Category : 未分類
軍艦武蔵が発見されたあと、引揚・展示をしようという意見がチラホラある。もちろん、武蔵の引揚・展示は空想的でしかない。-1000mに沈んだ、船殻重量だけで5万トン程度ある沈船を引き揚げるコストや、引き上げたあとをどうするのかは全く考えていないのだろう。
この手の旧軍兵器について、民間セクターで募金を募って回収・展示をする話は、まずは絵空事でしか見えない。
■ 落ち着き先がない
まずは、最終的な落ち着き先が見えないあたりで、非現実的である。
最後にどのような施設に入れて、どのように展示するのかが全く見えない。旧軍の軍艦戦車航空機が手に入り、それを復元・展示しようと考えたのだろう。だが、現物が手に入りそうだから、手を伸ばしているようにしか見えない。最終的に公共団体に寄付するとか、公衆に公開するような話はない。
つまりは、私有物として愛玩したいが、金が無いのでファウンディングを言い出しているようにしか見えないものが多い。中には酷いところでは、海外に転売できないから、国内で見せ物にしようとしか思えない案件もある。
また、資料として公開する気が疑われるものもある。資料館や図書館の類は、広く一般に公開するのが本義である。だが、特典として「出資者にだけ資料を見せる」といった募金法をしているところもある。これはどうみても公共に資する事業ではない。
■ 甘い資金見積り
資金見積りが甘い点でも、空中楼閣である。
外地に放置されている艦船を回収・復元するため、ファウンディングをすると言い出す個人がいる。だが、幾ら掛かるか全くイメージ出来ていないのだろう。
直接工事費だけで50億から100億、赤道直下での工事なので、間接工事費も同じくらいはかかる。浅海面で露出状態にあり、既にバラバラであるうえ、堆積物に半ば埋もれている。深サルではなく五洋の工事に近い。復元についても、どうみても造船所で鋼構造のハリボテを作ったほうが安い。復元後に置く場所もない。国に渡すと言っているが、国も何の利益も産まず、コストだけかかる旧軍艦艇のレストアなぞ、寄付受けしない。
これを1000万、2000万を集めるのが限界のグランド・ファウンディングでどうこうしようとするのは、見積として甘すぎる。
■ 当事者能力の不足
なによりも当事者能力の不足している点で、事業実施は疑わしい。
事業者としての当事者能力にも、疑わしいものが多い。崇高な目的のためには、他人は自分たちの計画に無批判、奉仕的に協力するものだと思いこんでいるような連中が多いあたりで、現実社会との折り合いがついていない。この点、公的性格を持つ事業を行う資格が無い。
募金をしているのに、広報が機能しない例もある。他人のお金を集めた以上、何に使っているか、進捗がどうか、今後の見通しはどうかを説明する義務はある。だが、それをおざなりにしている話もある。
そもそも、広報担当そのものの能力が怪しい例もある。筆者がこのブログで出している写真について、経緯や利用について問い合わせをしてきた組織がある。だが、その問い合わせの内容は、ブログ本文中で明示しているものであった。
問い合わせをしてきた広報役員にしても、公開経歴には書くべきではないことを書いてある。組織としても「インターネットのピコピコが得意だから広報をやらせている」ようにしか見えないもので、当事者能力が疑わしいものであった。
資料収集にしても、居丈高にリクエストをやってこじらせた話もある。崇高な目的と思っているのは本人だけの話だ。そこでオマエのもっている資料を無償で引き渡せといった言い方をしても、悪評がひろがるだけに過ぎない。
■ 公的セクターの関与がないと無理
結局は、民間セクターによる旧軍兵器回収・展示は、日本では絵空事なのである。
まずは、自分達の我欲のために、人の金を使おうとするあたりが病患である。マニアやコレクターが自分のコレクションの充実や、自分の商売のために他人を当て込んでいるのが見え見えとでも言うべきだろう。
やるとしても、公的セクターか、金に恬淡な大金持ちの趣味でなければ上手くは行かないだろう。防衛省や厚労省、自治体かがやるものだ。民間でやってうまくいくのは、大倉喜八郎や益田鈍翁、徳川、島津、細川家のような大金持ち、今ならグーグルやマイクロソフトの創業者クラスがパトロンとして関与しなければ、現実味はない。
なによりも、旧軍兵器の回収・展示は利益は産まない。その上、地代や施設維持、現物の維持補修費のコストだけがかかる。身代の限られた人間による小規模なNPOで維持できるものではない。特にその辺りで、国に寄付や、公共団体に寄付と丸投げを言い出しているあたりは、非現実的な計画といってよい。
