先週、テレビ朝日の朝生(『朝まで生テレビ!』)に出演した。格差問題でピケティ本を題材にするというので、その解説本(『【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める! 』http://www.amazon.co.jp/dp/4860637402/)を書いている筆者にも話があったわけだ。
番組における筆者の役割は、本の解説だったので、それをやってお役御免、後は、他の出演者の話を楽しんだ。堀江貴文さんの話はいつも刺激的で面白かった。堀江さんとは、その日に、冨山大学のオープンカレッジ(http://enjin01-toyama.jp/open)でもご一緒させていただいた。
朝生で指摘した、民主党の事実誤認
格差問題や貧困問題は、価値観によって大きく対応が異なる分野だ。だから、短時間のテレビ番組では言いたい放題になって終わる。筆者は、価値観の違いによって答が異なる社会問題では、政治プロセスがないと、まともな対応ができないと思っているので、テレビなどの発言は控えめにしている。
ただし、議論の中で、事実誤認があれば指摘する。朝生では、民主党の大塚耕平参議院議員が、民主党政権と自公政権で、雇用の状況のトレンドは変わらないと発言したので、それは事実でないといった。
本コラムでは再三にわたって指摘しているのは、金融政策は雇用政策であるということだ。それを、いち早く理解したのは、今の安倍首相だ。雇用を増やせれば、右も左も関係ないと安倍首相は筆者に語ってくれたことがある。筆者はもちろん民主党幹部にも同じことを言ってきたが、残念ながら民主党として理解できなかったようだ。かつて、同じ朝生で、今の枝野幸男幹事長とも、金融政策で議論したことがあるが、まったく理解していなかったし、今でも同じだ。
大塚氏の意見は、民主党内に根強いが、まったく事実でない。朝生の番組中に言ったことだが、下図をみれば一目瞭然だ。なお、朝生では以前にも大塚氏とやりあったことがある(2010年5月31日付け本コラム「「郵政改革法案」強行採決国会で浮上した大塚副大臣の「虚偽答弁」疑惑」( http://gendai.ismedia.jp/articles/-/633 )。
安倍政権は金融政策によって雇用を増やしたのは事実だ。そして、民主党は論外としても、自民党の中でも、正しい金融政策を主張したのは安倍首相だけだった。本コラムの、2012年9月17日付け「金融政策のイロハも知らない自称「金融財政のスペシャリスト」も登場!「経済政策」から見た自民党総裁選5氏の「通信簿」」(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33559)を読めばわかる。
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