図書館をつまみ食い

宇宙、未来をテーマにした短編集です。

「ふたりでリンゲル・ロックを」
　　　　　　昭和５７年月刊少年ジャンプ１月号


近未来。
みんな小さなマイコンを持っています。
そのマイコンはデータを打ち込むとありとあらゆることを
予測して、するべきことを指示してくれます。

ぼく、世田ノ介は何をやってもうまくいかない。
ママは、ぼくのデータをマイコンに入れたら
あまりの結果の悪さに寝込んでしまったぐらい。

そんなぼくだけど学校一かわいい女の子イブと付き合っている。
イブと付き合うと、ぼくの将来は真っ暗と
マイコンがいっているけど、イブもぼくもマイコンなんか嫌い。


ある日、マイコンの予言は
「イブは世界を手に入れる。
　イブと世界は無限の暗闇に突入する」
イブは世界を滅ぼす悪魔？？
高性能のコンピュータで占っても同じ結果。
ショックを受けたイブは町から消えた。


＊＊＊

すごい「オチ」がつきます。



マイコンをみんな大事に持ち歩いて
何もかもマイコンの指示通りに動く世界。

マイコンをケイタイに変えれば
今の世の中に似ています。


２０年前の人が現代に来て、
みんな時間さえあれば
ケイタイいじっている姿を見たら
不気味に思うでしょうね。




はるかなる星
　　手塚治虫名作集　５
集英社
１９９１