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Ingressとは、世界を舞台にGPSを使って行う陣取り合戦ゲームです。リンクと呼ばれる線を張ったり、その線で三角形を作ってCF(コントロールフィールド)を作ります。もちろん、そのためには現地へ出向く必要があります。でもゲームの舞台は世界です。

「確かにそこで遊んでもらってた」飯田和敏氏が語るIngressがヤバいと思った瞬間

   

2015_0330_diec顔写真はデジタルハリウッド大学Webサイトより

京都で行われたイベント「証人(Shonin)」から一夜明けた3月29日、京都リサーチパークでは「DIEC」と呼ばれるカンファレンスが開催され、その中にIngressのセッションもありました。

Niantic Labs関係者も招いて行われたIngressセッションには、ゲームクリエイターで第18回文化庁メディア芸術祭の審査委員も務められた、歩きまくりエージェント飯田和敏さんも参加。

セッションの内容としてはIngressの紹介や世界の驚くべきプライヤーの出現について(登山タトゥー等、当サイトで取り上げている事例もチラホラ)、Ingressのデザインについての話もありました。その中で最も私の心を打ったのが、今回紹介する話です。


これまでにも様々なトークイベントで拝見していますが、Ingressのこととなると沢山話したくなってしまう飯田さん、今回も沢山のことを話され、その中の一つに以下のようなものがありました。以下同氏の発言です。

いろんなことを忘れていた

「あと二つほどお話させてほしいんですけど(会場笑)簡単に言いますね。人の記憶というのは不思議なもので、いろんなことを忘れながら生きていく。僕はユニークポータルを稼がなければいけない(会場笑)ので、飛鳥山公園というところに何故か行ったのですね。友人に“ここがオイシイよ”と言われて行っただけなんですけども、実は僕そこに幼少期住んでいたことがあって、自分の父親が54歳で突然死して、それは悲しい思い出なんですが、いろんなことを忘れていた。」

ものすごい幸福な記憶が封印されていた

「で、その飛鳥山公園でハックをしていたときに、あるポータルを見たんです。そこに幼少の頃の僕が父親と一緒に確かにそこに住んでいて、遊んでもらっていて…ものすごい幸福な記憶が封印されていたんです。それが蘇ってきて、うわぁIngressってヤバいなと。本当にパーソナルな思い出だけども、それが全てのプレイヤーの中で起こっている。そうした自分の楽しい人生、思い出をゲームを遊びながらリフレインすることで世界のことをもっと愛するようになる。これがIngressが(メディア芸術祭の)大賞を取るにふさわしい作品だなと。…ちょっと重い話になってごめんなさいね(笑)」

この後は仮面ライダーポータルと偶然性の話から、スターウォーズの例えを用いたところで、「ああ止まらない!話が止まらない!このへんで!(会場笑)」と締めくくられました。

(´-`).。oO(皆さんにもそういう経験、ありますか?)

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