Cloud の調査: プライベート・クラウドの大半は、なぜ 失敗するのだろうか?
Cloud Computing: Why Private Clouds Fail
Dick Weisinger – March 20, 2015
While many businesses are pursuing the benefits of cloud technology while maintaining a handle on security by building private clouds, increasingly the opinion is that most of these projects are doomed to fail. Both Gartner and Forrester have noted that the private cloud project failure rate is high.
数多くの企業がクラウド・テクノロジーのメリットを追求しているにもかかわらず、さらに言えば、プライベート・クラウドを構築することでセキュリティを制御しているにもかかわらず、こうしたプロジェクトの大半が失敗する運命にあるという意見が後を絶たない。Gartner と Forrester の両者が、プライベート・クラウド・プロジェクトの失敗率が高いことに注目している。
Tom Bittman, Gartner analyst, reports that 95 percent of attempts by businesses to build private clouds run into serious problems.
Gartner の アナリストである Tom Bittman は、企業が構築に取り組むプライベート・クラウドの 95% が、深刻な問題に直面するとレポートしている。
Matt Assay, for example explained the problem, saying that “if the whole purpose of cloud computing is to enable elasticity of resources to drive business flexibility, setting up an internal cloud (as opposed to provisioning data center resources) simply won’t get an enterprise far. Companies often dress up virtualization as cloud and predictably fail to get promised cloud benefits.”
Matt Assay は、この問題における1つの側面について、「クラウド・コンピューティングにおける全体的な目的が、ビジネスの柔軟性を促進するためのリソースに、拡大収縮性を与える点にあるとするなら、社内に構築するクラウド(DC にリソースをプロビジョニングするのではなく)がエンタープライズの域に達することは、シンプルに言って有り得ない。それらの企業の大半は、あたかもクラウドのように仮想化をドレスアップするが、約束されたクラウドの利点を得ることができずに、失敗にいたるケースが多い」と発言している。
Assay quotes Andy Jassy, Amazon Web Services (AWS) executive, who said that “companies usually are not able to provision accurately the amount of data center capacity that they require, and this problem recurs when they create their own internal cloud infrastructure.”
Assay は Amazon Web Services (AWS) の幹部である Andy Jassy の発言を、「一般的に見て、ユーザー企業が必要とするデータセンター・キャパシティを、彼ら自身が正確にプロビジョニングすることは不可能だ。そして、社内クラウドのインフラを構築するとき、この問題か繰り返して発生することになる」と引用している。
As Gartner’s Bittman commented: “jamming cloud into your existing process model and organization structure ain’t gonna work.”
Gartner の Bittman がコメントするように、「既存のプロセス・モデルや組織構造に、気軽な気持ちでクラウドを溶けこませようとしても、そんなものは機能しない」となるのだろう。
Why do private clouds fail? The reasons may be no different than why any kind of project can fail, for example:
プライベート・クラウドが失敗する理由は、いったい何処にあるのだろうか? その理由は、あらゆるプロジェクトにおける失敗の理由と、同じなのかもしれない。 以下に例を示す:
- Expectations aren’t properly managed. Avoid excessive hype of potential benefits.
- Misunderstood business requirements
- Evaluated on the wrong metrics. The cloud brings more benefits than just potential cost savings.
- Lack of strategic planning
- Lack of a holistic architecture
- Lack of appropriate technical skills
- Use of inappropriate IT tools
- Trying to do too much at once
- Failure to use the public cloud when appropriate
- 期待値が正しく定義されていない (潜在メリットの過度の期待に惑わされる)
- ビジネス要件を正確に理解できない
- 誤った基準で評価してしまう (クラウドの利点はコスト削減だけではない)
- 戦略的プランニングの欠落
- トータルなアーキテクチャの欠落
- 適切なテクニカル・スキルの欠落
- 不適切な IT ツールの選択
- 多すぎる目標を、一度に処理しようとする
- パブリック・クラウドが適しているときに、それが使えなくなる
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プライベート・クラウドを構築しようとしても、いろいろなレベルに、いろいろな問題が潜んでいるのだろうと思います。文中にもあるように、必要とするだけのコンピューティング・リソースを、ほんとうに社内に展開できるのか、という指摘もあるでしょう。 さらに言えば、構築されたプライベート・クラウドは、容易かつ正確に、運用されなければなりません。 そして、その責任はユーザー企業に委ねられるのです。
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