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 東日本大震災で被災し、5月30日に全線再開するJR仙石線の新しい線路に沿って歩く催しが29日、宮城県東松島市であった。初夏のような陽気の中、震災前より約500メートル山側の造成地に移された東名(とうな)駅―野蒜(のびる)駅間の約1・5キロを、抽選で選ばれた約200人が往復した。

 仙台市と石巻市を結ぶ仙石線は、全区間の3分の2の約34キロが津波をかぶるなどした。今も約12キロが不通で、代行バスでつないできた。地元の友野佳幸(よしゆき)さん(74)は、津波で母親を亡くした孫の男児(8)と参加。「一緒に仙台のデパートに行きやすくなる。復興がまた一歩進みますね」(茂木克信)