秋田書店:景品水増し、パワハラ解雇事件のページ
2013年9月11日
株式会社秋田書店(代表取締役社長 秋田 貞美)およびボニータ編集部 長沢順司編集長を被告として提訴しました。
同時に、秋田書店での長時間労働および上司・長沢順司からのパワーハラスメントが原因で精神疾患(適応障害)を患ったとして、中央労働基準監督所長へ労災申請も行いました。労災申請にあたり秋田書店に勤務実態の記録を求めたところ、総務庶務部長からは「災害の原因及び発生状況について、会社が認識している事実とは異なりますので、事業主の証明は出来ません。」という回答がなされました。
請求内容は下記のとおりです。
1,原告が、被告株式会社秋田書店に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求める。
2,被告株式会社秋田書店に対し、1に伴い賃金を支払うよう求める。
3,(原告が,)被告株式会社秋田書店及び被告ボニータ編集部 長沢順司 編集長に対し損害賠償の支払いを求める。
第11回目期日
第10回目期日
第9回目期日
第8回目期日 終了後、場所を変えて報告集会を行います。 |
平成25年(ワ)第24176号 地位確認等請求事件
弁論更新にあたっての弁論
2014(平成26)年6月23日
東京地方裁判所民事第36部合議B2係 御中
原告訴訟代理人 同 岸 松江 同 中川 勝之
1 本件は、被告秋田書店の原告に対する懲戒解雇が有効であるか否か、被告長沢が原告に対して行った言動が原告に対する人格権侵害行為であるといえるか否か、が争われている事案である。
2 現在までの審理において明らかになった事実としてまず確認しておかなければならない客観的事実は、被告秋田書店が、雑誌上の景品表示に関し、実際には存在しない景品の水増しという違法行為を行い、消費者庁から被告秋田書店に対し措置命令が下された、という点である。
3 本件においては、上記違法行為に加え、被告長沢による恒常的なパワハラがあった。 提出済みのパワハラノートによれば、原告が被告から受けたパワハラの言動が生々しく記載されている。 さらに、音声記録をみれば、原告が、被告長沢に対し、長沢の発言について、つぎのように紹介している。 しかし、長沢が述べるのは、自らが感情的に「キレる」ことについて反省せず開き直る言動であった。
4 このように、読者を裏切る違法行為をし続けた企業風土が被告秋田書店にあったことに加え、自らの感情の赴くままに部下をしかりつけ怒るとをいうことについて、なんらの問題も感じない編集長が君臨している職場、という状況下で、本件のパワハラと解雇事件が発生している。
5 本件で被告秋田書店は、原告が雑誌のプレゼントについて、原告が一点も読者に商品を送付せず、プレゼント商品を横領したことを懲戒解雇の事由としている。
6 本件は原告にとって人生を取り戻すためのものである。
健康を返してほしいと。誇りをもち、夢がある、生きがいであった、仕事を返してほしいと。 原告という一人の人間をまっすぐ見つめ、その尊厳を回復してもらいたい。
以上は、6月23日の法廷で笹山弁護士が述べた中身である。 なお、笹山弁護士は秋田書店で長時間労働を強いられていた原告の実態も極めて深刻であったと口頭で述べている。 |
原告:意見陳述書 2013年11月7日
まず裁判官のみなさま、今回、意見陳述として私の声に耳をかたむけてくださることを、深く感謝いたします。 2012年3月、秋田書店は、長年隠し続けてきた会社の不正を告発した私を、全くの事実無根の罪を作り上げ、突然一方的に懲戒解雇にしました。
私は、秋田書店という出版社に勤めていました。週刊少年チャンピオンや手塚治虫先生のブラックジャックなど有名なマンガを昔からたくさん出している会社です。 2007年、私は大学をでて正社員でこの会社に入社しました。小さい頃からマンガが大好きで、秋田書店はあこがれの会社であり、マンガ編集者として働き始めたのです。夢が叶って私は本当に天にも昇る気持ちでした。
しかし私の会社は、読者に対して8年以上も、懸賞の当選者を水増しするという違法行為をしていました。例えば、本当は一つや三つまたは全く景品が無いにもかかわらず、50名様にプレゼント!とウソをついて雑誌に載せていたのです。この違法行為は、今年の8月に消費者庁の調査によって世間に公表され、秋田書店は景品法違反として行政処分を受けました。これは、新聞やテレビでも大きく報道され、会社は社会から厳しい批判を浴びました。この問題を、消費者庁に内部告発したのが、私と労働組合の首都圏青年ユニオン、ここにいる弁護団です。
しかし会社は、2012年の3月、休職中の私が病気で何も反論できないのをいいことに、なんと私を一方的に懲戒解雇したのです。あまりに突然の通知で、訳がわからず目の前が真っ暗になり、そのまま数日間寝込んでしまいました。話し合う機会も、予告も何もなく、全く身に覚えもない「読者プレゼントを盗んだ」というウソの罪をきせられるなんて…。断言します。私は横領などやっていません。絶対にやっていません。
秋田書店は、本当に隠蔽体質です。
解雇されてから、私の生活は一変しました。
以 上 |
