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【コラム】本当に副操縦士が150人殺したのか−バーシドスキー

Bloomberg 3月30日(月)6時31分配信

  (ブルームバーグ):ジャーマンウィングスの副操縦士、アンドレアス・ルビッツ氏が意図的に9525便をフランスの山間部に墜落させたとして、世界中のニュースメディアが一斉に同氏を集中攻撃している。

「アンドレアス・ルビッツ27歳、正気を失ったパイロット」とドイツの大衆紙ビルトは一面に大見出しを掲げた。「操縦室の殺人犯」と表現したのはロンドンのデーリー・メール紙。英紙インディペンデントは「操縦室の大量殺人者」ともう一段階過激だ。このほかにもメディアには「狂人」や「失恋パイロット」、「そもそもなぜ免許を与えたのか」などの言葉が飛び交っている。

これらはすべて、仏マルセイユのロバン検察官の発表に基づいている。副操縦士が「航空機の破壊を望んだ」と検察が結論付けた根拠は、コックピット・ボイス・レコーダー(CVR)に残された音声データだ。しかしながら、ここから導き出すストーリーは解釈次第で変わる。明らかに分かっているのは機長が操縦室を離れ、副操縦士がひとり残されたということだ。そしてロバン検察官によると、副操縦士は機長の再入室を妨害し、機体を急降下させたことになっている。機長は何度もドアを叩いたがドアは開かれなかった。ルビッツ氏から言葉は発せられず、ボイスレコーダーにはドアを叩く音と叫び声を背にしたルビッツ氏の呼吸の音が残された。

ロバン検察官が下した結論を裏付けるには、この証拠では不十分だ。操縦室のドアの開閉を説明したエアバスの動画を基に、ボイスレコーダーの音声データを考えると別の解釈も成り立つ。通常なら外の者が中にいる操縦士にインターフォンで連絡し、キーパッドを操作、そして中の者がその電子音を確認してドアを開ける手続きになっている。手続き通りにいかない場合、外の人が暗証コードを打ちこめばドアは30秒間開錠される。

暗証コードは入力されたのか

機長が操縦室を離れている間にルビッツ氏が意識を失い、機長や乗務員が正しい暗証コードを入力できなかった可能性は考えられないだろうか。

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最終更新:3月30日(月)6時31分

Bloomberg

 

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