亀井2号!猛打賞!4打点!爆勝立役者「自分でもビックリ」
◆巨人11―3DeNA(29日・東京ドーム)
バットの真芯の位置を、体が覚えていた。右翼席に消えた打球に、誰よりも驚いたのは亀井だった。「自分でもビックリするくらいうまく打てた。その一言です」。4回1死一塁。三嶋の直球とキレのあるチェンジアップにヤマを張り、「捨てていた」スライダーを見事にジャストミートした。開幕戦に続く2号2ラン。内角低めの難しいコースを、芸術的なバットコントロールで仕留めた。
打線に火をつけた。5回2死満塁では低めのフォークを右越え2点二塁打。「みんながつないでくれたチャンスで、何とかしたかった」。無死満塁から村田、高橋由が倒れ、流れが途切れかけたところでのタイムリーだった。5点のビッグイニングを呼び込む一打に「本当だったら(満塁からの)先頭バッター(村田)、次のバッター(高橋由)がね。その辺が野球の難しさというか、2アウトからよく亀井が打った」と原監督。3安打猛打賞の4打点。開幕カード3試合で打点をつけた。
打撃技術を支えるのは、常識とは真逆の理論だ。「自分の場合、構えてから打つまでの部分部分で考えるとダメ。芯で打つところから逆算して考えている」。セオリーでは構え、トップ、スイング、ミートの順で組み立てていくが、それとは一線を画す。ミートから逆再生のように“巻き戻し”、無駄のないコンパクトなスイングを構築した。穴のないバッティングの秘訣(ひけつ)だった。
ここ2年の開幕戦はけがに泣き、自宅のテレビ前で観戦しながら、悔しさに震えていた。10年以来5年ぶりの開幕スタメンをつかんだ今年は、12球団最速となるチーム1号。「試合前にみんなで口をそろえていたのは『一本打ちたい』だった。ホッとした」。オープニングゲームの呪縛に打ち勝ち、波に乗った。
打線は今季初の2ケタ安打をマーク。ルーキー・高木勇のプロ初勝利を援護し「今日は高木の投球に尽きる。何とか勝たせてあげたかった」と亀井。「チームに貢献したい。その一心です」。チャンスメイクに、ポイントゲッターに。バットマンの勢いは、止まりそうにない。(中村 大悟)