雪ももう小樽にはいられませんでした。
でも札幌に出てきてからの沙雪は警察に補導されるようになったり…。
あげく手首を切るようになったり…。
沙雪ちゃんが？…おととしから。
おととし？夫の死刑が執行された年です。
（美和子）明日には帰るでしょ？わかんねえ。
なんでそこまで？さっきの話聞いて思い出したんだよ。
え？浅倉を。
（裁判官）判決を申し渡します。
主文被告人を死刑に処する。
…車内で食え。
ありがとう。
あんまりムチャすんなよ。
（発車のベル）
（右京）失礼します。
（薫）へぇ〜…。
（沙雪）なにしに来たの？
（右京）コレッジョがお好きですか？加茂内さんを捜しています。
加茂内さんはどっちかな？俺ですけど。
私が教えると思ってるの？あなたは彼のどこにひかれているのですか？私の過去を知らないところよ。
その彼が今地元の暴力団に狙われているんですよ。
殺されるかもしんねえんだよ！沙雪さん！あ痛っ！なんだよ…。
（玄関チャイム）加茂内！加茂内…！あ…！あ真二君…。
どうも。
（真二）ねえ…今から大学行ってみない？大学の近くに教会があるの知ってる？僕よくそこに行くんだ。
母がクリスチャンだったから。
小樽にいたときは無理やり地元の教会に行かされたりして。
でもその母が病気で死んだとき…。
死んだの？お母さん…。
うん…。
そのとき初めて自分から教会に行った。
神様なんか信じてないのに祈ってたよ。
なにがなんだかわかんないけど…。
…祈ってた。
行ってみない？教会。
（刑事）こちらにサインを。
ではどうぞ。
どうも。
出します。
靴。
携帯電話。
ライター。
腕時計。
タバコ。
なんだこれ…キーとキーホルダー。
指輪…すげえダイヤかな。
以上。
ありませんねえ。
ありませんね。
犯人につながりそうなものは。
いえそうではなく…。
これです。
ボールペン？でもリストに載ってるってことは…。
ええ。
ボールペンは加茂内さんの殺害現場に確かに存在していました。
僕も見てますから。
…ってことはこの倉庫内でとられたってことですか！？つまり…署内の人間が犯人です。
…あっ！どうしました？美濃部さん酒は飲まないしタバコも吸わないんですよ。
するとこれは誰の吸い殻でしょうねえ。
今夜はお礼の席なんですから。
右京さんが現場で見たボールペン何色だったんすか！？金色です。
北川刑事も金色のボールペン持ってました。
まさか北川刑事が…！美濃部刑事は遺留品倉庫に入ったことで加茂内さん殺害の犯人に気づいたのかもしれません。
それが北川刑事だったら…！すぐには告発せず説得するでしょうねえ。
自首をするように。
２人は長年連れ添った相棒ですからね。
自殺に見せかけて美濃部刑事を…。
道警ですか。
こちら厚別五条美濃部刑事の自宅です。
美濃部刑事が死亡しています。
（真二）行ってみない？教会。
（発砲音）
（真二）大丈夫ですか！？どうしたんですか！？
（発砲音）大丈夫ですか？救急車呼んでください。
救急車救急車…。
こらっ！北川刑事あなたと加茂内さんは情報を与え合う者同士つながっていたんですね。
彼はあなたに違法風俗店の情報を与え代わりにあなたは彼の店を摘発する日時を教える。
摘発実績を上げたい生安の刑事がよくやる手です。
だが奴は売春組織を広げすぎた。
だから地元の暴力団に狙われる身となった。
そんなときだよ。
あんたが気づいちまった。
加茂内がその元締めだって。
あなたは加茂内さんとのつながりが露呈してしまうことを恐れた。
（薫）だからそれが発覚する前に俺を襲い加茂内を殺した。
…まいったよ。
現場にこんなもん落としてくるなんて。
現場を出るときあの男に見られてね…。
お陰で…現場チェックし忘れたよ。
だから美濃部刑事はあんたが犯人だって…。
それだけじゃない。
あいつに通報されたんだ。
美濃部先輩に…。
証拠はこれだけじゃない。
目撃者もいるんだ。
（北川）…目撃者？
（美濃部）お前も顔を見てるはずだ。
信じられないよ…北川！自首してもらう前に事情を聞きたい。
北川…！？北川！
（銃声）
（北川）そのあと先輩の手帳を見たんだよ。
それであの男の名前と宿泊先がわかった。
彼が人けのないところに行くときを狙った…。
これでわかったろう沙雪ちゃん！君の愛した加茂内がどんな奴だったか。
知ってたわ。
でもそれでもよかった。
あの人は１０年前の小樽の事件を知らないから。
奴は知ってたよ。
君が死刑囚の子だって。
嘘…。
１０年前奴は東京で懲役を受けてるんだよ。
短期受刑者の中には死刑囚のいる房に飯を配る係になる奴がいるんだ。
（ブザー）
（看守）なんだ？先生！沙雪に出した手紙届いてるんでしょうか！？サユキ？本当に沙雪に届いてるんですか！？騒ぐと懲罰だぞ！
（北川）君の父親は奴の記憶に残ったらしくてね…。
そんな君が奴のいるホストクラブへ…。
たまたま酔いつぶれるなんてね。
運命のいたずらだね。
あの日は君の父親の死刑が執行された日だったんだよね。
（友達）沙雪大丈夫？沙雪？
（加茂内）沙雪？沙雪ちゃん。
沙雪ちゃん大丈夫？
（北川）君が死刑囚の子と知るのに時間はかからなかったってさ。
しかも奴はちょうどデートクラブを始めててね。
もういい。
やめろ。
君の心の傷を利用するのは簡単だったってさ。
そんな話をな以前加茂内から聞いたよ！やめろ！笑い話としてな！
（パトカー・救急車のサイレン）
（北川の泣き声）あの男のことがあるかぎりずっとこういうことが続く…。
そのような憎しみがあなたに体を売らせ不誠実な男につけいる隙を与えたのではありませんか？あなたの中の憎しみはあなたにしか消せないんですよ。
無理よ。
だって私の過去は消せないじゃない。
どんなに大切な人が現れても…いつかは知られてしまう。
それでどうやってこの憎しみを消せって言うの？僕も知ってたよ。
え？言ったろう？僕は小樽出身だって。
１０年前あの事件が起きたときも僕は小樽にいた。
…じゃどうして私に近づいたの？…僕じゃ駄目なのかな。
僕じゃ力になれないのかな。
もし沙雪ちゃんの中にお父さんへの憎しみがあるならそれを僕が消してあげたい。
沙雪ちゃん！
（看護師）弾丸摘出をしたばかりでまだ麻酔が効いています。
お話しするのは難しいかもしれませんし面会時間ももうすぐ終わるんですが…。
無理はさせません。
工藤さんとおっしゃるんですね。
（工藤伊佐夫）刑事さん…。
教えていただけませんか。
あなたは誰なのか。
私は…誰なのか…。
なぜあのときあなたがあの教会にいたのか。
なぜあのとき加茂内さんの殺害現場にいたのか。
俺らは一瞬あなたが加茂内を殺したと思ったんですよ。
一体あなた…。
…殺しました。
え？私は…人を殺しました…。
2015/03/30(月) 16:00〜16:58
ＡＢＣテレビ１
相棒 ｓｅａｓｏｎ２[再][字]
「雪原の殺意」
詳細情報
◇出演者
水谷豊、寺脇康文 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字（字幕）
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード（ステレオ）
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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