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 3月上旬、東京・渋谷の焼肉店で、就活イベントが実施されていた。

 「志望動機は?」と問われ、前もって用意しておいた答えを読み上げる。多くの読者が就職活動の時に経験したであろうお決まりの儀式は、焼き肉を挟んで学生と経営者が対峙するその場所では、存在しようがない。

 そんな質問をしても、「くじ引きです」「占い師から行けって言われました」という答えが返ってくるだけだからだ。野暮な質問より、目の前に美味しそうな焼き肉があるのだから、まずは乾杯して焼き肉を食べながら世間話から入るのが、初対面の人間同士としては当然というものだ。

焼き肉をつつきながら価値観を話し合う

くじ引きと占いと焼き肉

 人材派遣を手がけるアドヴァンテージ(横浜市)が、3月31日に始める予定の就職サービス「ベツルート」。冒頭の風景は、そのプレイベントとして、3月に大学を卒業する未内定者を対象に開かれたものだ。

 東京で2回、大阪で1回開いたところ、すべて満員御礼。計約110人の学生とのべ25社が参加した。現在は本サービス開始を前にウェブサイトで事前登録を受け付けている。「もうすぐ1000人を超えてしまう。どうしようかと思っている」。アドヴァンテージの中野尚範社長は驚きと興奮を隠し切れない様子だ。

 ここまで若者たちを引きつけるベツルートのサービスを、もう少し詳しく見てみよう。


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