人生が楽すぎる

春樹さんこんにちは。
『国境の南、太陽の西』が一番好きです。
実は40歳を目前に控えてとても悩んでいます。現在僕はとある外国の(そこそこ悪くない)教育機関で教鞭をとっているのですが、年収も悪くなく、仕事も楽しく、趣味もエンジョイしています。頑張って海外の大学院をでて今のところまでたどり着いたので、満足するべきなのかもしれませんが、人生が楽すぎて逆に悶々としています。
原因は色んなこと(マラソン、自転車、野球、スキー、仕事、もう一つの仕事、社会生活、家庭、旅行、サッカー)に手を出していて、ソツなくオートパイロットでこなしているうちに、自分という存在のコアがボヤけてしまったことにあると思います。

やはり一度きりの人生なのだからイージーな道をかなぐり捨てて、人類にインパクトを残すような仕事をして死にたい、という思いが湧き出てきている今日この頃です。思い切って全てをリセットして、スタートアップでも始めちゃおうかなんて考えてます。

春樹さんは1.自分の得意な(できる)こと、2.自分がしたいこと、3.社会が求めること、の間でどうバランスを取るのが一番幸せだと思いますか? 
(ヨニエスタ、男性、37歳、うーん)

すごくユニークな相談です。今の生活を変える必要なんてなにもないじゃないですか。オートパイロットでできちゃうというのは、それだけの潜在能力があるからです。もうしばらくオートパイロットでイージーにやっていれば、そのうちにどかんとブレークスルーがあるかもしれない。「人類にインパクトを残すような仕事」ってどんなことだろう?  僕にはちょっと想像がつかないですね。

僕は文章を書くのが好きなので(得意かもしれない)、できればずっと文章を書いていたいです。社会が何を求めているか? あまり考えたことはないです。社会の足を引っ張るようなことだけはするまいと思っていますが。

村上春樹拝