秋田書店事件が「日本マネジメント総合研究所コーポレート・ガバナンス・アワード2013の3大賞」を受賞しました。 http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201311186326/
大賞発表: 1.勇気ある通報者大賞の受賞者と授賞理由 受賞者: 読者プレゼント水増し問題告発者の元秋田書店社員(女性:匿名対応として授賞)
(選考理由) |
『創』13年11月号 ◆秋田書店プレゼント不正を内部告発した女性編集者の訴え |
「当選者数水増し告発で解雇」秋田書店、争う構え 東京地裁 漫画雑誌の読者プレゼントの当選者数を水増ししたとして消費者庁から措置命令を受けた秋田書店の元社員の女性(28)が「不正を告発したら懲戒解雇された」として、同社に解雇撤回などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が7日、東京地裁(竹田光広裁判長)であった。秋田書店側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。 原告側によると、女性は平成19年に秋田書店に入社後、プレゼント業務を約4年間担当。前任者からの引き継ぎで当選者の水増しを知り、上司に抗議したが、不正を続けるよう要求されたという。 女性はその後、睡眠障害などを発症し、23年9月から休職。昨年2月に「読者プレゼントを発送せず、盗んだ」とする解雇通知を受け、3月末に解雇された。原告側は「盗んだ事実はなく、休職中の解雇は無効」と主張している。 女性は法廷で意見陳述し「会社は違法行為をただすのではなく、私を解雇することで隠蔽(いんぺい)する道を選んだ。会社の体質が変わらない限り同じことが必ず起こる」と訴えた。 |
テレビ朝日 秋田書店“不正告発”元社員が法廷で解雇無効訴え http://5.tvasahi.jp/000015598?a=news&b=nss 秋田書店の景品水増し問題を巡り、元女性社員が解雇の無効を訴えた裁判で、秋田書店側が争う姿勢を示しました。 秋田書店が雑誌のプレゼントで景品の数を水増ししていた問題で、プレゼントの発送業務を担当し、解雇された元社員の女性は、会社側に解雇の取り消しと慰謝料を求めて提訴しました。東京地裁で開かれた第1回口頭弁論で、女性は「読者プレゼントを盗んだという嘘の罪を着せられた。私は横領などやっていません」と意見を述べました。一方、秋田書店側は争う姿勢を示し、「争点は法廷で明らかにするので、コメントは控えたい」としています。 |
しんぶん赤旗 2013年9月12日(木) 秋田書店(東京都)が漫画雑誌の景品当選者数を水増していた不正を訴え、懲戒解雇された女性社員(28)が同社に雇い止め撤回と未払いの賃金を求めて11日、東京地裁に提訴し、都内で記者会見しました。 少女漫画誌の編集者として入社した女性は、作家の担当と同時に読者プレゼントも担当。上司の指示で、景品が一つしかないのに、当選者が多数いるように見せるなど、会社ぐるみで不正を行っていました。女性は「読者を裏切ることはできない」と問題の是正を求めましたが「新入社員のくせに仕事を選ぶのか」「会社から出て行け」など暴言とパワーハラスメントを受け精神疾患で休職をよぎなくされました。 同社は女性を解雇した理由に、景品を窃取したなどと事実無根の罪をかぶせています。 記者会見で女性は、「謝罪と解雇撤回を求めます。個人に罪をなすりつけて、隠ぺいを図る会社を許せません。不正を指示した編集長はいまも編集長のままです」と、悔しさに声を震わせました。 幼少からあこがれていたという編集者の夢、心と体の健康を失い、食べることも安らかに寝ることもできなくなった地獄の日々と現状を表現し、「たとえ編集者でなくなっても私は私。おかしいことにはおかしいと言い続けます」とのべました。 河添誠首都圏青年ユニオン青年非正規労働センター事務局長は「裁判で秋田書店の実態が明らかにされれば、世の中のブラック企業を変えられるだろう」と話しました。 |
しんぶん赤旗 2013年11月7日(木) http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-11-07/2013110715_02_1.html
「読者をあざむき、不正をただそうとした女性を踏みつぶそうとする秋田書店の態度は社会的に許されない」 日本共産党の大門実紀史参院議員は6日の消費者特別委員会で、大手出版社の秋田書店が雑誌の読者プレゼントの当選者数を水増しした上、是正を求めた担当者の社員に罪をかぶせて解雇した問題を取り上げました。 秋田書店は2011年から12年にかけて、漫画雑誌の読者プレゼントの景品数を水増しして発表。その上、不正を訴えた担当の女性社員を暴言、パワーハラスメントで精神疾患による休職に追い込み、「景品を横領した」と罪をなすりつけて懲戒解雇しました。消費者庁は女性の内部告発にもとづき8月、景品表示法違反で同社を処分。女性は9月、解雇撤回などを同社に求めて東京地裁に提訴しています。 大門氏は、女性の休職後も不正が続いた事実をあげ、「会社ぐるみは明らか。子どもに正義を説く漫画を販売する出版社が犯罪隠しをし、自分を守るために一人の女性をたたきつぶそうとしている」と批判。「女性が横領犯なら消費者庁は犯罪者の言うことにもとづいて処分したことになる。秋田書店の姿勢は消費者庁を愚ろうするものだ」とのべました。 森まさこ消費者相は「大門議員の問題意識は重々承知している」と答えました。 大門氏は、「引き続き秋田書店に対する監視を続けてもらいたい。秋田書店が非を認めるまで国会で追及していく」とのべました。 |
