4月ということで人事異動の時期。
新しい役職や環境で仕事をする人もいるかと思います。
オッサンも例に漏れず現在のチームから離れ、新しい仕事をすることになりました。
いや~、ここのところの人事異動がらみのドタバタでブログ更新をサボってました。
まあ、しばらくは引き継ぎのための現状維持なのですが。。。
まあ、過去何度もあった組織内組替の話なので、チームを離れること自体は特段異例の話ではないです。
問題は、残ったチームの方にありました。
残された開発者が欲しかったもの
自分の記事でも散々書いてきましたが、こういった突発的な異動に備えてドキュメントやシステムに関するノウハウについては、相当気をつけて残すようにしておりました。
人一人いなくなってしまってしまい、チーム活動が止まってしまうことは致命傷だから。
今回のチームでは従来のプロジェクトよりもずっと気をつけており、残されたメンバーは心配などしてないとおもいきや。。。いつもよりもずっと深刻に心配しているんですよね。
今回のチーム異動ですが、マネジメントしているオッサンを中心とした自社員メンバーが異動となり、パートナーさんだけが別の組織に移動となります。
マネジメント層だけがそっくりいなくなる形です。
実際の開発を行っていたメンバーがほぼ全員そっくりチームに残るわけで、一見、基本的な開発能力の低下はそこまでもなさそうに見えます。
もちろん、オッサン自身が抱え込んでいた要件、仕様などのノウハウもありますが、致命的なモノはドキュメントとして残している。
つまり、メンバーが心配しているのは開発力の部分ではないってワケですね。
チームに残してほしいもの
さて、メンバーにヒアリングしてみると。。。どうも、チームの異動の仕方が心配と。
マネジメント層がそっくり入れ替わる、ってことは、新しいマネージャのやり方でチームは動く形となります。
となると、ドキュメントの考え方やソースコードに対する考え方、組織運営に対する思想も変更となります。
要は、
- ドキュメント ・・・ 都度メンテナンス → ドキュメント不要。ソース見りゃいいでしょ。
- テストコード ・・・ seleniumを使って自動でテスト → メンテが面倒。PrintScreenでエビデンスを貼り付けろ。
- リファクタリング ・・・ 気にならなくてもこまめに改善。問題発生前に先手を打つ → 別に直さなくてもよし。困ったときに何とかすれば。
- 進捗管理 ・・・ マイルストンが守られれば細かい進捗はあまり気にしない。ガントチャートでの進捗管理は面倒だし不正確なことも多いので不要。 → excelのガントチャートで進捗度合い書け。定量で進捗率を出せ。毎日報告書を提出しろ。
などなどのような形で、今までの組織運営の考え方がガラリと変わったら。。。みたいなコトが心配ってわけですね。
これって、まあ言ってしまえば「プロジェクト憲章」を次のマネージャへ引き継いで欲しいって意味です。
ちょっとこれは意外でした。
今まではどちらかと言うと、要件や仕様と言ったナレッジをドキュメント化すれば引き継ぎメンバーはそこまで困らないで済むだろう、なんて考えておりました。それで上手くいってましたし。
でも、よくよく考えたら今までチームを離れた時って、長年一緒に仕事をしていたメンバーをリーダに引き上げてから引き継いでいたんですよね。
なので、気づかなかったのだろうな。
つまり、チームを維持するためには要件や仕様を残したドキュメントなどの「歴史」だけでなく、チームの活動の仕方や理念といった「文化」も残さなければならないってわけですね。
これって、Conwayの法則に繋がる話でもありますね。
まとめ
変化からは学びを得ることができますが、今回の組織異動についても改めて面白い発見をもらえたと思ってます。
まあ、せっかく育ててきたチームを手放すのは寂しいやら悔しいやらって気持ちもあるわけですが、そこから得られる学びがあるのであれば決して悪いことではないですね。
ところで、次の仕事がまだ決まらないのは気がかり。。。
個人の意志ではなく、人手不足な場所に回されることがよくあるのでどうなることやら。
もし営業にでもまわされたら、ブログ名を「営業ブログ」にでも変えるべきだろうか。。。
以上
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