この手の旧軍兵器について、民間セクターで募金を募って回収・展示をする話は、まずは絵空事でしか見えない。
■ 落ち着き先がない
まずは、最終的な落ち着き先が見えないあたりで、非現実的である。
最後にどのような施設に入れて、どのように展示するのかが全く見えない。旧軍の軍艦戦車航空機が手に入り、それを復元・展示しようと考えたのだろう。だが、現物が手に入りそうだから、手を伸ばしているようにしか見えない。最終的に公共団体に寄付するとか、公衆に公開するような話はない。
つまりは、私有物として愛玩したいが、金が無いのでファウンディングを言い出しているようにしか見えないものが多い。中には酷いところでは、海外に転売できないから、国内で見せ物にしようとしか思えない案件もある。
また、資料として公開する気が疑われるものもある。資料館や図書館の類は、広く一般に公開するのが本義である。だが、特典として「出資者にだけ資料を見せる」といった募金法をしているところもある。これはどうみても公共に資する事業ではない。
■ 甘い資金見積り
資金見積りが甘い点でも、空中楼閣である。
外地に放置されている艦船を回収・復元するため、ファウンディングをすると言い出す個人がいる。だが、幾ら掛かるか全くイメージ出来ていないのだろう。
直接工事費だけで50億から100億、赤道直下での工事なので、間接工事費も同じくらいはかかる。浅海面で露出状態にあり、既にバラバラであるうえ、堆積物に半ば埋もれている。深サルではなく五洋の工事に近い。復元についても、どうみても造船所で鋼構造のハリボテを作ったほうが安い。復元後に置く場所もない。国に渡すと言っているが、国も何の利益も産まず、コストだけかかる旧軍艦艇のレストアなぞ、寄付受けしない。
これを1000万、2000万を集めるのが限界のグランド・ファウンディングでどうこうしようとするのは、見積として甘すぎる。
■ 当事者能力の不足
なによりも当事者能力の不足している点で、事業実施は疑わしい。
事業者としての当事者能力にも、疑わしいものが多い。崇高な目的のためには、他人は自分たちの計画に無批判、奉仕的に協力するものだと思いこんでいるような連中が多いあたりで、現実社会との折り合いがついていない。この点、公的性格を持つ事業を行う資格が無い。
募金をしているのに、広報が機能しない例もある。他人のお金を集めた以上、何に使っているか、進捗がどうか、今後の見通しはどうかを説明する義務はある。だが、それをおざなりにしている話もある。
そもそも、広報担当そのものの能力が怪しい例もある。筆者がこのブログで出している写真について、経緯や利用について問い合わせをしてきた組織がある。だが、その問い合わせの内容は、ブログ本文中で明示しているものであった。
問い合わせをしてきた広報役員にしても、公開経歴には書くべきではないことを書いてある。組織としても「インターネットのピコピコが得意だから広報をやらせている」ようにしか見えないもので、当事者能力が疑わしいものであった。
資料収集にしても、居丈高にリクエストをやってこじらせた話もある。崇高な目的と思っているのは本人だけの話だ。そこでオマエのもっている資料を無償で引き渡せといった言い方をしても、悪評がひろがるだけに過ぎない。
■ 公的セクターの関与がないと無理
結局は、民間セクターによる旧軍兵器回収・展示は、日本では絵空事なのである。
まずは、自分達の我欲のために、人の金を使おうとするあたりが病患である。マニアやコレクターが自分のコレクションの充実や、自分の商売のために他人を当て込んでいるのが見え見えとでも言うべきだろう。
やるとしても、公的セクターか、金に恬淡な大金持ちの趣味でなければ上手くは行かないだろう。防衛省や厚労省、自治体かがやるものだ。民間でやってうまくいくのは、大倉喜八郎や益田鈍翁、徳川、島津、細川家のような大金持ち、今ならグーグルやマイクロソフトの創業者クラスがパトロンとして関与しなければ、現実味はない。
なによりも、旧軍兵器の回収・展示は利益は産まない。その上、地代や施設維持、現物の維持補修費のコストだけがかかる。身代の限られた人間による小規模なNPOで維持できるものではない。特にその辺りで、国に寄付や、公共団体に寄付と丸投げを言い出しているあたりは、非現実的な計画といってよい。
Trackback
Comment