第1回目期日 日時:11月7日(木)午前10時より 法廷:東京地裁705号法廷 (最寄り駅:地下鉄霞ヶ関駅) ※傍聴希望者は直接法廷までお越しください。 法廷終了後、場所を変えて報告集会を行います。 |
2013年9月12日 9月11日の記者会見で話した秋田書店裁判原告(首都圏青年ユニオン組合員)の発言 |
今回の裁判で、秋田書店の不当な懲戒解雇撤回と真摯な謝罪を求めます。 また、私が体調をくずし休職に追い込まれた原因も、秋田書店は業務上の労災ではなく、個人的な私病にあると主張しています。私の病気は、会社の不正業務とひどいパワハラが原因であったことは明らかです。私は、このような態度をとる会社の体質が、このまま変わっていくとは思えません。私が休職した後も誰かの手によって不正が続けられたように、秋田書店の読者を裏切る腐敗した体質が変わらないかぎり、同じことが形を変えて必ず起こると思います。私は、この不正が誰によって指示され長い間続けられてきたのか。どうしてわたしが解雇されるに至ったのかを、裁判で明らかにしていきたいです。 ありがとうございました。 |
2013年9月11日
株式会社秋田書店(代表取締役社長 秋田 貞美)およびボニータ編集部編集長を被告として提訴しました。
同時に、秋田書店での長時間労働および上司からのパワーハラスメントが原因で精神疾患(適応障害)を患ったとして、中央労働基準監督所長へ労災申請も行いました。労災申請にあたり秋田書店に勤務実態の記録を求めたところ、総務庶務部長からは「災害の原因及び発生状況について、会社が認識している事実とは異なりますので、事業主の証明は出来ません。」という回答がなされました。
請求内容は下記のとおりです。
1,原告が、被告株式会社秋田書店に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求める。
2,被告株式会社秋田書店に対し、1に伴い賃金を支払うよう求める。
3,(原告が,)被告株式会社秋田書店及び被告ボニータ編集部編集長に対し損害賠償の支払いを求める。
今後、裁判日程や法廷番号などは確定次第お知らせしていきます。
記者会見を受けての各社の報道 |
毎日新聞 秋田書店:解雇の元女性社員が提訴 地位確認など求め 秋田書店が漫画雑誌の読者プレゼントで景品数を水増し掲載していた問題で、「プレゼントを窃取した」などとして懲戒解雇されたプレゼント担当の元社員の女性(28)が同社などを相手取り、社員としての地位確認と賃金支払い、パワーハラスメントの慰謝料330万円を求め東京地裁に提訴した。女性は会社に不正を抗議していた。秋田書店は「解雇は正当」と争う姿勢を示している。 訴状や女性が加入する首都圏青年ユニオンなどによると、女性は2007年4月、同社に正社員で入社し、7月から「ミステリーボニータ」のプレゼントを担当。水増し掲載を知って抗議したところ、上司に「他人には口外しないように」などと言われ、その後も「編集者でいられなくしてやる」などの暴言でパワハラを受けた。このため女性は適応障害を発症し11年9月から休職、12年3月に懲戒解雇された。 また、女性はパワハラや長時間労働が原因で精神疾患を発症したとして11日、中央労働基準監督署へ労働災害を申請した。 消費者庁は、女性が休職して以降も12年5月号まで不正があったと認定している。女性は記者会見で「秋田書店は私に罪をかぶせ、ありもしない理由で解雇した」と訴えた。秋田書店は「訴状の送達を受けていないのでコメントできません。水増しの是正を主張したため解雇した事実はありません。解雇理由は正当なものです」との「お知らせ」を発表した。【東海林智】
◇女性の思い伝わらず 「子供や読者をだまし、夢を奪う不正はやめましょう」 厚生労働省で11日記者会見した女性は、東日本大震災発生を受け、子供に夢や希望を与える漫画を作ることが大事だと考え、不正をやめるよう訴えていたと明かした。だが会社に思いは伝わらず、不正はその後も続いた。 女性は秋田書店の人気漫画だった手塚治虫の「ブラック・ジャック」が大好きで、同社に憧れて入社したという。女性は「ブラック・ジャックは、つらい時、苦しい時、読者に寄り添い、共に成長できる作品だった。私も編集者としてそんな作品を作りたかった」と涙をこらえた。今もメンタル不全を抱える。「秋田書店は今回の不正で誰が責任を取ったのか。裁判を通じ全て明らかにしない限り、同じことを繰り返すだろう」と訴えた。 |
毎日放送 元社員が解雇取り消し求め提訴、読者プレゼント水増しめぐり 不正を告発した元社員が解雇取り消し求め提訴です。 雑誌の読者プレゼントを水増ししたとして、消費者庁から措置命令を受けた秋田書店の元社員の女性(28)が「不正を告発したために不当に解雇された」として、解雇取り消しと330万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしました。 「(水増しという)不正が誰によって指示されて、長い間続けられてきたのか。どうして私が解雇されるに至ったのかを裁判で明らかにしたい」(元社員の女性) 元社員はプレゼント担当の部署で上司に水増しをやめるよう訴えた際、「他言するな」などと脅されたとしていて、去年、懲戒解雇されました。秋田書店は、「解雇は元社員が商品を盗んでいたためで正当だ」としています。 |
