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 28日に米テキサス州オースティンであった陸上の記録会「テキサス・リレー」の男子100メートルで、桐生祥秀(19)=東洋大=が、追い風参考記録(3・3メートル)ながら9秒87を計測した。2013年に日本歴代2位の10秒01をマークした日本短距離界のホープは、今季初戦となったレースで、未知の領域へ踏み込んだ。次戦は4月の織田記念(広島)となる予定だ。

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 テキサスの乾いた風を背に受け、どんどんどんと、ゴールへ迫る。100メートルを9秒87で駆け抜けた。桐生が、追い風3・3メートルの参考記録ながら、初の「9秒台」に突入した。

 スタートはわずかに出遅れた。しかし、本人のとらえ方は違う。「なんか、気持ちよくいけた」

 出だしが課題だった。この冬、スターティングブロックに置く右足と左足の前後の幅を少し広げてみた。「うまいことはまった」。今季初戦で成果が出た。