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「都構想」で住民質問 区長「中立」と回答

2015年3月27日

 大阪市都島区役所が25日夜に開いた区政会議で、出席した区民が、大阪市を廃止して五つの特別区に分割する「大阪都構想」への見解を田畑龍生区長に問う一幕があった。田畑区長は「ニュートラル(中立)」の立場を示したが、都構想の是非を問う5月17日の住民投票で判断を迫られる市民の心境が浮き彫りになった格好だ。

都島区職員による2015年度事業の説明を受ける区民の代表者ら=25日午後、大阪市都島区の都島区役所

 この日の議題だった2015年度事業の「区役所力の強化」について、区民の一人が「都構想が賛成多数になれば区役所力は弱体化するのでは」と質問し、現行の24行政区解消を懸念した。

 会議には都構想推進派の大阪維新の会市議と反対派の自民党府議が出席し、自民府議も見解を問われたが「(維新市議と)言い合いになったらいけないのでやめておく」と発言を控えた。

 田畑区長は会議後の取材に対し「(見解について)立場的に答えられない」と語った。質問した区民は「区長が答えられないのは仕方ない」と納得していた。