時事通信社:元社員が秋田書店提訴=懸賞水増しめぐり解雇-東京地裁 秋田書店が漫画誌の読者懸賞で当選者数を水増しした問題をめぐり、不正を訴えた後に懲戒解雇された元女性社員(28)が11日、同社を相手に地位確認と損害賠償や未払い賃金など約1500万円の支払いを求め、東京地裁に提訴した。 |
朝日新聞:解雇された女性社員、秋田書店を提訴 当選者水増し問題 読者プレゼントの当選者を水増ししたとして、消費者庁から措置命令を受けた秋田書店が、景品発送担当の女性社員(28)を解雇した問題で、女性社員が11日、同社を相手取り、解雇無効と精神的苦痛に対する慰謝料330万円などを求め、東京地裁に提訴した。 |
テレビ東京:解雇撤回を求め提訴 http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/newsanswer/news/post_49684 9月11日 内部告発した元社員が解雇撤回を求め提訴しました。秋田書店の元社員「解雇されて生活の全てが一転した。小さいころから憧れていた漫画編集者の夢を失った」。漫画雑誌でプレゼントの当選者数を水増していた秋田書店が、社内で不正を訴えた社員を解雇していた問題で、元社員の女性が先ほど会見し、解雇の撤回を求め秋田書店をきょう提訴したことを明らかにしました。秋田書店はこれに対し「解雇理由は正当なものです」とコメントしています。 |
フジテレビ:秋田書店・懸賞水増し問題 元女性社員、解雇撤回など求め提訴 秋田書店が雑誌の読者プレゼントの当選者数を水増しするなどした問題で、この問題を告発し、その後、解雇された元女性社員(28)が11日、解雇の撤回を求めて訴えを起こした。 |
産経新聞:解雇撤回求め秋田書店を提訴 当選水増し指摘の女性 訴状などによると、女性は平成19年に入社し、少女漫画の編集部に配属。そのころからプレゼント発送業務を担当して水増し公表を知り、上司に訴えたが、上司は「他人に口外しないように」などと言って取り合わなかった。抗議を続ける女性に上司らは暴言を繰り返し「言うことを聞かないなら出て行ってもらう」と退職も要求。女性はパワーハラスメントと長時間労働が重なり体調を崩した、としている。 |
テレビ朝日:読者景品は“ウソ”元社員が解雇不当で秋田書店提訴 先月、読者プレゼントの当選者を水増ししたとして消費者庁から措置命令を受けた秋田書店。その秋田書店で、「不正をやめるよう上司に訴えた」とする景品発送を担当していた女性社員が解雇されました。秋田書店は、解雇の理由を「女性が景品を不法に窃取したため」と反論しています。解雇撤回を求め、11日に元女性社員が東京地裁に提訴しました。 |
朝日新聞:(ニュースがわからん!)読者プレゼント当選者水増しが発覚したね
2013年8月31日
http://digital.asahi.com/articles/TKY201308300651.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201308300651
当選者水増しの例
◇景品表示法(けいひんひょうじほう)で処分(しょぶん)されたよ。全く発送(はっそう)しない悪質な例も
コブク郎 秋田書店(あきたしょてん)が読者(どくしゃ)プレゼントの当選者(とうせんしゃ)を水増(みずま)しして処分(しょぶん)されたね。
A 三つの女性向け漫画雑誌(まんがざっし)で当選者数を実際(じっさい)より多く表示(ひょうじ)していた。ゲーム機や商品券(しょうひんけん)が複数に当たるとしながら、一つも発送(はっそう)しないケースもあったんだ。消費者庁(しょうひしゃちょう)は景品表示法(けいひんひょうじほう)に基(もと)づき、再発防止(さいはつぼうし)などを求める措置命令(そちめいれい)を出した。
コ 読者を裏切(うらぎ)る行為(こうい)だね。景品表示法ってどんな法律(ほうりつ)なの?
A 商品やサービスの内容や価格についてのうそや大げさな表示など、消費者をだますような表示を取(と)り締(し)まる。1962年にできた法律だよ。
コ 読者プレゼントの水増しも、この法律の対象(たいしょう)になるんだね。
A 当選者を多く表示することで、消費者に「その人数分のプレゼントが当たるならお得(とく)だ」と、間違った認識(にんしき)をさせたことが「有利誤認(ゆうりごにん)」にあたると判断(はんだん)された。でも、この法律で当選者の水増しを処分するのは初めてだった。応募(おうぼ)した読者は景品(けいひん)が届(とど)かなくても単に外(はず)れただけとしか思わないから、これまで発覚(はっかく)しなかったんだ。
コ ほかにどんな表示が有利誤認にあたるの?
A 葬儀業者(そうぎぎょうしゃ)が割安(わりやす)な料金だけでサービスを受けられるように表示しながら、実際には追加費用(ついかひよう)が発生(はっせい)した例や、スーツについて「全品半額(ぜんぴんはんがく)」としながら、実は商品の一部だけだった例もある。
コ 措置命令に強制力(きょうせいりょく)はあるの?
