2015年03月30日

最強の世界戦略は「親米・独立」B

 ●対米関係と「憲法」「サンフランシスコ講和条約」「日米安保条約」
 GHQの占領政策は、主権制限と武装解除、国体破壊、民主革命の4つの柱に分けられる。
 @主権制限
 イ、GHQ(連合軍総司令部)による軍事占領 ロ、占領基本法(憲法)の制定 ハ、検閲(言論統制) 
 A武装解除
 イ、陸海軍解体 ロ、東京裁判(戦争当事者=戦犯処刑) ハ、ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(思想改造も武装解除もふくまれる)
 B国体破壊
 イ、昭和天皇詔書(人間宣言) ロ、皇室典範の憲法へのとりこみ ハ、旧皇族11宮家の皇籍離脱 ニ、神道指令 ハ、焚書 
 C民主革命
 イ、国家主権の否定(国民主権) ロ、公職追放令 ハ、財閥解体 ニ、農地改革 ホ、労働組合の結成奨励
 以上の占領政策が相乗的にはたらき、戦後日本の基本構造がつくりあげられていったわけだが、その主役を演じたのが政治家と官僚、マスコミだった。
 政治家がGHQの番頭、官僚がGHQの使用人、マスコミがGHQの応援団となったなかで、とりわけ、重要な役割を担ったのが、対日占領政策のテキストだった占領基本法=憲法(1947年)で、これが、のちのサンフランシスコ講和条約と日米安保条約(1951年)へつながって、初期の戦後レジームが完成する。

 初期の戦後レジームは、その後、米ソ冷戦や中国共産党による中華人民共和国の誕生(1949年)、朝鮮戦争勃発(1950年)によって、大きく軌道を修正される。
 日本の無力化を図ったアメリカが、一転して、日本を米ソ冷戦の基地および防共の砦とすべく、日本の主権回復と再軍備をすすめるのである。
 そこに、憲法とサンフランシスコ条約、日米安保条約とのあいだにねじれ現象≠ェ生じた理由がある。
 サンフランシスコ講和条約で主権が回復されても、GHQ憲法下では、、日本は、依然として、交戦権をもたない無主権国家≠セったからである。
 大マスコミは、この恥ずべき状態を平和憲法のたまもの≠竍非武装中立は人類の理想≠ニもちあげた。
 サンフランシスコ講和条約は、冷戦構造と反共主義に立ったアメリカ側との単独講和で、一方、左翼が、不可能なソ連や中国をふくめた全面講和をもとめたのは、非武装中立というありえない体制≠主張したからだった。
 といっても、かれらの本心は、離米と親ソ・中で、全面講和と非武装中立は、左翼革命のための下準備だった。
 そのとき、離米と親ソ・中に傾いた左翼の大きな武器になったのは、皮肉なことに、GHQ憲法だった。
 アメリカは、じぶんの首をじぶんで絞めたわけだが、もともと、アメリカは、伝統的に親中・嫌日≠フ国で、日本に自衛隊をもたせたのは、米ソ冷戦と極東アジアの緊張に対応するためだった。

 憲法とサンフランシスコ講和条約のねじれ現象を増幅したのが、日米安保条約という軍事同盟だった。
 講和条約と軍事同盟、国連憲章は、ともに世界条約で、それぞれ、整合性をもつ。
 したがって、日米安保条約によって、国連憲章の自衛権(個別的・集団的)が、当然、自衛隊にも適用される。
 軍事力の保持や行使を永久に放棄し、陸海空の戦力や交戦権をみとめないとする憲法の規定(第9条)が、日米安保によって空文化したのは、国際世界においては、国内法より国際法が優先されるからである。
 内閣法制局が「保有するが行使できない」と詭弁を弄して、抵抗したのは、空文化された憲法をタテにとったからで、60年安保で左翼が総決起したのも、日米安保が、非武装中立という憲法の精神を根底からひっくり返すものだったからである。
 その意味で、60年安保騒動は、日本の主権回復を阻止するための護憲運動でもあったのである。

 あまりよく知られていないが、51年の安保条約には期限がなく、在日米軍(旧進駐軍)は、日本のどこにでも基地をつくることができ、日本を防衛する義務が明言されていなかった。
 岸信介首相とアイゼンハワー大統領が署名した新安保条約は、集団的自衛権を前提とした双務的体裁をもち、日米双方が日本および極東の平和と安定に協力関係が規定されている。
 60年安保によって、日本は、安全保障という国家の主柱を打ちたてることができ、アメリカとも対等の関係になったのだが、当時、その歴史的事実をつたえた新聞は一紙もなかった。
  集団的自衛権の行使は、日米両軍の一方が攻撃をうけた場合、援護や反撃をおこなうことなので、自衛=専守防衛という枠組みをこえている。
 安保条約によって、憲法第9条は、形骸化されて、自衛隊は、集団的自衛権をもつ実質的な国軍となったのである。
 民主党や共産党が、集団的自衛権の行使に反対するのは、軍事力や交戦権の放棄を謳った憲法が根こそぎに崩壊するからで、憲法が形骸化すれば、憲法を拠り所にしている護憲政党は、立脚基盤を失う。
 野党や反日勢力は、集団的自衛権の行使を閣議決定した安倍首相をアメリカの番犬′トばわりするが、アメリカにとって好ましい政治家は、村山富市や河野洋平ら売国政治家で、鳩山一郎や重光葵、岸信介ら、憲法改正や独立をもとめた旧民主党系政治家と同様、安倍首相は、むしろ、危険視されている。

 クリントンが村山富市を手玉にとった話は、よく知られているが、村山談話をバックアップしたのは、アメリカの意向をうけた外務省で、村山談話をいちはやく各国大使館に配布している。
 安倍総理の河野談話撤回(第一次安倍内閣)を妨害したのも、アメリカから猛烈な圧力をうけた外務省で、アメリカは、侵略戦争や南京大虐殺、従軍慰安婦の否定が、原爆投下や一夜で10万人の非戦闘員を焼き殺した都市大空襲への非難へ発展して、世界に反米思想≠ェ拡大することを何よりおそれる。
 くわえて、アメリカには、潜在的に、日本の軍事大国化にたいする警戒心が根強く存在する。
 ロシアや中国が大陸内部に閉じ込められた内陸型国家なのにたいして、日本が、アメリカと対抗しうる世界第6位の海洋型国家だからである。
 日本に核をもたせず、弾道弾ミサイルや国産ステルス戦闘機の開発などにアメリカが非協力的なのは、かつて、日本が、最強の敵だったからである。
 次回は、日本にたいして生かさず殺さず≠フ戦略をとりつづけるアメリカとの付き合い方について、考えてみることにしよう。
posted by office YM at 16:53| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする