2014年4月29日
CAN, COULDを使い分ける
まだドラフトみたいなものですが、CANとCOULDをそれぞれ、推量のCAN/COULDと必要性、つまり「〜してもいいよ」「ダメだよ」のCAN/COULDに分けて説明してみました。個人的にこういう解剖学的な説明は好きではありませんが、とりあえずご自分の知識を再確認するのに役立つかもしれないとの思いから、アップしてみました。
会話の中では WILL/WOULDとCAN/COULDのシェアが7割以上あり、その中でのCAN/COULDのシェアは3割強ですから、非常に重要な役割を担っています。じっくりと「ふるまい」を観察して、一度は意識しながら試してみることです。
可能性の CANCan she be lying? She doesn't look like a liar. のように、進行形とセットになっているCANは、一般に「可能性を表すCAN」です。また、 She can't have arrived. The airport is not open until 9:00 a.m. のように、完了形とセットになっているCANも、やはり「可能性を表すCAN」であるのが普通です。
肯定文ではCANは使えない
NOT This can be true. BUT This may be true. ☞ He can be rich.を考えた場合、将来に向けて成功できる能力のことを言っているのか、今、大富豪である可能性を言っているのかわからないので、可能性を指す肯定文のCANは実際上、使われません。
否定文で使うCAN
She can't be serious. = It's not possible that she's serious. N.B. 可能性のMAYのとき、She may not be serious.だと、否定がMAYにかかるのでなく、本体のnot be seriousとされるため、It's possible that she's not serious.と解することになります。そこで、「どう考えてもありえない」と言いたいなら、can't beを使い、「ことにやったらそうではないかも」と言いたいならmay notをつかうことになります。
疑問文で使うCAN
Can this be for real?
可能性のCOULD
Note : 進行形や完了形が続くときは可能性のCOULDであるのが一般的: Could she be lying? She doesn't look like a liar. I could have left it in the taxi.
肯定文で使うCOULD
☞ 可能性を言うCANは肯定文で使えないので、この点、COULDは対照的。
She could have done it. All evidence points to her.
過去形を借りて「弱い CAN」として使うCOULD
Note: 過去形に託して、可能性の低さを強調する言い方です。
But could this be for real?
仮定の話の中で使うCOULD
If he took a crash course in Russian, he could be the right guy for this job.
間接話法の中で使うCOULD
She asked me if this could be for real.
MORE: 過去に「〜できた」と言いたいとして、こういう場合にCANの「過去形」のCOULDを使って、I could sing well when I was a kid. という言い方をするのは一般論であるときだけです。これに対して、具体的な局面で何かを達成できたとか、できなかったという話のときは、was able toを使って、例えば、At my last singing lesson, I was able to sing an aria without any mistakes. というふうに言います。但し、例外的に過去の具体的局面の話なのに、couldを使える場合が3つあります。例外の1は、She spoke with a strong accent, but I could understand her perfectly well.(彼女は強い外国アクセントでしゃべっていたけど、すべて理解できた)のように、feel, guess, hear, remember, smell, taste, understandといった五感を含めてのメンタルな動詞のときです。例外の2は、They demonstrated that they could finish it on time.(彼らは、期限通りに仕上げられることを実証した)のように、従属節の中で使われるときです。例外の3は、onlyが使われる場合を含め、否定文で過去を語るときです。例えば、I looked high and low but couldn't find my phone.(そこら中探したけれど、携帯を見つけられなかった)
「やってもいいよ」の CAN
肯定文で使うCAN
All orders can be paid by credit card. ☞ 主語がヒトでない場合は、MAYよりCANを使うのが一般的。
否定文で使うCAN
You can't dress like that. Our dress code doesn't allow saggy pants, remember?
疑問文で使うCAN
I'm done with the translation. Can I get back to my normal routines?
否定疑問文で使うCAN
Do you really want a full translation? Can't I do a summary translation instead. Actually, I have two other deadlines to meet. ☞ こういう場合の否定疑問文は、「〜だとばかり思っていたのに」という期待が外れた感じをにじますために使います。例えばDidn't you like sushi? (お鮨、ダメでしたっけ?)という言い方には、I thought you did.(好きだとばかり思っていました)というニュアンスが込められています。
「やってもいいよ」のCOULD
過去形に託した「弱い、やってもいいよ」=丁寧な「よろしいでしょうか」「どうぞ」
You could stay overnight if you wanted to. よかったら、どうぞ泊まっていってください。
Could I be excused, Madam Chair? 議長(女性)、退席してもよろしいでしょうか。☞ この場合、尋ねられた議長は、重々しく許可するなら、You may be excused.で、普通に言うなら、You can be excused.になります。
過去の「許可」「許されていたこと」を言う
MIGHTはこういう場合、メンタルな動詞を受けるTHAT節などの中でしか使えないという制約があり、自由に使えないのに対して、COULD はそういう制約がありません。
About 10 years ago, I mean when we didn't have a dress code, we could wear pretty much what we wanted to. 10年ほど前は、つまり服装規定が導入される前は、実際上、好きなものを自由に着ることができたものです。
☞ can とwas able toの使い分けと同じで、過去の具体的局面で何かが許可されたと言いたいときは、was/were allowed toを使い、In 2013, they did away with the dress code and we were allowed to wear whatever we wanted to except T-shirts and blue jeans. (2013年に会社は服装規定をやめ、われわれはTシャツとブルージーンズ以外は何でも着られるようになりました)という言い方をします。
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