A 命令に従(したが)わない場合、法人(ほうじん)には3億円以下の罰金(ばっきん)、その代表者には2年以下の懲役(ちょうえき)または300万円以下の罰金が科(か)される。
コ 厳(きび)しいね。
A 価格(かかく)や品質(ひんしつ)の情報(じょうほう)は商品を選ぶ上で重要(じゅうよう)だよね。最近は、商品やサービスの内容が複雑化(ふくざつか)して、消費者は企業の表示を信じるしかないことも多い。だから、より正確な情報が必要なんだ。
(岩波精)
2013年8月22日 首都圏青年ユニオン 執行委員長 武田 敦 「秋田書店「見解」はブラック企業の開き直りである」 |
---|
2013年8月20日、消費者庁は、「少年チャンピオン」などの発行で知られる秋田書店に対して景品表示法違反(有利誤認)で措置命令を出した。このことは消費者庁が発表するやいなや、マスメディアでも大きく報道され、社会的反響を呼んでいるところである。 この不正をやめるように社内で訴えてきた女性社員に対して、2012年3月、秋田書店は、なんらの事実に即した根拠も示すことなく懲戒解雇をおこなった。 女性社員が加入する首都圏青年ユニオンは、秋田書店と団体交渉をおこない不当解雇の撤回と不正をやめることを訴えた。秋田書店は、首都圏青年ユニオン側が繰り返し不正を指摘したことに開き直り続け、さらに女性社員に対する根拠のない懲戒解雇の撤回を拒否して現在に至っている。女性社員と首都圏青年ユニオンは、事態解決に向けて2012年夏に消費者庁への資料提供をおこなった結果、今回の秋田書店への措置命令が出されたものであり、私たちの主張の正しさを確信している。 しかしながら、秋田書店は、毎日新聞2013年8月21日付夕刊報道を受けて、「【社告】毎日新聞の報道に対する弊社の見解について」という文書をウェブ上に掲げている。この中で、「解雇の理由は、元社員が賞品をほしいままに不法に窃取したことによるもの」としているが、こうした事実は一切、存在しない。こうしたことを根拠なく主張し懲戒解雇をおこなったこと自体が許しがたいことである。消費者庁からの措置命令を受けて、秋田書店の問題解決に向けた誠実な対応を期待していたが、秋田書店は今もなお開き直り続けている。 首都圏青年ユニオンと当該女性社員は、懲戒解雇撤回に向けて裁判を準備中である。秋田書店が行った数々の信じがたい違法行為については、法廷の場で明らかにされ、秋田書店は法廷の場でも社会的にも厳しく裁かれることになるだろう。 読者・社会をあざむく違法な業務指示を会社ぐるみで行い、さらに不正をやめるように訴え続けた労働者を事実無根の理由で懲戒解雇したブラック企業・秋田書店を許さず、首都圏青年ユニオンは徹底してたたかう決意である。首都圏青年ユニオンとブラック企業・秋田書店との正面からのたたかいに対して、多くの方の注目と支援をお願いするものである。
|
大手出版社「秋田書店」が読者プレゼント数の当選者を水増しし、消費者庁から措置命令を8月20日付で受けました。
消費者庁 株式会社秋田書店に対する景品表示法に基づく措置命令について
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/130820premiums.pdf
不当景品類及び不当表示防止法第6条の規定に基づく措置命令について | 秋田書店
http://www.akitashoten.co.jp/news/200
この事件は、「読者プレゼント数の当選者を水増ししろ」という業務命令を拒否した女性編集部員がパワーハラスメントにより、病気休職したのち秋田書店から解雇され、首都圏青年ユニオンに加入したことが発端です。
以下、8月21日の報道をまとめました。
秋田書店:不正訴えた女性社員を解雇 撤回求め提訴へ http://mainichi.jp/select/news/20130821k0000e040255000c.html 毎日新聞 2013年08月21日 秋田書店が漫画雑誌の読者プレゼントで景品数を水増し掲載していた問題で、社内で不正をやめるよう訴えた景品担当の女性社員(28)が「プレゼントを窃取した」などとして懲戒解雇されていたことが20日分かった。女性側は「罪をなすりつけられた」と主張。「組織的不正」として景品表示法違反(有利誤認)で秋田書店に措置命令を出した消費者庁の調査で主張が裏付けられた形となり、解雇撤回を求めて提訴する考えだ。【東海林智】 女性の説明や加盟する労働組合「首都圏青年ユニオン」などによると、女性は不正のあった雑誌でプレゼント担当を4年以上務めていた。 担当になった際の引き継ぎで不正を知り「一つの商品しかないのに、当選人数を10人にするのはおかしい」などと上司に訴えたが、「会社にいたかったら文句を言わずに黙って仕事をしろ」と言われたという。 女性は不正を続けているうちに睡眠障害や適応障害を発症、2011年9月から休職していたが、12年2月29日に「多数の読者にプレゼントを発送せず、不法に窃取した」と書かれた解雇通知書が送られてきた。 女性やユニオンは仕事を理由とした病気の発症で休職中に解雇するのは無効と主張。窃取と指摘された点について「会社の指示で当選者の数に満たないプレゼントしか準備されていなかった」としている。 ユニオンの神部紅事務局次長は「不正を強制しながら、罪をなすりつけて懲戒解雇したのは許せない」と話す。女性は「不正をやめるべきだと何度も訴えた。消費者庁に不正を指摘され、会社も認めたのだから、解雇を撤回して謝罪すべきだ」と訴えている。 秋田書店は「解雇と不正は別問題だと考えるため、コメントは差し控える」と話している。 |
---|
秋田書店:景品水増し、先輩から業務引き継ぎ 元女性社員 毎日新聞 2013年08月21日 http://mainichi.jp/select/news/20130821k0000e040257000c.html 秋田書店が漫画雑誌の読者プレゼントで景品数を水増し掲載していた問題で、景品を盗んだとして解雇された元女性社員は、取材に不正を把握した経緯や「手口」を証言した。 女性は2007年に大学を卒業して同社に入社。「ミステリーボニータ」編集部に配属され、「プチプリンセス」の編集にも携わった。プレゼント欄を担当するよう指示され、先輩から業務を引き継いだ。 プレゼントの予算はボニータが各号約8万円、プチプリンセスが約13万円。毎回、編集長と相談してメインの景品を決め、量販店などで商品を購入したうえで、それを撮影して雑誌に載せた。商品が1点しかない場合でも雑誌で「2名様」や「3名様」にプレゼントなどと紹介。告知されたプレゼント数に対し用意された数は1?2割程度のケースが多かった。告知数に対し約10倍の応募があった。 当選者を発表する際も、実際の商品が送られる読者以外は、都道府県と氏名を全て担当者が捏造(ねつぞう)。特定の都道府県に「当選者」が偏ったりしないよう注意点の引き継ぎも受けたという。 女性は「読者に申し訳ない思いで、本当に嫌だった」と語り、「プレゼントの数に多少の違いはあっても全誌で何らかの不正はあった。秋田書店はきちんと反省して出直してほしい」と話している。【東海林智】 |
秋田書店、景品水増しの不正告発した女性を解雇 2013年08月21日 朝日新聞 http://digital.asahi.com/articles/TKY201308210364.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201308210364 読者プレゼントの当選者を水増ししたとして、消費者庁から措置命令を受けた秋田書店(東京都千代田区)が、景品発送を担当していた女性社員(28)を懲戒解雇していたことが21日わかった。女性は「不正をやめるよう上司に訴えた」と主張しており、解雇撤回を求め近く提訴する方針。 読者プレゼントはウソ 支援する労働組合「首都圏青年ユニオン」によると、女性は上司に「不正はおかしい」と伝えたが、「ずっとこれでやっている。できないなら今後、この会社で働くのは難しい」などと改善を拒否されたという。休職中だった昨年2月末、「読者に商品を発送せず、窃取した」などとする解雇通告書が送られてきたという。 ユニオンは昨夏、当選者水増しに関する情報を消費者庁に提供した。 秋田書店は「元社員が不正を指摘した事実はなく、上司に改善を訴えたこともない。法廷で解雇の正当性を証明する」としている。 |
告発社員を解雇=秋田書店、懸賞水増し問題 時事通信 (2013/08/21-15:20) http://www.jiji.com/jc/zc?k=201308/2013082100557&g=soc 発行する漫画誌で行った読者懸賞の当選者数を水増ししたとして、消費者庁から景品表示法違反(有利誤認)で措置命令を受けた秋田書店(東京都)が、社内で不正を訴えた女性社員(28)を昨年に解雇していたことが21日、関係者への取材で分かった。女性は解雇撤回を求めているが、同社は「水増しと解雇は別問題」としている。 |
秋田書店、不正訴えた社員解雇 当選者水増し問題で 【共同通信】 2013/08/21 http://www.47news.jp/CN/201308/CN2013082101001513.html 秋田書店(東京)が漫画雑誌の読者プレゼントの当選者数を水増しした問題で、同社が社内で不正を訴えた女性社員(28)を昨年、プレゼントを盗んだとして懲戒解雇していたことが21日、分かった。女性は事実無根として解雇撤回を求める訴訟を近く起こす方針。 女性が加盟する労働組合「首都圏青年ユニオン」が明らかにした。この問題をめぐっては、消費者庁が20日、同社に再発防止などを求める措置命令を出した。 ユニオンの武田敦委員長によると、女性はプレゼント業務を4年以上担当。引き継ぎで水増しを知り、上司にやめるよう訴えたが「会社にいたかったら黙って仕事しろ」と言われたという。 |
秋田書店、不正訴えた社員を解雇 「当選水増しと無関係」 2013/8/21 日経新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2102Z_R20C13A8CR8000/ 雑誌の読者プレゼントで当選者数を水増ししたとして、秋田書店(東京)が消費者庁から景品表示法違反で措置命令を受けた問題で、同社が社内で不正を訴えた女性社員(28)を昨年懲戒解雇していたことが21日、分かった。 女性側は解雇撤回を求めて近く提訴する方針。これに対し、秋田書店は「水増しと解雇とは別問題」と説明。「(提訴されれば)法廷で事実関係を明らかにし、解雇が正当だと証明する」とのコメントを出した。 女性を支援する首都圏青年ユニオンによると、女性は不正があった漫画雑誌で4年以上懸賞を担当。上司に是正を訴えたが、続けるように指示された。その後、睡眠障害などを発症し、2011年9月から休職。12年2月に「プレゼントを発送しなかった」などと書いた解雇通知書が届いたという。 ユニオンは「女性に不正を強制しながら、業務を適切にしていないと罪をなすりつけて解雇した。仕事が理由で発症した病気で、休職中の解雇は無効」と主張している。 |
秋田書店「読者プレゼント景品数水増し」問題 不正訴えた女性を不当解雇? 2013/8/21 j-castニュース http://www.j-cast.com/2013/08/21181939.html 「週刊少年チャンピオン」などを発行する出版社の「秋田書店」(東京・千代田区)が読者プレゼントで景品数を水増し掲載していた問題が、さらに拡大しそうな様相を見せている。 「商品の数と当選人数が合わない」と上司に指摘した女性社員が、パワーハラスメントを受けた上、不当に解雇されたと報じられたのだ。 「会社にいたかったら文句を言わずに黙って仕事をしろ」 秋田書店は2010年5月から12年4月まで、女性向け漫画雑誌「ミステリーボニータ」「プリンセス」「プリンセスGOLD」の3誌で、実際の当選者数より多く当選人数を記載していた。例えば「ミステリーボニータ2011年2月号」では、2人に当たると記載された「ニンテンドー DS Lite」、1人に当たると記載された「全国百貨店共通商品券1万円分」は誰にも発送されず、50人に当たると記載された「リボン型ヘアクリップ」は3人にしか発送されなかった。 消費者庁は13年8月20日付で、これらの懸賞が景品表示法に違反していたと一般消費者へ周知徹底させるとともに、再発防止策を講じて役員と従業員に周知徹底させること、今後同様の表示を行わないことを命令した。 翌21日には、さらなる問題が明るみに出た。 労働組合「首都圏青年ユニオン」が「レイバーネット日本」のサイトで、景品数の水増し命令を拒否した女性編集部員がパワーハラスメントで病気休職、のちに解雇され、ユニオンに加入したことが発端となって明らかになった問題だとの文章を掲載した。 21日付の毎日新聞夕刊でもこの問題を詳しく取り上げている。 女性は上司から「会社にいたかったら文句を言わずに黙って仕事をしろ」と言われ、不正を働くことへのストレスで病気になり11年9月から休職。12年2月に「多数の読者にプレゼントを発送せず、不法に窃取した」との解雇通知書が送られてきたというのだ。女性側は「罪をなすりつけて懲戒解雇された」と訴えているという。 「うちでもやっていた」元出版社員の告白 出版社の信用を揺るがす大問題に思えるが、以前出版社に勤務していた男性に話を聞いてみると、「うちでもやっていた」と打ち明けた。 男性の会社では、他の業務に追われてプレゼントの発送まで手が回らず、結局発送せずに終わってしまったケースが数回あったという。社内を整理していたら大量に未発送の読者プレゼントが出てきたこともあったそうだ。 一度「大丈夫でしょうか」と上司に言ったところ、「それで夢を見させてあげることも読者サービスのうちだ」と返されたという。 発送できないのなら懸賞をやらなければいいのに、というのが率直な感想だが、男性は「懸賞をやることで、スポンサーから読者プレゼント用に商品をもらえるような力のある雑誌ということを見せつけたいという側面も出版社にはある」と話していた。 |
当選者水増し「おかしい」と訴えた女性を解雇 (2013年8月21日20時37分 読売新聞) http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130821-OYT1T01007.htm?from=ylist 雑誌の読者プレゼントで当選者数を水増ししたとして消費者庁から再発防止などを求められた秋田書店(東京)が昨年、プレゼント担当の社員だった女性(28)を懲戒解雇していたことが21日、女性が所属する労働組合への取材でわかった。 女性は「上司に水増しはおかしいと訴えていた」と主張しており、解雇撤回を求めている。 女性は2007年に入社後、月刊漫画雑誌の編集部に配属され、プレゼント担当になった。労組などによると、女性は、当選者数を水増しする手法を先輩社員からの引き継ぎで教えられ、上司におかしいと訴えたが聞き入れられなかったと話しているという。その後、体調を崩し、11年9月から休職。昨年2月末、「多数のプレゼントを読者に送らず盗んだ」として、就業規則違反で3月30日付での解雇を通知されたという。女性は盗みを否定している。 |
秋田書店、不正告発の女性社員を懲戒解雇 TBS 2013/08/21 http://www.youtube.com/watch?v=rsnbTwsX54s&feature=youtu.be 出版社の秋田書店が雑誌の読者プレゼントの数を水増しして掲載していた問題で、社内で-不正を告発した女性社員が、その後、懲戒解雇されていたことがわかりました。秋田書店-は「今回の問題とは無関係」だとコメントしています。 |
秋田書店・懸賞水増し問題 不正訴えた女性社員を懲戒解雇 08/21 フジテレビ http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00252273.html 秋田書店が雑誌の読者プレゼントで当選者数を水増ししていた問題で、社内で不正を訴えた女性社員が、解雇されていたことが新たにわかった。 女性社員が加盟する労働組合「首都圏青年ユニオン」によると、この女性社員は2008年ごろから、読者プレゼントの担当をしていたが、業務の引き継ぎの際に景品水増しの不正を知り、不正をやめるよう、社内で訴えたところ、「プレゼントを発送せず盗んだ」として、2012年2月、懲戒解雇されたという。 解雇された女性は、解雇の撤回と謝罪を求めて、提訴する考え。 これについて、秋田書店は「元社員のいろいろな問題と景品水増しは別問題」として、「提訴の内容が確認されるまで、コメントできない」としている。 |
秋田書店、不正を訴えた女性社員を解雇 2013年8月22日 デイリースポーツ http://daily.co.jp/gossip/2013/08/22/0006271601.shtml 「週刊少年チャンピオン」やコミック単行本を出版する秋田書店(東京)が、漫画雑誌の読者プレゼントの当選者数を水増しした問題で、同社が社内で不正を訴えた女性社員(28)を昨年、プレゼントを盗んだとして懲戒解雇していたことが21日、分かった。 女性は事実無根として解雇撤回を求める訴訟を近く起こす方針。秋田書店は20日に、消費者庁から景品表示法違反にあたるとして再発防止を求める措置命令を出されていた。 懸賞品の当選者水増し問題発覚で大揺れの秋田書店に、またも激震が走った。社内で水増しの不正を訴えた女性社員が、昨年、プレゼントを盗んだとして懲戒解雇されていたことが判明。事実無根として解雇撤回を求める訴訟を起こすことを、女性が加盟する労働組合「首都圏青年ユニオン」が明らかにした。 ユニオンの武田敦委員長によると、女性は不正のあった雑誌でプレゼント業務を4年以上担当。引き継ぎで水増しを知り、上司にやめるよう訴えたが「会社にいたかったら文句を言わずに黙って仕事しろ」と言われたという。 女性は不正に携わるうちに睡眠障害や適応障害を発症し、2011年9月から休職。12年2月29日に「適切にプレゼントを発送しなかった上、プレゼントを窃取した」とする解雇通知を受け、翌月末解雇された。 女性は「業務はきちんと遂行していた。窃取は一切していない」と主張。武田委員長は「会社側は不正を訴えた女性が煙たく、辞めさせたかったのだろう」と指摘した。 秋田書店は「(女性は)あたかも不正を指摘し、改善を訴えたため解雇されたなどと主張しているが、理由は賞品を不法に窃取したことによるものだ。法廷で事実関係を明らかに、正当性を証明する」とのコメントをホームページに公表した。 消費者庁によると、水増し問題があったのは、10年5月から12年4月に発売した女性向け漫画雑誌の「ミステリーボニータ」「プリンセス」「プリンセスGOLD」。雑誌のアンケートはがきを送ると、抽選で家電製品などが当たるとしていたが、実際の発送人数は記載した当選者数より少なく、発送しないこともあり、誌上発表の当選者名には架空の人物名も使用していた。 |
読プレ水増し秋田書店 不正“告発”社員を解雇 2013年8月22日 スポニチ http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/08/22/kiji/K20130822006462190.html 秋田書店(東京)が女性向け漫画雑誌の読者プレゼントで当選者数を水増しして掲載していたことが分かった。さらに同社は、社内でこの不正を訴えた女性社員(28)を昨年、プレゼントを盗んだとして懲戒解雇していたことも判明。女性は事実無根として解雇撤回を求める訴訟を近く起こす方針だ。 女性が加盟する労働組合「首都圏青年ユニオン」が明らかにした。この問題をめぐっては消費者庁が20日、景品表示法違反(有利誤認)に当たるとして、同社に再発防止などを求める措置命令を出した。 ユニオンの武田敦委員長によると、女性は不正のあった雑誌でプレゼント業務を4年以上担当。引き継ぎで水増しを知り、上司にやめるよう訴えたが「会社にいたかったら文句を言わずに黙って仕事しろ」と言われたという。 女性は不正に携わっているうちに睡眠障害や適応障害を発症し、2011年9月から休職。12年2月29日に「適切にプレゼントを発送しなかった上、プレゼントを窃取した」とする解雇通知を受け、翌月末解雇された。 女性は「業務はきちんと遂行していた。窃取は一切していない」と主張。武田委員長は「会社側は不正を訴えた女性が煙たく、辞めさせたかったのだろう」と指摘している。 秋田書店は「(女性は)あたかも不正を指摘し、改善を訴えたため解雇されたなどと主張しているが、理由は賞品を不法に窃取したことによるものだ。法廷で事実関係を明らかにし、正当性を証明する」とのコメントをホームページに公表した。 |
不正訴えた社員を解雇 秋田書店景品水増し問題 (08/22 05:50) テレビ朝日 http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000011046.html 秋田書店が読者プレゼントで景品の数を水増ししていた問題で、社内でこの不正を訴えていた社員が解雇されていたことが分かりました。 秋田書店は、雑誌の読者プレゼントで景品の数を実際よりも多く掲載したとして、20日、消費者庁から景品表示法違反で措置命令を受けています。労働組合の「首都圏青年ユニオン」によりますと、一昨年、秋田書店の女性社員(28)が不正をやめるよう上司に訴えたところ、去年になって「景品を読者に送らず、盗んだ」として懲戒解雇されていたということです。女性は解雇の撤回と損害賠償を求めて提訴する方針です。秋田書店は、「女性の言い分は弊社の認識と隔たりがある」としています。 |
秋田書店 告発社員を解雇 8月22日 テレビ東京 http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/news/post_48264 秋田書店が漫画雑誌の読者プレゼントの当選数を水増ししたとして、消費者庁から再発防止を求められた問題で、社内で不正を訴えた女性社員が「プレゼントを盗んだ」などとして、懲戒解雇されていたことがわかりました。女性が加盟する「首都圏青年ユニオン」が明らかにしたもので、女性は事実無根として提訴する方針です。秋田書店はテレビ東京の取材に対し、「コメントを差し控える」としています。 |