小学校教諭「おにぎりに銀歯」ウソ記事書かせ逮捕!
宮崎県警日向署は29日、コンビニエンスストアで購入したおにぎりに銀歯が混入していたと新聞記者にウソを訴えて報道させ、同店の信用を傷つけたとして、信用毀損容疑で宮崎県日向市の小学校教諭・黒木明容疑者(46)を逮捕した。黒木容疑者は自ら購読していた毎日新聞の記者とコンビニの責任者を自宅に呼んで被害を訴えるなどしたが、県警の捜査によって銀歯が容疑者自身のものであることが判明。逮捕に至った。
日向署によると、黒木容疑者は2月25日、日向市内のコンビニ「セブンイレブン日向南町」で同日購入した「赤飯おこわ」を食べた際に銀歯が出てきたなどと毎日新聞の延岡通信部に電話をかけ、記者を自宅まで呼び出した。さらに、セブンイレブンの地域の責任者も自宅まで呼び、謝罪させた。毎日新聞は訴えと謝罪について翌26日付朝刊で報道した。
ところが、黒木容疑者から同様の内容の相談を受けた日向署が調べたところ、鑑定の結果、証拠品である銀歯は容疑者自身が過去に歯を治療した際の詰め物であることが判明。ウソをつくことでセブンイレブンを中傷したとする疑いで容疑者を逮捕した。調べに対し「それが事実なら申し訳ないことをした」などと供述。動機は明らかにしていない。
黒木容疑者は1993年に採用された小学校の教諭。これまで県内の近隣自治体で教べんを執っており、昨年4月から日向市内の小学校で算数を教えていた。日向市教育委員会によると、児童たちにウソをつくなどの行為は報告されていないものの、普段から休みがちだったという。
市教委は「子どもの教育をつかさどる教職員が社会的信用を失う行為をしたことについて非常に深刻に受け止めている。コンプライアンスについての指導をしてきたが、十分ではなかったということ。反省し、より厳しい指導をしていきたい」とコメントした。
毎日新聞西部本社代表室は「取材を尽くしましたが、新たな事実が判明し、関係者にご迷惑をかけたことをおわびします。今後取材はいっそう精査し、慎重を期します」とのコメントを出した。