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中学生「地方自治体」を討論 都構想に賛否意見も

2015年3月29日

 大阪府内の中学生による「地方自治体」をテーマにした討論会が28日、池田市の大阪教育大付属池田中学校で行われた。大阪府議、大阪市議選挙の公示日(4月3日)を控え、議論の俎上(そじょう)には、大阪市を分割再編する「大阪都構想」も上がり、賛否両論の意見が活発に交わされた。

代表校の提案内容について質問する参加生徒=28日午前、池田市の大阪教育大付属池田中学校

 府内七つの公立中学校から約100人が参加。代表して、付属池田中は、地方への交付金に国の予算の約4割が支出されていることなどから自治体不要論を展開。対して、咲くやこの花中は、各地域ごとに課題や必要な施策は違うとして必要だと応戦した。また、島本二中は若者の社会参画促進を目的に選挙権を14歳に引き下げることを提案。参加生徒は「○」「×」の札を上げて賛否を表明した。

 議論は大阪都構想にも及び、賛成派は「区長が公選職となり、自分たちの意見を選挙を通じて反映させることができる」。反対派は「都市としては繁栄するのかもしれないが、住民の細かい意見が届きにくくなる」と意見を戦わせた。

 討論会は、時事問題について議論することで理解を深めることを目的に、昨年12月に第1回を開催し、今回で5回目。島本二中の木村望君(14)は「自分と違う意見を言われると心が揺れたが、自分の意見を大切にしたい」と話していた。