京都大学生態学研究センターの松林順氏らによる研究グループは、北海道に生息するヒグマを対象に安定同位体分析を用いた食性解析を行い、かつてのヒグマは現代に比べてシカやサケといった動物質を多く利用していたことを明らかにした。
ヒグマは北半球の広範囲に分布する大型の雑食動物で、食物資源の可給性に応じて食性を大きく変化させるという特徴がある。ヒグマの食べ物といえばサケというイメージが強いが、これまでの調査では、北海道のヒグマはフキやセリ科などの草本やヤマブドウ・サルナシの果実といった植物質中心の食性だということが分かっている。
今回の研究では、北海道の道東地域と道南地域を対象に、ヒグマの骨と食物資源のサンプリングを行った。その結果、ヒグマの食性は時代経過に伴って肉食傾向から草食傾向に大きく変化していたことが明らかになった。道東地域ではサケの利用割合が19%から8%まで減少し、陸上動物の利用が64%から8%にまで減少していること、道南地域では陸上動物の利用割合が56%から5%まで減少していることが分かった。
また、この食性の大きな変化は概ねここ200年の間に急激に進行したことが分かった。約200年前は、明治政府による開発が本格化した時期と一致しているため、この変化が人為的要因に起因している可能性が示された。
今後は、本研究成果を足がかりとして、生態系に対する人為影響を調べる保全生態学的研究において安定同位体分析手法の活用範囲が広がり、関連分野の研究がより一層発展すると期待されている。
なお、この内容は「Scientific Reports」電子版に掲載された。
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