音声を見える化すると、授業が円滑に進む
NTTソフトウェアの「こえみる」は、聴覚障がいを持つ児童・生徒向けの、授業を円滑に進めることができるツールです。
授業中の先生の声を文字化することで、視覚的に認識することができるようになります。手話などでは伝えきれなかった日本語のニュアンスを伝えられるため、今まで以上にスムーズなコミュニケーションが図れます。
仕組みとしては、先生の発声した音声をクラウドサーバーにアップし認識。そしてサーバー上で文字に変換して、電子黒板やタブレットなどに送信するというもの。ほぼリアルタイムで表示できるため、授業の事前準備の手間が減りますし、授業をスムーズに進めることができます。
発話内容は履歴に残るため、授業内容をあとで振り返ることも可能。Webブラウザなどでも閲覧できるため、自宅での復習にも役立ちます。気になる音声認識の精度ですが、小学校の授業で使用頻度の高い語句を登録したり、先生の声に合わせてチューニングすることで向上させています。
実際にろう学校で使用したところ、先生方から高評価とのこと。できれば、児童・生徒の側からの意見も知りたいところ。いくら先生が授業を進めやすくなっても、子どもたちの理解度が深まっていなければ意味がありませんからね。
でも、先生が授業をしやすいと感じているということは、子どもたちにも伝わっているという手応えがあるのでしょう。
クラウドやタブレットなどを使った学習・教育システムはいろいろ開発されていますが、このように活用されていくのは素晴らしいこと。さらによりよいシステムになっていくことを願います。
source: NTTソフトウェア
(三浦一紀)
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